株式会社THIRD

IPOに向けた内部統制強化を目指して。十分な管理はもちろん、コーポレート業務の工数削減も実現

株式会社THIRD 城地様・奥田様
  • 課題

    ・承認ワークフローを含めた契約管理体制が整っておらず、内部統制を強化する必要があった
    ・押印や郵送等の契約業務のために、ほぼ毎日出社せざるを得ない状況だった
    ・製本や契約書を探す作業にも多くの時間を費やしており、契約業務の負荷を減らしたかった

  • 結果

    ・承認フローや閲覧権限を含めた契約管理体制を整えることができた
    ・出社せずとも、リモートワーク下で契約業務を行えるようになった
    ・紙契約で発生していた様々な工数を削減でき、大幅な業務効率化を実現できた

「不動産・建築のノウハウを、 第三者視点でIT化」をミッションに掲げ、不動産・建設業界向けSaaSプロダクト『管理ロイド』の開発・運営を行う株式会社THIRD。
同社は2021年11月よりマネーフォワード クラウド契約を導入し、注文書やNDA、サービス利用申込書から雇用契約書に至るまで、様々な書類に活用いただいております。
今回はコーポレート担当の城地様と奥田様に、マネーフォワード クラウド契約を導入するに至った背景や抱えていた課題、また導入の決め手を伺いました。

内部統制を強化すべく、承認のワークフローから締結、契約書管理までを一気通貫で行える状態にしたかった

ーーマネーフォワード クラウド契約導入以前は、どのような課題感をお持ちだったのでしょうか?

城地:以前までは、契約書の押印申請や契約締結までのフローが十分に整っていなかったので、誰が申請して誰が承認したのか、契約締結のステータスもしっかりと管理できていない状況でした。
運用としては、担当者がSlackで稟議をあげ、承認が得られたら別途DMで私宛に連絡するという流れだったので、状況を可視化することも難しい状況でした。営業担当から「その後郵送はしたか」「返送はあったのか」という確認を求められることも多かったように思います。

Excelで台帳を作って管理していたものの、紙で締結した場合は物理的に管理する必要があるため紛失するリスクがありますし、どうしても記入漏れが発生することもありました。また、検索性という点でもこのままでは良くないと感じることは多々ありました。
当社はIPOを目指しているので、IPOに向けた内部統制の強化を図る必要がありますし、申請から締結、そして保管に至るまでを一元管理できる状態にしたいというのが一番のニーズでしたね。

併せて、紙契約の場合は製本や押印、また郵送等の手間や時間がかかるため、契約関連の業務負荷をいかに削減するかも課題でした。 

ーー最終的にマネーフォワード クラウド契約を導入するに至った理由や決め手は何ですか?

奥田:人事チームでは雇用契約書の締結を中心に、すでに他社の電子契約サービスを導入していました。しかし、そのサービスで利用できるのは締結機能のみで、料金体系も送信数に応じた従量課金制だったんです。
将来的に他の契約書にも電子契約を使用することを想定すると、送信数に比例してコストが膨らんでしまうことは懸念に感じていました。
また、電子契約を全社展開する場合には、当然ながら承認ワークフローの他、アカウント毎の閲覧権限など、内部統制に必要な機能がIPO準備という観点でも不可欠だなと。

月額のコストを追加してもともと利用していたサービスを内部統制機能付のプランにアップグレードすることも検討しましたが、マネーフォワード クラウド契約であれば基本プランで内部統制に必要な機能が揃っており、送信数に応じた従量課金もなく、リーズナブルな価格帯で利用できるというのは魅力的でした。

サポートのおかげでスムーズに運用開始を実現。過去の契約書もクラウド上で社員自ら確認できるようになった

ーー現在どのようにマネーフォワード クラウド契約をお使いいただいていますか?

城地:注文書やNDA、法人向けのサービス利用申込書や個人向けの業務委託契約書、そして人事部での雇用契約書等、多岐にわたる契約書を月に最大60件ほど締結しています。
管理においても、クラウド契約で締結したものだけでなく、先方が利用している他社の電子契約サービスで締結した契約書もすべてマネーフォワード クラウド契約上にアップロードして管理しているため、紛失の心配がなくなりました。

また、社員から契約書の内容について確認があった場合に、以前はわざわざExcelの台帳で検索し、そこから原本を確認して、と非常に手間がかかっていました。しかし、今ではオフィスにいなくてもクラウド上ですぐに検索して閲覧できますし、あらかじめ担当者に閲覧権限を付与することで本人が自分で探すことも可能になったので、契約書を探す時間や手間も格段に減ったと感じています。

ーーサービス導入後、実際の運用開始までに苦労した点や課題は何かありましたか

城地:もともと人事チームでしか電子契約を利用していなかったこともあり、全社への展開は「リモートワーク下で紙契約でのやりとりは大変だから、電子契約に移行しましょう」と周知するだけで、特に問題なく進められました。
運用に関しても、マネーフォワードのサポート担当の方からいただいた導入マニュアルの内容が充実していたため、社内に展開する際もそのマニュアルに自社向けの説明を少し添えるだけで済みました。

奥田:様々な契約書を電子化しようとしていたので、承認フローや閲覧者をどうするか、また誰に通知を送るか等の細かい設定は社内でも細かく話し合いましたね。
同じ契約書でも部によって承認者が変わる等、様々なパターンが想定できるので、設定にも苦労するかなと思っていたのですが、サポート担当の方からいただいた承認フローの参考チャートも参考にしながら進めることができたので、とてもスムーズに運用を開始することができました。

サービス改善の早さは期待以上。細かな配慮のある機能がコーポレート業務の工数削減に繋がっている

ーーマネーフォワード クラウド契約の導入により、どういった効果を実感されていますか? 

城地:働き方が変わりましたし、上場を目指す準備に着手できたと感じています。
以前は代表のスケジュールに合わせて出社して押印してもらったり、製本等の作業をしたりと、ほぼ毎日出社しないといけない状況だったのですが、現在の出社日数は月に2回程度に減らせています。サービスを導入したことで、いつでも、どこでも契約業務を行えますし、導入に際して社内の捺印ルール等も明確にできたのは大きな効果でした。

もともと課題としていた内部統制強化の点では、承認フローが整い、締結済みの契約書もクラウド契約で一元管理できるようになりました。以前の管理状況であれば原本を探すのに一苦労していたと思いますが、今なら監査で「この契約書を見せてください」と言われたとしてもすぐに提示できるので、コーポレートとしては安心です。

コスト面においても、クラウド契約から毎月利用状況のレポートをいただくのですが、送信数で金額が変動しないのはありがたいなと感じています。

ーー最後に、あらためてマネーフォワード クラウド契約導入のご感想、また今後どういった使い方をしていきたいと考えているか、教えてください。

奥田:実際に利用していて感じるのは、マネーフォワード クラウド契約の検索性の良さです。
他社サービスを利用していたからこその気付きだと思うのですが、例えば検索画面で検索したいワードの入力途中でも、すぐに契約書一覧がソートされて、求めていた契約書にたどり着くことができます。検索スピード自体も早いですし、求めている画面がストレスなくすぐに開かれるので、とても助かっています。

一見地味な部分ではありますが、業務で使用するツールでは、そうしたちょっとした配慮が本当に助かるなと思っていて。1つひとつの工数としては1分もかからなくても、表示や画面の切り替わりが体感値よりも遅い状態が何十件もあるとストレスに感じてしまいます。
マネーフォワード クラウド契約には、そうした設計へのこだわりがあるので、実務を理解されている方が作っているのだろうなという安心感がありますし、管理業務の工数削減にも繋がっているなと感じています。

城地:契約書の備考欄にもちょっとしたメモが残せたりと、本当に細かな配慮が行き届いているサービスだなと感じます。
また、「こういった機能がほしい」とお伝えすると、もちろん他の企業からも要望があるからだとは思いますが、すぐに機能がアップデートされていくんですよね。そうしたサービス改善の早さというのは本当に期待以上でした。

今後は、承認を必要とするドキュメントはすべてマネーフォワード クラウド契約で管理できるよう、少しずつ移行していきたいと考えています。そして今後もより使いやすく、またできることも増えていくことに期待しています。

ーー従業員の皆さん、そしてコーポレート担当者の皆さんの負担をより軽減できるようなサービスづくりに尽力して参ります。貴重なお話をありがとうございました!

(株式会社THIRD:https://third-inc.co.jp/