事業所数は130。現場からあがる懸念の声や仮払金の問題にも対応しながら、最終的には全員が喜ぶ結果になりました。
- 導入サービス
- 経費
- 業種
- 飲食
- 事業規模
- 法人(501~1000名)
経費精算領域においても、紙による経費精算や、飲食業界では慣習化している仮払いや小口現金といった現金管理が現場のマネージャーや経理の業務を圧迫、また経営視点では経費の利用状況が見えにくいことが課題にあった。
マネーフォワード クラウド経費の導入にあたり、「ITツールを使いこなせるか不安」、「小口現金がなくなると困る」など現場から不安の声もあがったという。これらの声とどのように向き合い、導入を成功に導いたのか、プロジェクトを主導した経理部の山田様にお話を聞いた。
無駄の多かった作業のほか、飲食業ならではの課題感もあった経費精算
当社は、「企業・学校給食」「福祉給食」「外食レストラン」「パーティー・ケータリング」の4つの事業をメインに展開しながら、新規飲食店のプロデュースや販売企画のコンサルティングなどを行っています。展開する事業所の数は、給食事業・外食事業を含め約130。その中には福祉施設や遠方の社員寮、大型の社員食堂などもあり、業態は多種多様です。そのため、各お取引先様との交際費や電車賃、駐車料金、高速料金など、経費の種類は多岐にわたります。
これまでは「紙」で経費を管理していました。その際に一番苦労をしていたのは、紙から財務ソフトへの転記作業です。月末締めで上がってくる300枚以上の申請用紙を手作業で確認しながら、勘定科目・部門ごとにデータを入力していました。スタッフ1名が丸2日かけて入力しており、「もっと合理化できないものか」と悩んでいました。
一方で営業部は、スケジュールを見ながらジョルダンなど乗換案内で電車代を調べ、エクセルに入力するという作業に1人1~3時間かかっていると聞きました。かつ、せっかくデータに起こしたエクセルの申請用紙をわざわざ印刷し、経理側で再度データ化するという作業も無駄が多かったと思います。
経営的な観点から言えば「経費の見える化」に課題がありました。経理側では経費の妥当性の判断が難しいため、基本的には上長承認と領収書の確認をもって経費を承認しています。そのためガバナンス強化の面で、経費の妥当性・整合性を上長がしっかりと判断できるインフラの導入が必要でした。
決め手は「3つのポイント」を完璧にカバーしていたこと
数ある経費精算ツールの中から1つを選ぶ上で、私が重要視していたポイントは以下の3つです。
「分かりやすいUI(ユーザーインターフェース)であるか」
「スマートフォンアプリがあるか」
「交通系ICカードのデータ取り込みが容易か」
経費の妥当性の確認には、分かりやすいUIかつ、どこでもすぐに申請内容を確認できるアプリが必要であると考えています。また、申請側が一番時間を要しているのは「電車賃の精算」であると聞いていたので、ICカードのデータを取り込める機能は必須でした。
おそらくは、どの経費精算ツールを導入したとしても経理側は楽になるでしょう。しかしながら、申請者側が楽になっていなければ本当の意味での業務改善にはなりません。3つのポイントを見事に満たし、申請者視点でサービスが設計されているツールはこれしかないと感じ、マネーフォワード クラウド経費の導入を決めました。
仮払金は別運用で対応することに決めた理由
飲食業ではよくあるかと思いますが、弊社でも店舗に仮払金として、一部経費の現金手渡しをしています。当社の仮払いには、営業個人に渡す出張時の仮払いと、約80店舗に運営費として渡している小口現金の2種類があります。マネーフォワード クラウド経費ではこの仮払金に対応していないということを知り、少し悩んだポイントではありました。しかし最終的には、「仮払金の処理業務を別運用で続ける」という決断をしました。理由は、やり方次第で仮払いは減らせるということ、それ以上にマネーフォワード クラウド経費を導入するメリットがあると判断したからです。営業個人への仮払いについては、「エクスプレス・カード」の導入や「じゃらん」のネット予約の活用などを進めているため、確実に減少しています。また、店舗の小口現金については、マネーフォワード クラウド経費を活用して出納帳のやりとりを廃止する方向で検討しています。仮払いをできるだけ減らし、マネーフォワード クラウド経費で管理をすることで、経費の見える化を図っていきたいと思っています。
※2020年09月24日に仮払機能をリリースいたしました。
高額な立替が発生する場合など、事前に金額を受領するための仮払申請および仮払精算が可能となります。詳しくは下記をご確認ください。
https://biz.moneyforward.com/support/expense/news/new-feature/suspense.html
手作りのマニュアルで現場の不安を解消
導入にあたりもう一つの課題は、現場の不安の声をどう解消するか、という点です。創業55年、業態も多岐にわたり社員が約400名、パート・アルバイトが約1,300名となる当社では、さまざまな方が働いており、新しいITツールに対する感覚もそれぞれです。マネーフォワード クラウド経費を使えば現場の業務も必ず楽になると感じていたので、丁寧に説明してまわり、分かりやすいマニュアルも作成しました。このマニュアル作成にはかなり時間をかけました。文字を最小限に、画面キャプチャーで視覚的に理解が出来るようなマニュアルに仕上げています。出来は個人的には良かったと思っています(笑)。また、社内周知の施策として、社内報にも掲載いたしました。
スマートフォンでのアプリ利用については、管理職及び本社勤務の社員へはスマートフォンを貸与しているため懸念はありませんでしたが、事業所については、自身のスマートフォンを使ってもらうということで、理解を得られるか、正直なところ不安でした。が、やってみると思いのほかみなさん納得して下さり、ホッとしているのが本心です。
選定から導入までに5ヶ月。導入後、現場からは「楽になった」
4月から経費精算システム導入は課題として上がっており、当初はグループウェアを使ったワークフローで経費精算できないかどうか考えておりました。しかしながら、前述のユーザーインターフェースの部分も含め、やはり専門の業者様にお願いしてやってもらうのが良い、との結論に至ったのが9月です。そしてマネーフォワード クラウド経費の本稼働が2月1日なので、実質的に選定から導入まで5カ月かかったことになりますね。
社内には導入に消極的な人もおりましたが、やってみると「(経費精算が)速くなった」という声をたくさん頂くことができました。やはりアプリのある・なしや、ユーザーインターフェースの部分が一番の「肝」だったのかなぁと感じています。 今では狙い通り、みなさん「楽になった」と言って下さり、私としてはしてやったりって感じですかね(笑)
経理側については、作業スピードは間違いなく速くなりました。領収書の確認から総合振込までを半日以下で終わらせることもできるようになっています。現状では紙による例外申請も認めていますが、それを含めても導入したことによる費用対効果は抜群でした。マネーフォワード クラウド経費は電子帳簿保存法にも対応しているとのことなので、社員全員がもう少しツールに慣れてきたら、電子保存システムの導入も検討していきたいと考えています。
今回の導入サービス
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