生活協同組合コープさっぽろ

本協と関連会社の計18社で経費精算フローを刷新!電帳法対応・ペーパーレス化をスムーズに実現し、経費精算の効率化に成功

生活協同組合コープさっぽろ デジタル推進本部システム企画部 川口様
管理本部経理部 吉田様
北海道内に150を超える店舗や拠点を持ち、地域住民の暮らしを支える生活協同組合コープさっぽろ。同協とその関連会社17社は、経費精算を紙ベースのフローでおこなっていたことで、業務の煩雑さに悩まされてきたといいます。さらに、電子帳簿保存法(以下、電帳法)の改正もあり、対応に課題を感じたことから、マネーフォワード クラウド経費を導入しました。電帳法への対応と経費精算業務の完全ペーパーレス化を実現した同協に、導入を決めた経緯や導入後の効果についてお話を伺いました。

紙による煩雑な経費精算フローを効率化するため、ペーパーレス化と電帳法への対応を実現したい

吉田様:以前の弊協の経費精算は、会計ソフトの機能を使い紙に印刷しておこなっていました。まず申請者が会計ソフト上で申請書を作成・紙で提出し、それを上長がチェック・押印します。さらに承認された申請書は本部に郵送され、経理部の出納グループが最終確認し、会計ソフト上で確定させた後に振込をしていました。弊協とその関連会社17社の経理をこのフローでおこなっており、本部に集約される1か月の経費申請数は1,000件を超えていました。

このフローには、本部経理の立場からするとさまざまな課題がありました。例えば、紙の紛失です。グループ各社から五月雨式に大量の申請書と領収書が送られてくるので、紙の所在を見失うこともあり「会計ソフト上にデータはあるのに紙がなく、処理が進められない」といった問題が起きていたのです。

スムーズに紙を探すために、届いた申請書・領収書を金額順に並べ替えるといった工夫もしていました。しかし、この整理作業も負荷が大きく、件数によっては1日1人30分〜1時間ほどかかることもありました。また、大量の紙書類を保管する場所が必要だったのも課題でした。

川口様:申請者の立場としても、会計ソフトが申請者目線のUI/UXではなかったり、紙の領収書提出が必要だったりと、以前の経費精算は負荷が大きかったです。申請に30分かかることもありました。また、電帳法への対応が迫っているなか、紙で運用をおこなっていることにも懸念がありました。

そこで、グループ会社全体での業務効率化と電帳法への対応のため、経費精算システムを導入し、経費精算の完全ペーパーレス化を実現したいと考えました。

サービス選定では電帳法対応や連携機能を重視。6社のサービスを比較・検討し、マネーフォワード クラウド経費の導入を決定

川口様:新しい経費精算システムの検討にあたっては、マネーフォワード社を含め6社のサービスを調査・比較しました。選定では、「電帳法への対応」「Slack連携」「API連携」の3点を重視し、最終的にマネーフォワード クラウド経費に決定しました。

吉田様:まず電帳法への対応という点では、マネーフォワード クラウド経費の機能は問題なく弊協のニーズに適合していました。特に、証憑書類にミスがあれば指摘してくれるアラート機能があるなど、申請者に分かりやすいことを評価しました。社内にはデジタルツールの扱いが苦手な従業員もいます。誰でも問題なく電帳法に対応した経費申請ができるようにするべく「自然に法律を守れる運用の仕組み作りができるか」を重視していたので、マネーフォワード クラウド経費が最適だと感じました。マネーフォワードさえ使っていれば電帳法への対応が問題なくできている、そんな状態が作れればと思いましたね。

川口様:また、連携機能という点において、マネーフォワード クラウド経費は経費精算以外の部分を既存の会計ソフトとAPI連携できることも、システム的なメリットが大きかったです。

さらに、料金体系が登録ユーザー数ではなく月間のアクティブユーザー数で課金される点も魅力でした。これらのポイントを総合的に検討した結果、マネーフォワード クラウド経費なら安心して使うことができると判断し、導入を決めました。

社内の一部で試験運用。実効性を検証したうえで段階的に導入を進める

川口様:導入を決めた当初は、紙での経費申請をなくすことに反対意見もありました。そこで、まずはシステム部と広報部で先行利用して社内での成功事例を作り、実効性の検証をしたうえで段階的に導入を進めていきました。

吉田様:導入時のマネーフォワード社の支援はとても手厚かったです。正直、支援がなかったら安定したリリースはできなかったかもしれません。「いつまでにこの設定しましょう」など、リリースまでのスケジュールを考慮してやるべきことを促してくれたので、リリースの期日を守ることができました。「こんな不安はありませんか」と先回りでフォローしてくれたり、設定の漏れに気づいてくれたりなど、伴走してもらえたのが心強かったです。

川口様:従業員向けにオンラインの説明会を合計で7回実施したのですが、説明のマニュアルもマネーフォワード社が用意してくれたので、簡単な準備で済んでいます。インボイス対応の機能アップデートがあったときにも、こちらの質問に対して丁寧に教えていただき、大変助かりました。

電帳法への対応をスムーズに実現。経費精算の完全ペーパーレス化で、グループ全体の生産性向上とガバナンス強化に成功

吉田様:マネーフォワード クラウド経費の導入により、電帳法に問題なく対応できるようになりました。マネーフォワード クラウド経費は、電帳法に則っていない申請にはエラー検知でアラートを出してくれます。電帳法での領収書の保存要件である解像度・階調の指定に対してもエラーを教えてくれるため、知識がない社員でも問題なく申請できる点が嬉しいです。アプリで画像を読み込めば精度の高いデータが用意できますし、電帳法について細かく説明しなくても「エラーが出なければ大丈夫」「申請できなければ不備がある」とその場でわかるので、管理者に問い合わせが殺到することもなく助かっています。

紙による煩雑な申請作業からも解放され、業務も効率化できました。申請者からは、使いやすいUIで、簡単に申請できるようになったと好評です。以前使っていたソフトは使い方が難しく操作を覚えるのも大変でしたが、マネーフォワード クラウド経費は「これで申請終わったの?」という声も聞くくらい操作が簡単です。ケースにもよりますが、30分以上かかっていた作業が5分ほどになった人もいます。グループ会社全体で申請時間を大きく削減できたのは、生産性向上に効果がとても大きいと感じています。

また、スマホのアプリを使うことで、時間と場所を選ばず申請できるようになったのも大きな効果です。気軽に申請できるようになったからか、マネーフォワード クラウド経費を導入してから経費申請の数が増えています。以前は負担が大きいので申請を諦めていた人もいたのかもしれません。申請数が増えたことは良い変化だと見ています。

川口様:私自身、以前は経費申請を月に1回まとめておこない、1時間ほどかかっていたのですが、今はすきま時間を活用して申請できるため溜め込まなくなりました。移動中にスマホで1分くらいでできるようになったので、交通費などは都度申請しています。

吉田様:経理の立場としても、マネーフォワード クラウド経費のアプリによって、時間と場所を選ばず承認できるようになったことはとても便利です。以前は紙だったため特定の人だけが確認する運用で、月1,000件以上の申請を4名だけで処理していました。今はアプリで誰でも対応できるので、8名で分担することで一人当たりの負担が減っています。

また、ペーパーレス化を実現後、辞典のようなものすごい量の領収書提出がなくなりました。ガバナンス対策として高額経費のチェックなどの監査が定期的に入るのですが、以前は紙の束から該当する原本を探し出すのが大変でした。今後は監査のときに紙を探さずに済みますし、オフィスもスッキリしたのが嬉しいです。

今後はAPI連携や交通系電子マネーとの自動連携機能も駆使し、さらなる利便性向上と業務効率化を目指したい

川口様:マネーフォワード クラウド経費を導入して、後悔はまったくありません。システムやUIがわかりやすく直感的に使えるので申請側は申請しやすいですし、管理側もそこまでシステムに詳しくなくても導入できました。加えて、API連携でカスタマイズもできるので、今後の活用の幅も広がります。今後は不正検知のAIサービスもAPI連携したいと検討を進めています。

グループ各社での申請作業効率化の効果が大きいですが、経理やシステムへの効果も今後さらに現れてくるだろうと期待しています。監査対応などはこれからですが、紙を探す時間は確実になくなるのでそこでの効果も期待できます。

吉田様:また、Suicaなど交通系電子マネーとの自動連携サービスも効果的だと思っているので、申請者の方により活用いただけるようにこれから取り組んでいきたいです。

マネーフォワード クラウド経費はまさに「経費精算は、自走する。」というメッセージに合致したサービスで、経理やシステム業務の見直しを考えている企業にはとてもおすすめです。今後はマネーフォワード クラウド経費導入によって削減できた時間を、マネジメントなど他の業務に充てて有効活用していきたいと考えています。

生活協同組合コープさっぽろ
1965年、札幌市民生協として創立。「北海道で生きることを誇りと喜びとする」という理念を掲げ、北海道の「食のインフラ」と「課題解決」を目指す。店舗と宅配事業を中心に、社会給食、エネルギー、トラベルなど、さまざまな事業を展開。