電車代に領収証は不要?現場社員も知っておきたい、交通費精算の基本

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交通費精算

「毎月の経費精算、億劫だなあ……。」経費を使う機会のある会社員であれば、誰しも1度は思ったことがあるのでは? 特に多いのは、交通費。電車・バス代は、領収書不要としている会社も多いですが、領収書がないぶん、路線検索でルート・金額を調べ、そこから通勤定期券範囲を除き……と、逆に手間がかかることも多いですよね。

ここでは、現場社員も知っておきたい経費精算の基本と、電車代など経費精算をスムーズにするヒントをご紹介します。

経費精算とは

経費精算とは、企業の業務に必要と認められた経費を精算することです。各部署の社員から提出された書類や領収書をもとに、経理担当者が電卓をたたいて経費を精算しているシーンをよく見かけるのではないでしょうか。企業によって精算方法はまちまちですが、現金が支給されたり、給与と一緒に振り込まれたりします。経費精算をするためには、基本的に領収書の添付が必要です。

なぜ領収書が必要なのか?

そもそも、なぜ領収書が必要なのでしょうか。経理担当者が毎月どのような業務を行っているか、現場社員からは見えづらいものですが、経費精算の確認事項は思っているよりも奥深いものとなっています。

税務上、法人である企業の必要経費として処理するためには、取引の証拠となる領収書について、基本的に以下の内容が記載されている必要があります。

領収書に必要な記載項目

  • 取引の年月日
  • 取引相手の名前
  • 取引の金額
  • 購入した品物の名前

経理担当者は、経費の支出を証明する書類として領収書やレシートなどを受領し、金額や用途の確認、内部監査や税務調査のために保管しておかねばならないのです。

領収書のない場合の経費精算方法とは?

電車・バス代は領収書不要としている企業も多いですが、他にも自販機でお茶や水を購入した場合、基本的に領収書やレシートは出てきませんよね。あるいは、急いでいて領収書をもらい損ねたり、ということもあるでしょう。そのような場合に経費清算をするとしたら、どのような方法があるのでしょうか。以下では、領収書がない場合の経費精算方法を解説します。

1.「旅費交通費精算書」を使用する

経費精算時には「旅費交通費精算書」を使用することがあります。一般的には、この方法を採用している企業が多いでしょう。この「旅費交通費精算書」は、クライアント先へ訪問する際などに社員が負担した電車代やタクシー代などの交通費を精算する書類です。日付・行先・経路・金額を記入し、所定の欄に所属している部署の承認印をもらった後、経理担当者に手渡して、旅費交通費を精算してもらいます。領収書のでない経費について、「支払証明書」を使用することもありますが、旅費交通費精算書がある場合は、そちらを優先して使用します。

旅費精算書テンプレート

「旅費交通費精算書」の例

「旅費交通費精算書」を使用する際に気をつけたいポイント

よくあるミスとして「往復の金額を書くべきところ、誤って片道分の交通費を記入してしまった」などのミスが起こりやすいようです。また、旅費精算書は会社ごとの規則によって記入方法も大きく異なるため、それぞれの企業で使用しているフォーマット、記入方法をしっかり確認してから合計金額に相違がないかチェックしておきましょう。
旅費精算書のテンプレート・書きかたについては、こちらもご参考ください。

2.「出金伝票」を使用する

小規模な企業なら、社員に直接「出金伝票」を記載させ、経理担当者に渡すシステムを採用しているところもあるでしょう。出金伝票は、仕訳伝票の一つですが、日付・支払先・勘定科目・摘要・金額を記載する欄があります。勘定科目欄は企業ごとに使用している勘定科目を記載する必要があるため、不明な場合は経理の指示に従いましょう。
「出金伝票」の詳細についてはこちらもご参考ください。

このように、さまざまな精算方法があり、支出の用途によって使用する書類も異なります。基本は、自社の経理規定に従って経費精算を行うため、大きな金額を立て替え払いする必要があるときには、必ず経理担当者に必要な書類について確認しておくのがベストですね。

交通費精算を効率化するヒント

領収書のない場合の経費清算方法について紹介しましたが、実際のところ、現場社員が知りたいのは「少しでも手間を省くためにはどうしたら良いか?」というところですよね。経費精算にかかる時間を減らせたら、そのぶん自分に与えられている本来の役割・業務に時間を回せるはず!

そこで、特に現場社員にとって機会の多い「交通費清算」にしぼって、手間を省くためのヒントをご紹介します。

1.回数券を使用する

もしも、毎回行先が決まっているような場合には、会社から回数券を支給してもらうのもひとつの方法です。経理担当が事前に回数券を準備し、営業担当者に支給すれば面倒な経費精算は生じません。

2.交通系ICカードの利用履歴を使用する

とはいえ、現在は電車で回数券を使う、ということはあまりないかもしれません。Suica、PASMO、ICOCAなどの交通系ICカードの利用が一般的には最も多いのではないでしょうか。これらのICカードは履歴が残るため、経費精算の効率化に役立ちます。パソコンで料金やルートを調べなおす代わりに、このICカードの履歴を活用します。一つは、駅の券売機で履歴印字をする方法。もう一つは、PaSoRi(パソリ)などの専用端末や専用のAndroidアプリなど、ICカードリーダーを使用する方法があります。

一方で、ICカードの履歴を印字するためにわざわざ駅の券売機に行かなければならない手間や、履歴印字件数に制限があったりなどの不便な面も。また、導入する際には社内の運用ルールを決めておかないと、現場はスムーズになったものの、経理処理が面倒になってしまったということもあり得ます。

3.経費精算のクラウドサービスを使用する

現場社員・経理担当者、双方にとって経理処理を楽にする方法として、経費精算のクラウドサービスを使用するという手もあります。マネーフォワード クラウド経費は、スマートフォンに専用アプリを入れることで、出先でも手軽に使用することができます。ICカードから履歴を簡単に取得できるのはもちろん、タクシーや新幹線、飛行機の領収書データや行き先も自動で取得でき、月末月初に発生する経費精算の手間が大幅に削減できます。このようなサービスをうまく取り入れることで、業務の大幅な効率改善にもつながるかもしれません。

ICカードリーダーbyマネーフォワード

「ICカードリーダーbyマネーフォワード」で交通系ICカードの履歴を読み込み

 

「もっと詳しい使い方を知りたい」という方は、こちらのデモ動画をご覧ください!

まとめ

当たり前のことですが、企業にとって一番大切なのは、生産性を高め、より多くの利益を生むこと。営業マンであればお客さまと接している時間に最大限時間を割きたいですし、できれば経費精算の時間は無くしたいですよね。どのような改善方法があるか経理担当者と議論するなど、社内で連携し、会社の生産力アップにつなげたいですね。

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