「ふるさと納税」高額返礼は今年まで! 今さら聞けない仕組みとポイント

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年末に近づくにつれて、ふるさと納税のテレビCMを見かける機会が増えてきましたね。しばしば、メディアでも特集されるふるさと納税。なんとなく知っているけど、実際に利用したことはないという方も多いのではないでしょうか。

今回は、今さら人には聞きづらいふるさと納税の概要、知っておくと便利な制度、2019年以降にどう変わるかなどをご紹介します。(執筆:ファイナンシャルプランナー キムラミキ)

今さら聞けない、ふるさと納税ってどんな制度?


年末駆け込みが多いふるさと納税ですが、そもそもどのような制度なのでしょうか。

「納税」という言葉がついているふるさと納税ですが、実際には、自治体への「寄附」のことをいいます。一般的には、自治体に寄附をした後に、確定申告を行うことで、その寄附金額の一部(原則として自己負担額の2,000円を除いた全額が控除の対象)が所得税および住民税から控除されます。

現在はふるさとを離れて暮らしているけど、生まれ育ったふるさとへ恩返しをしたいと考える方は多いでしょう。そこで導入されたのがふるさと納税です。税制を通じてふるさとへ貢献する仕組みを提供し、税金に対する意識の向上を図りたいという想いのもと、2008年から行われています。

実際には出身地だけでなく、自分の意思で応援したい自治体にも寄附することができます。より納税者を募るために各自治体がバラエティ豊かな返礼品を揃えはじめたことで、ふるさと納税を行う人もさらに増え、今では自治体の返礼品合戦がヒートアップしています。

返礼品は、その自治体の特産品や名産品、例えば高級和牛や、ブランド米、新鮮な魚介類の他にも、地元の温泉やレジャー施設の利用券などが並びます。さらには、特産品などに関わらず、雑貨、家電製品などを返礼品とする自治体も増え、バラエティ豊かな返礼品が受け取れる制度というイメージが定着しました。

年末駆け込みが増えるふるさと納税

ふるさと納税で所得控除を受けるためには、前年の12月31日までにふるさと納税を行う必要があります。

給与に変動がほとんどない方は、年間所得がおおむね確定しているので、その年の途中でもふるさと納税で所得控除が受けられる限度額の目安が分かります。そのような方でも、自分が支払う税金のことを意識するのは、年末調整の時期が多いのではないでしょうか。

また、サラリーマンの方の中にも、業務実績などで大きく給与や賞与が変動する可能性がある方もいらっしゃるでしょう。自営業の方なども所得税額と年収が確定するのは年末です。ふるさと納税で翌年の節税を図るとなると、年末に駆け込まなければなりません。

返礼品合戦に「待った!」 2019年はどうなる?

ふるさと納税の利用者は、2008年導入当初は3万人程度でしたが、2018年現在では295万人にまで増加。ところが、ここで、加熱する自治体の返礼品合戦に「待った!」がかかります。

2017年4月、総務省より全国の自治体に返礼品の見直しが通知されたのです。その内容は、「資産性や換金性が高いものについては、返礼品としないこと」「全ての返礼品に対して、還元率を3割以内とすること」といったものです。

しかし、2018年に総務省が行ったふるさと納税の返礼品調査では、2018年9月1日時点で、返礼品の割合が3割を超えている地方自治体(例えば1万円の寄附に対して返礼品の金額が3,000円を超えているなど)は「246団体」、地場産品以外の返礼品を出している地方自治体は「235団体」となっています。この結果を受けて、総務省は、関連する法律の改正を含めて、ふるさと納税の制度を見直すと発表しています。

2018年9月時点で豪華な返礼品を続けている自治体に対しては、ふるさと納税制度から外すことも視野に入れているといいます。2019年からは、返礼品のラインナップが変わってくることが考えられます。

ワンストップ特例、遅れたらどうなるの?

制度が見直されるとはいえ、所得控除も受けられる上に、還元率が最大3割の返礼品を受け取れると考えればお得な制度です。でも、確定申告は少し面倒……という方に、便利な制度も用意されています。それが、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」です。

この制度は、ふるさと納税先の自治体数が5つ以内で、かつ各ふるさと納税先の自治体に特例の適用に関する申請書を提出することで、ふるさと納税を行った翌年の6月以降に支払う住民税の減額という形で控除が行われます(ワンストップ特例制度の適用を受ける方は、所得税からの控除は発生しません)。

特例の適用に関する申請書類の締切日が設定されていますが、その締切日に自治体への到着が間に合わなかった場合は、ワンストップ特例制度の利用はできません。確定申告が必要になるので注意しましょう。

なお、5つを超える自治体にふるさと納税を行う場合や、ふるさと納税の有無にかかわらず確定申告を行う個人事業主などの場合は、控除を受けるために「ふるさと納税ワンストップ特例制度」を利用することができません。確定申告が必要です。

まとめ

日本は税金に対する意識が低いと言われます。特に、会社員の方は所得税等を給与から源泉徴収されるカタチで納税するため、日頃自分が税金をどれくらい納めているか意識をあまりしていないという方も多いかもしれません。

ふるさと納税という仕組みをひとつのきっかけとして、税金への意識の向上を図ってみてはいかがでしょうか。それによって、所得控除に加えて、寄附をした自治体からの返礼品ももらえるなら一石二鳥! ふるさと納税のサイトを覗いてみるところから、ふるさと納税の一歩を踏み出してみませんか?

※掲載している情報は、記事執筆時点(2018年12月13日)のものです。

執筆:キムラ ミキ

株式会社ラフデッサン代表取締役 / ファイナンシャルプランナー、社会福祉士

生命保険会社、マンションディベロッパーで経験を積んだ後、独立。現在は、ファイナンシャルプランナーとして、生活に身近なお金の話題について、ラジオやセミナー、コラムで情報を発信。個人および法人のコンサルティングも行っている。



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