スタートアップ関係者必読!オフィス移転で欠かせない8つの項目

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事業が順調に拡大し、従業員数が増えてくると必ず視野に入れなくてはならないのが「オフィス移転」の問題です。

特にスタートアップやベンチャー企業では、事業の急激な成長に伴いオフィス移転が必要になるものの、特定の部署や該当する担当者がいなく右往左往してしまうといった状況が考えられます。

そこで今回は、特に今後オフィス移転の可能性があるスタートアップ、ベンチャー企業の方、また実際にオフィス移転が間近に迫った担当者に向けて、オフィス移転時に必要な8つのポイントをご紹介します。

オフィス移転前に進めておきたい5つのこと

1.「オフィス移転プロジェクト」を立ち上げる

オフィス移転は、全社員が関わる事になりますので、総務などの特定の部署内の1人、2人だけでできることではありません。オフィス移転を確実に遂行するためには、「プロジェクトチームの立ち上げ」が必要です。

移転作業などの段取りを手際よく進めることはもちろんですが、移転後に各部署の机や棚のレイアウトなども、クレームが出ないように、あらかじめプロジェクトに各部署の代表を入れて意見を取り入れるようにしましょう。

それにより後から社内で不満が出ることを防ぐとともに、各自に当事者意識を持ってもらうという狙いもあります。

オフィス移転のプロジェクトでは、引越し業者への対応やプロバイダーなどインフラ関係を調整する仕事が中心となりますが、移転で運ぶ荷物を確認する各部署の担当など、最低でも3人以上の各部署を代表するメンバーを集めることをおすすめします。

2.オフィス移転の具体的な日程を決める

オフィス移転の日程は、なるべく早い段階で決めたいものです。

業者の選定に時間がかかる場合がありますし、オフィスのエレベーターの使用申請も手間取るケースが考えられますので、1か月から遅くても3週間前には決める必要があります。

その際、移転後のオフィスに入れるのはいつか、また曜日や時間帯によって値段が変わることがありますので、引越し業者が対応できる日かどうかを確認する必要もあります。

オフィス移転の日は、丸一日会社の業務が停止する可能性がありますので、取引先やクライアントに対して早めにお知らせすることも、ビジネス上の通例として忘れないようにしましょう。

3.運ぶものを決める

オフィス移転は、事務所の整理整頓の絶好の機会になります。今まで捨てられなかった書類などを処分する良いタイミングです。

移転に際しては、引越し業者に運んでもらうものと、自分たちで運ぶものを選別します。そして、捨てるもの、リサイクルに出すものを決めます。引越し業者に運んでもらうものは、書棚や応接セットなどの大きなものや、社員の机や椅子などになりますが、机の中の物は、ダンボールに入れて業者が運ぶか、大事なものは自分で運ぶかを決めます。

あらかじめ、運ぶものを業者に伝え見積もりを取ってもらうと、スムーズに作業を進めることができます。書類等を捨てる際は、機密性のあるものはシュレッダーにかけ、量が多い場合は、焼却場で確認の上、処分します。

4.引越し業者を決める

引越し業者は、以前取引があり日頃付き合いのある業者も含めて、複数の候補の中から選定することをおすすめします。

また、過去の実績があれば、仕事内容を予測でき、限られた日程で手際よくオフィス移転が完了し、結果的に時間・経費等で会社のメリットに繋がります。

もちろん、経費を節減する上で、複数の業者から相見積もりを取ることは必須ですが、価格の上でよくても、期限に遅れたり、仕事の内容がお粗末であったりすれば元も子もありません。特に初めてとなる業者の場合、直接会って疑問点を確認するなど、本当に信頼が置ける業者であるか、しっかりと確認をしておきたいところです。

5.オフィスの持主に連絡する

引越し業者が決まったら、次にやるべきことは、移転前と移転後にオフィスの管理会社に連絡をすることです。管理会社は、オフィスビルに入居している他の会社の情報も把握していますので、もしも移転の日程が近い別の会社がある場合は、日程の調整を依頼しなければならない事態も考えられます。そのため可能な限り早くオフィス移転の日程を伝達する必要があります。

また、移転に必要なエレベーターの使用許可が出るまでに1週間位かかる場合がありますので、早めに管理会社に連絡をするのが無難です。

オフィスによって、作業できる時間帯や注意点が異なる場合がありますので、事前に確認して、引越し業者とも連絡を取れるようにしておくことが、引越作業を円滑に進める上で大切です。

オフィス移転日前後ですべき3つのこと

オフィス移転日前後ですべき3つのこと

1.社員の荷物の梱包は一気に行う

オフィス移転は、日常の業務をしている合間に行なわれ、移転の直前まで業務に追われる社員もいる可能性があります。そのため最低限、業務に必要なものだけ残して、それ以外のものを前日に一気に梱包してしまうやり方が効率的です。

梱包する際、運ぶものを「業者に依頼するもの」と「自分たちで運ぶもの」にしっかり分けて整理をしておきましょう。

机、椅子、PCやダンボールに入れた書類などは、引っ越し業者に運んでもらうことになるでしょう。小物や文房具など必要なもので自分が持っていくものや、必要か不要かの判断がつかず、とりあえず持っていくものなどは、自分たちで運ぶものと分ければ、作業が円滑に運びます。

その際に、使われていないものや明らかなゴミとなど、かさばるものを処分するには絶好の機会です。オフィス移転の際にはぜひ、不要なものの整理も同時に行いましょう。

2.オフィス移転の当日は少し早めに到着する

オフィス移転の当日は、天候や事故などによる交通のトラブルや、業者との連絡の行き違いなどの、色々な予期せぬでき事も予想されます。

そのため心に余裕を持つ意味でも、担当者は実際の移転開始時刻より少し早めに到着するように心がけましょう。また、手伝ってもらう社員にも事前に連絡して、当日慌てないよう調整しておくと良いでしょう。

オフィスの移転は、会社の業績に連動しています。業績が好調で他社との合併や統合によって、以前よりも大きなオフィスに移転するケースが大多数かも知れません。

しかし、場合によっては逆に、以前より小さなオフィスに移転するケースもあります。その際、また同じ管理会社にお世話になる可能性もあります。その際、移転前と移転後の管理会社にきちんと挨拶をしておくと、今後も良好な関係を続けていくことができるでしょう。

3.必要に応じて各種事務処理を行う

オフィス移転では、関係官庁への届け出が必要になります。

法務局には「移転の登記」を、税務署には「異動届出書」を提出します。それ以外にも、都道府県税事務所、社会保険事務所、公共職業安定所、労働基準監督署、警察署、消防署、郵便局、電話・回線会社にも必要に応じて届けが必要です。

加えて、以下のように住所を記載している箇所に関しては変更が必要になります。忘れずに確認しておきましょう。

・企業サイトの記載住所の変更
・各種保険の登録住所の変更
・インターネットの解約・契約
・会社名義で借りている住宅や会社名義の携帯電話の契約変更手続き
・設備やリース契約などの手続き
・金融機関の登録住所変更
・郵便物の転送届
消耗品購入先の住所変更
・引越し後のご挨拶
・新しい住所での名刺の作成 など

まとめ

オフィスの移転は、実施するとなると様々な手配が必要になり、かなりの額の経費を要することになるため簡単なことではありません。しかし、これまでの会社の雰囲気を一転、もしくは更に大きなプラスの方向に導く、これほどのチャンスはないとも言えます。

処分に困るものを一気に廃棄することができる点や、オフィスの大掛かりなレイアウト変更なども可能なため、移転を機に社員がより働きやすい環境を作ることが可能になります。

今回ご紹介した8つのポイントをしっかり抑えて、成果の出せるオフィス移転を目指しましょう。

※オフィス移転に関しては「オフィス移転のエキスパートに聞く、スタートアップのオフィス最新事情(クリアビジョン関口氏インタビュー)」の記事でも紹介しています。併せてご参照ください。

※掲載している情報は記事更新時点のものです。

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