建設業界における社会保険ソフトの利用
導入によって変わること
作成日:2024年5月10日
建設業界における社会保険手続きの特徴
道路やトンネルの工事、河川工事、水道工事などのインフラ整備の工事を請け負う土木工事もあれば、マンションや一戸建てなどの住宅建築、商業ビル、病院、学校などの施設の建築を請け負う企業もあります。小規模工事であれば、企業が単独で工事を請け負うこともあるでしょう。しかし、国や自治体などの発注で大手ゼネコンが請け負うような大規模な工事では、下請企業が数次の請負により同じ現場で工事を行うのが特徴です。
雇用形態が多岐にわたる
建設業界には、大企業から街の工務店、内装業者まで様々な規模の企業が存在します。大企業の場合、現場で働く従業員や施工管理者だけではなく、経理や企画・営業、設計部門などもあり、その雇用形態は様々です。中小企業でも、工事の専門性や企業の規模、従業員数など、実情によって雇用形態は異なるでしょう。
加入条件に関する複雑さ
社会保険の手続きは、正社員や非正規社員などの雇用形態に応じて適切に行わなければなりません。健康保険・厚生年金保険と雇用保険では、所定労働時間などによって加入要件が異なります。また、土建国保に加入する企業では、健康保険ではなく土建組合の国民健康保険に加入し、別途厚生年金保険に加入する手続きが発生するため注意が必要です。
建設業界の社会保険手続きによくある悩み
① 社会保険の書類作成に時間がかかる
社会保険手続きは従業員ごとに必要となるため、書類作成に時間がかかります。しかも、書類作成に必要な情報を個々に収集して確実に手続きを行うとともに、作成した書類や作成に必要な情報は、個人情報として適切に管理しなければなりません。そのため、社会保険手続きの業務負担が大きいと感じる企業は多いでしょう。
社会保険の書類作成を行う専門部署があるゼネコンなどの大手企業でも、多くの従業員の社会保険の手続きをするには時間と手間がかかります。特に中小企業では、社会保険の手続きを行う専門部署があるとは限りません。そのため、従業員が自身の業務と事務手続きを兼務していると、業務負担が大きくなってしまうことがあります。
➁ 多様な雇用形態に合わせた手続きが必要
従業員を雇用する際、個々の従業員の労働条件が社会保険の加入要件や法令に合った労働条件となっているかを調べるのに苦労することがあります。建設の企業では、現場作業員、施工管理者、事務員、設計など多くの職種の従業員がいるため、多様な雇用形態に合わせた社会保険の手続きが必要です。
建設業は職種によって労働条件が異なることが多いため、社会保険の手続きが複雑になりやすいのが特徴です。事務員はパート勤務、基幹社員は正社員、ときには有期雇用の従業員を雇うこともあります。現場で働く従業員には、職人としての専門的なスキルも必要です。様々な雇用形態を使い分け、効率的に人材を確保しなければなりません。
③ 紙の申請書類を保管するコストがかかる
社会保険の手続きを紙でベースで行っていると、紙代や印刷にかかるコストや、保存場所のスペースを確保するためのコストがかかります。経費削減のためにも、社会保険の申請を電子申請を行うことを検討するのがよいでしょう。
建設業では、工事の見積書の作成や設計業務、現場の作業人員の手配、打合せなど、工事以外にも様々な業務を行います。そのため、デジタル化の推進により、紙ベースの作業を削減している企業は多いでしょう。社会保険の手続きも電子申請が可能です。コスト削減のためにも、システム導入により、ペーパーレスで申請書類をデータで保存することを検討しましょう。
建設業界の社会保険手続きを支援する- - マネーフォワード クラウドでできること
社会保険書類の電子申請に対応

社会保険の手続きは、入社から退社の手続き、従業員の標準報酬月額を決定する算定基礎届や月額変更届の提出、労働保険の申告の手続きなど、多岐に及びます。
マネーフォワード クラウド社会保険は電子申請に対応しているため、書類作成や管理にかかるコストを大幅に削減することができるでしょう。書類をPDF形式で出力することも、従来の紙ベースの申請にも対応しており、企業のニーズに合わせて柔軟な対応が可能です。
従業員別の申請状況の確認が簡単

社会保険の手続きを郵送で行うと、申請の進捗状況がわからず、どこまで進んでいるのか不安になることもあるでしょう。しかし、業務が忙しい中、申請の度に窓口に書類を持参するのも手間がかかります。
申請状況が自動更新されるマネーフォワード クラウド社会保険を利用して電子申請を行えば、最新の申請状況をいつでも簡単に行うことが可能です。一覧画面で従業員ごとの状況確認ができるため、手続き漏れ防止にも役立ちます。
給与計算ソフトとの連携で業務効率を改善

建設業では様々な雇用形態や職種の従業員がいるため、従業員ごとに給与体系が異なるケースが多いでしょう。しかし、異なる給与体系の従業員の給与計算を個々に行っていては、時間と手間がかかります。
給与計算ソフトと社会保険の申請の連携ができれば、時間と手間を大幅に削減できて便利です。マネーフォワード クラウド給与との連携が可能なマネーフォワード クラウド社会保険を利用すれば、業務の効率化につながるでしょう。
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