-小売業界・百貨店向け-
請求書ソフトの選び方・よくある課題・事例集

更新日:2024年2月13日

小売業界の現状と課題、DXや業務効率化の必要性

経済産業省の統計では、2022年度においては全体的に小売業販売額は前年比2.6%と伸びていると報告されています。

さらに、経済産業省「商業動態統計速報」によりますと2023年7月の小売業の販売額は、前年同月に比べて全小売業平均で6.8%増加してます。百貨店やスーパー、コンビニエンスストア、専門量販店など、どの形態においても売上高は伸びており、今後も期待されます。

社会環境が大きく変化する中で消費者の意識や行動にも変化が見られます。特にインターネットによる取引は、コロナの感染拡大に押し進められる形で進展し、電子マネーなどの取引量も増えました。一方、小売業界において有効求人倍率が増加傾向にあり需要過多の状態です。少子高齢化による人口減も加わり、働き手の人手不足が深刻化しています。

小売業には薄利多売をビジネスモデルとするケースも多く、給与水準が高くない中で人手不足が続けば、従業員一人ひとりに多大な負担がかかり、生産性の低下を招く結果となります。この課題の解決には、特にバックオフィス業務においてDXによる業務効率化を進めていくことが必須となってきます。

小売業界における請求業務のよくある課題

①請求書受領が多く明細入力にも時間がかかっている

多数の請求書のイメージアイコン

店舗の取引量が多くなると、当然、仕入業者から受領する請求書も多くなります。月にまとめて請求書を受領しても、短期間に個々の明細を正しく入力しないと経理業務はうまく回りません。

そのため、経理担当者の長時間労働が慢性化し、体力的にも精神的にも疲弊してしまいます。

そして長時間労働を無理にこなそうとしても、集中力の低下からミスをしたり、体調を崩したりといった事態も招き、結果的として労働生産性は低くなってきます。

②多店舗展開していると、店舗ごとの支出管理が大変

複数の請求書イメージアイコン

小売業界では、消費者ニーズや業態に合わせてターゲットとした地域に実店舗を多数展開することがよくあります。

多店舗展開においては、地域や市場が異なるごと、店舗が異なるごとに売上やコストの状況も異なります。さらに、出店数が増えるにつれて取り扱う情報量も増え、かつ、複雑化してきます。例えば、店舗ごとに異なる支出管理では効率化も望めません。

各店舗の状況を考えると、店舗ごとの業務フローを見直した上で、統一的なシステムの導入が望まれます。

③インボイス制度・電子帳簿保存法に対応できていない

インボイス制度・電子帳簿保存法のイメージアイコン

内部的な要因だけではなく、外部的な要因で業務フローが大きく変わる場合もあります。税制改正もそのうちの一つです。

現時点では、2023年10月から導入される消費税のインボイス制度、2024年1月から本格施行される電子取引におけるデータ保管は、経理担当者、特に請求書を受領する場合の業務手順を大きく変えることが予想されます。

これらの対応を既存の担当者で、しかも現業務に支障なく行うためには、今までと同じ手順では難しいケースがほとんどです。

小売業界の請求書関連の課題解決に向けたDX例

①請求書の受領~会計処理を効率化したい場合

クラウド債務支払
仕入先などから受領する請求書については、社内での承認作業や振込手続き、会計システムへの入力、請求書の保存などの業務フローを踏まえ、業務効率化のための最適な方法を実践しましょう。
マネーフォワード クラウド債務支払」では、メールで受領した請求書データを自動で取り込み、AI OCR処理を行うことで、支払条件などの情報を読み取ることが可能です。

受領した請求書については、あらかじめ設定した社内のワークフローに基づいて承認作業を行ったあと、ワンクリックで振込指示ができます。APIを用いたシステム間連携もできるため、「マネーフォワード クラウド債務支払」の情報を会計システムやマスタ管理にも活用し、バックオフィス業務全体の効率化を追求することが可能です。

②紙で届く請求書をゼロにしたい場合

受領請求書には、依然として紙の請求書も多く、相手先のことを考えるとすべて請求データで受領することは現実的ではありません。そこでBPOサービスが付帯しているシステムを選択すると、導入したシステムに合わせて、業務プロセスの一部分を委託できます。

マネーフォワード クラウド債務支払のBPOサービス」では、紙の請求書のデータ化・システムへのアップデート代行・請求書明細の下書き入力代行・証憑のファイリングと保管業務の代行などが可能です。支払申請の下書き入力をアウトソースすることにより、会社では内容を確認し、支払業務のみに業務を減らすことができます。

③請求書送付業務を自動化したい場合

マネーフォワード クラウドインボイス
作成した請求書を取引先に送付する際、郵送の場合には印刷や封入、発送作業が必要となり、送付件数によっては担当者がまとまった時間を拘束されてしまいます。
マネーフォワード クラウドインボイス」では、作成した帳票データをアップロードすれば、あとはワンクリックで一括送信することが可能です。

またWeb送付や郵送、メール送信などの送付方法は取引先ごとに設定できるため、取引先の都合などによって急に送付方法を変更しなければならない場合にも、設定を変更するだけで対応できます。

小売業界の企業様に参考となる請求業務の改善事例

株式会社藤井大丸 会計課 上杉様

請求書受領・経費精算業務の改善例①

老舗百貨店である株式会社藤井大丸様では、バックオフィスの自社開発システムではテレワークができないことや、財務諸表の作成に労力や時間がかかっている点が課題の1つでした。
請求書・経費関連では「マネーフォワード クラウド債務支払」「マネーフォワード クラウド経費」を導入しています。

詳しくはこちら

株式会社ナリヅカコーポレーション

請求書受領・経費精算業務の改善例②

製菓・製パンメーカー向けに食品香料や原材料の製造販売、輸入販売を行う株式会社ナリヅカコーポレーション様では、紙やエクセルを中心に行う経理業務に課題を抱えていました。
各拠点から、紙媒体で経費精算の申請書や請求書を本社へ郵送・一括処理しており、経理業務にタイムラグが発生していました。

詳しくはこちら

株式会社オカフーズ

請求書受領・経費精算業務の改善例③

株式会社オカフーズ様では、【受領した請求書を表計算ソフトにまとめる→会計ソフトに転記する→銀行の振込サービスに転記する】というステップを踏んでいました。
マネーフォワード クラウド債務支払」を導入後は1ステップに減り、ミスの減少や時間短縮が実現しました。

詳しくはこちら

請求書受領・送付業務の改善に役立つお役立ち資料

  • 債務支払資料

    マネーフォワード クラウド債務支払

    受領請求書をペーパーレス化し、大量の請求書処理業務もかんたん&効率化!

    メールで受領した請求書データの自動保存、AI OCR機能で支払先や支払金額等の入力を自動化が可能です。

    詳しくはこちら

  • クラウド債務支払 BPOサービス

    マネーフォワード クラウド債務支払 BPOサービス

    請求書の受取から入力までをデジタルとBPOで解決し決算処理を加速!

    マネーフォワード クラウド債務支払 BPOサービスでは、システム導入でも残ってしまう経理部の負荷が高い業務を代行いたします。

    詳しくはこちら

  • クラウドインボイス(送付)資料

    マネーフォワード クラウドインボイス

    法令対応を実現し、請求書送付業務の手間とコストを削減!

    すべての帳票を自動で送付。郵送からWeb送付への切り替えなどで、郵送コストを削減することも可能です。

    詳しくはこちら

小売業界の企業様が請求書ソフトを導入する際のチェックポイント

自社の課題が解決できる機能があるかどうか

例えば、請求書の発行が多く、月末に請求書発行処理に追われている状況ならば、解決策として入力作業を軽減する請求書発行システムが挙げられます。さらに、請求書の発行漏れを防ぐ機能や複数の納品書を合算して請求書を作成する機能などは、請求書発行業務を格段にスピードアップします。

また、受領する請求書が多い場合には、請求データを自動で読み取る機能で大幅な業務フローの短縮が可能となります。

既存システムとの整合性はあるかどうか

既存システムとの整合性もシステム導入にあたっては大きな問題です。他の既存システムと請求書関連のシステムとの整合性がうまくいかないと、業務フローが途切れてしまいます。

請求書発行側としては、上流システムとの連携は手入力せずにシームレスに連携できる請求書発行システムが理想と言えます。また、顧客から請求書を分割してほしいなどの要望があっても、連携した受注データを分割・合算する機能があれば、柔軟に対応できるでしょう。

従業員が使いやすいシステムかどうか

新しいシステム導入によって、今までの業務の流れを変えようとすると、担当者の理解を得るのに苦労する場合があります。小売業では、比較的パソコン操作に慣れている担当者が多いものの、慣れ親しんだシステムを変えるとなると現場の抵抗に遭うことがあります。

そこで、現システムの入れ替えを検討している理由を現場の担当者に知ってもらい、現場の担当者からのフィードバックを受け入れ、担当者の意見を尊重しつつ、システムの更改をすることが重要です。担当者にとって使いやすいシステムとは、自分たちの意見が反映されたシステムと言えます。