-人材業界向け-請求書ソフトの選び方・よくある課題・導入事例
更新日:2024年4月12日
人材業界の現状と課題、DXや業務効率化の必要性
近年、少子高齢化や働き方改革などの社会の変化が急速に進んでいます。そのような中、どの業界でも人材不足が深刻化しています。
厚生労働省の発表では、令和5年6月の有効求人倍率は1.30倍でした。
出典:一般職業紹介状況(令和5年6月分)について|厚生労働省
有効求人倍率とは、「有効求職者数」に対する「有効求人数」の割合を示すもので、1を超えると「人材不足」を表します。これは同時に、企業が人材を確保するための競争が激化していることを示しており、求職者はある程度待遇面での交渉をしやすい状態とも言えます。
人材関連サービス業においては、人材派遣の観点からは人材の供給が不足するため、派遣先への紹介が難しくなります。一方、人材紹介の観点からは、人材の獲得競争が激化することによる人材紹介料の低下や人材の質の低下などのリスクが生じます。
このような中、人材業界においてはバックオフィス業務も含め、DX化の推進によって少しでも業務効率化やサービスの向上を図ることが期待されます。例えばバックオフィス業務において、請求書発行業務、経費業務などの電子化、自動化を推進することは、新しい価値の創出につながるでしょう。
人材業界における請求書受領・発行業務のよくある課題
【受領】Excelや紙での運用をしているケースも多い
人材事業を開業した段階では、取引先数は手作業で確認できる範囲内です。経理業務においても、Excelや紙の運用でこなせる状況が多いでしょう。請求書発行業務も、日々の取引量や月間の取引回数が多くても、同じ得意先であれば請求書は1つにまとまります。
しかし、会社の拡大や新事業展開など事業の幅を広げたり、事業内容が複雑になったりするにつれ、取引先数が増え、入れ替わりが激しくなってきます。変化の多いデータを社内の関係者がそれぞれの観点から正しく確認するには、新たな仕組みが必要となります。
【受領】請求書処理と経費精算で、異なる会社のソフトを利用しているケースがある
バックオフィス業務において、複数システムの並存が業務をより複雑にするケースがあります。例えば、人材業界において受領した請求書の支払いと、従業員の経費精算が別のソフトで動いていた場合、それぞれに入力方法、承認申請、支払締めがあり、それぞれの支払データができてしまいます。
これを一つのシステムでできれば、それぞれに入力していた時間が削減されるだけでなく、支払データを取り扱いやすくなります。業務が削減されるのは、経理担当者だけでなく、ワークフローで決裁する立場の各管理職も同様です。
【発行】請求書の発行・封入・郵送作業に負担やコストがかかっている
人材業界における請求書の発行業務においては、作業に割ける時間が限られます。特に人材派遣先への請求は、前月末の情報を翌月初に入力することになります。前月末の情報は早くても前月の最終営業日の夕方となり、実質的には月初第1〜2営業日の間にフル回転で請求書発行をすることになります。
紙の請求書の発行においては、通常、控えの請求書も印刷するため時間がかかります。請求書面の確認、社印の押印、添付書類の作成、封入・封緘をすませ、郵便局の窓口に持参するまでは時間との戦いとも言えるでしょう。会社によっては一時的に増える処理に人員を追加して対応することもあります。
人材業界の請求書関連の課題解決に向けたDX例
①請求書の受領~会計処理を効率化したい場合
仕入先などから受領する請求書については、社内での承認作業や振込手続き、会計システムへの入力、請求書の保存などの業務フローを踏まえ、業務効率化のための最適な方法を実践しましょう。
「マネーフォワード クラウド債務支払」では、メールで受領した請求書データを自動で取り込み、AI OCR処理を行うことで、支払条件などの情報を読み取ることが可能です。
受領した請求書については、あらかじめ設定した社内のワークフローに基づいて承認作業を行ったあと、ワンクリックで振込指示ができます。APIを用いたシステム間連携もできるため、「マネーフォワード クラウド債務支払」の情報を会計システムやマスタ管理にも活用し、バックオフィス業務全体の効率化を追求することが可能です。
②請求書作成~送付を効率化したい場合
毎月の請求業務を効率化するためには、自社が発行する請求書の作成から送付までの一連の業務フローを踏まえ、担当者による手作業をできる限り削減することが重要です。
「マネーフォワード クラウド請求書Plus」では、社内のCRMや販売管理システムと連携し、手入力なしで簡単に請求書データを作成することが可能です。
社内の申請・承認を行った請求書についてはメールや郵送で一括送付でき、担当者の発送業務の負担を大幅に軽減できます。さらに作成した請求書の情報は会計システムにも売上仕訳として反映でき、自社の損益状況をリアルタイムで把握する際にも有用です。
③帳票送付業務を自動化したい場合
作成した請求書を取引先に送付する際、郵送の場合には印刷や封入、発送作業が必要となり、送付件数によっては担当者がまとまった時間を拘束されてしまいます。
「マネーフォワード クラウドインボイス」では、作成した帳票データをアップロードすれば、あとはワンクリックで一括送信することが可能です。
またWeb送付や郵送、メール送信などの送付方法は取引先ごとに設定できるため、取引先の都合などによって急に送付方法を変更しなければならない場合にも、設定を変更するだけで対応できます。
人材業界の企業様に参考となる請求業務の改善事例
請求書受領業務の改善事例
ランサーズ株式会社様では、紙ベースの承認申請によるミスリスクと修正作業が増加してしまっていた・リモート勤務に対応できない紙ベースの申請・承認フローがあったという課題がありました。
現在では、紙ベースでの業務から脱却し、業務効率化とペーパーレス化により、業務時間の30%以上を削減に成功されています。
請求書発行(送付)業務の改善事例
株式会社スクー様では、他のクラウド請求書作成サービスを利用していましたが、そのサービスの利用料金の値上げが決まり、さらに請求書の発行枚数の料金テーブルが当社の発行枚数とマッチしておらず、他社への移行を検討し始めました。
価格、発行上限枚数、機能面と多角的に比較した結果、「マネーフォワード クラウド請求書」を選ばれています。
請求書受領・送付業務の改善に役立つお役立ち資料
人材業界の企業様が請求書ソフトを導入する際のチェックポイント
請求書受領に関するソフト導入の場合
人材業界においても、フロントオフィスの業務に比べてバックオフィス業務はあまり注目されません。しかし、バックオフィス業務は会社の成長、品質を支える重要な役割を担っているため、ミスのない効率的な仕事が求められます。
例えば受領した請求書を処理する場合、請求データを読み込んでシステムに取り込むことができれば原則として入力が不要になります。これによって、単に人手不足を補えるだけでなく、正確性、作業速度などを上げることができます。
社内の経費精算でも、レシートや領収書を読み込んでデータ化することにより、今まで入力に充てていた時間を、ソフトでは解決できない部門間の調整や細かな情報の共有などに割くことができます。
請求書発行(送付)に関するソフト導入の場合
人材派遣業においては、全般的な人材不足の影響がある中で、同一労働同一賃金制度による派遣要員一人あたりの請求単価上昇や雇用維持の動きによって請求単価が変動しやすくなっています。
つまり、請求書作成においても、宛先や稼働時間だけではなく請求単価の変動について把握し、顧客へ正しく連絡することが必要です。そして、請求にあたっては請求書にこれら単価変更の資料を添付することもあります。普段の請求書発送処理に、追加資料を請求書に添付する作業が発生することになるのです。
請求書だけでなく他の資料を添付して送付する仕組みがあれば、担当者の添付漏れを減らし、効率的な送付処理ができます。