
法務関連業務の工数を40%削減。マネーフォワード クラウド契約の「案件管理」が支えるキャロウェイゴルフの業務改革
課題
・申請から捺印、返送まで紙で運用しており、契約締結に1〜2ヶ月かかることもあった。
・契約書の進捗状況が担当者しか分からず、管理が不透明で書類が戻ってこないケースもあった。
・印紙代や郵送費、書類の製本や保管など、物理的なコストと手間が発生していた。結果
・契約締結までのリードタイムが圧倒的に短縮され、事業のスピード感が向上した。
・法務相談のプロセスを含む契約ステータスがシステム上で可視化され、部門間や弁護士との連携もスムーズになった。
・ペーパーレス化により印紙代や郵送費、保管コストが削減され、製本などの付帯業務もなくなった。
こうした課題に対し、「マネーフォワード クラウド契約」はどのように貢献したのでしょうか。特に、法務相談の工数を約4割削減したとされる「案件管理機能」は、業務プロセスにどのような変化をもたらしたのか。同社が内部統制の強化まで実現できた背景を、人事総務部 シニアディレクターの髙村竜也さまと、ファイナンス&アカウンティング部 アカウンティングマネージャーの岡本陽子さまにお話を伺いました。(以下敬称略)
契約業務のペーパーレス化は、オフィス移転を機に本格始動

ーー「マネーフォワード クラウド契約」導入前の契約業務の流れと、当時の課題を教えてください。
岡本: 導入前は、契約関連のすべてを紙で運用していました。旧来のワークフローシステムは存在していたものの、実質的には捺印申請専用の仕組みにとどまり、申請者が契約書を印刷して添付し、担当部署が原本に捺印して返すという流れでした。発送や進捗の管理は申請者任せで、全体を把握できる体制が整っていなかったのです。その結果、取引先からの返送が滞り、締結完了までに1〜2ヶ月を要することもありました。さらに、経理部が原本の保管を担っていたとはいえ、契約書が戻らない、あるいは締結状況が不明確なケースも発生しており、運用面で多くの手間が生じていました。

ーー契約書のレビューや管理体制については、どのように対応されていたのでしょうか?
髙村: 当社では、人事総務部が法務機能を兼務しています。契約内容のレビューは顧問弁護士に依頼し、私たちが事業部と弁護士の間に入って調整や、やり取りを行う形を取っていました。
岡本: 書類管理の面では、一元化が進んでいませんでした。たとえば、サプライヤーとの取引基本契約書は人事総務部で保管し、お客さまとの売買契約書は経理部で管理するといった具合に、契約書の種類ごとに保管場所が分かれていました。
既存システムとの連携と費用対効果が導入の決め手に
ーー「マネーフォワード クラウド契約」はどのようにして知ったのですか?
岡本: もともと経費精算や債務支払の管理に、マネーフォワード クラウドの他サービスを利用していました。その流れで他の機能を調べていた際に「マネーフォワード クラウド契約」を知り、関心を持ったことがきっかけです。ちょうどオフィス移転に合わせてペーパーレス化を推進していたこともあり、導入の検討を本格的に進めることにしました。
ーー他社サービスとの比較検討も行われたのでしょうか?
岡本: はい。費用や操作性(UX)を含めた総合的な観点から、「マネーフォワード クラウド契約」を含む3社を候補に比較検討しました。特に、業界で導入実績の高い主要サービスについては、機能面まで踏み込んで精査しています。それぞれの強みや課題を整理した上で、最終的には髙村をはじめ関係部署の責任者と協議を重ね、当社に最も適したサービスを選定しました。
ーー最終的な決め手となったポイントを教えてください。
岡本: 最大の決め手は、既に利用していたマネーフォワード クラウドの他サービスとアカウントを共通化できる点でした。新たにアカウントを作成したり、ログイン情報を管理したりする必要がなく、導入の負担を最小限に抑えられると判断しました。加えて、コスト面でも優位性がありました。他社サービスでは契約書の送信ごとに課金が発生するケースがありましたが、「マネーフォワード クラウド契約」では送信件数・保管件数による課金はないため、トータルで見ても費用対効果が高かったことが決定要因となりました。
法務相談の「案件管理機能」が業務を変革。工数4割減とコスト削減を実現

ーー「マネーフォワード クラウド契約」を導入されて、どのような効果を実感されていますか?
髙村: 最も大きな効果を感じているのは、法務相談を一元管理できる「案件管理機能」です。導入当初の目的は契約書の電子化とデータ保管でしたが、この機能によって締結までのプロセス自体が大きく変わりました。各部門からの法務相談案件を一覧で管理できるうえに、審査履歴も自動で可視化されます。さらに、関係者間でコメントをやり取りできる「チャット機能」も備わっており、今では業務に欠かせない仕組みとなっています。
岡本: 私も同様の実感を持っています。申請者と法務担当者が同じ画面上でやり取りできるうえ、法務チーム内だけで情報共有できるクローズドなスペースも用意されている。この二層構造によって、コミュニケーションが整理しやすくなり、運用効率が格段に高まりました。

ーー「案件管理機能 」 の導入により、どのような業務変化がありましたか?
髙村: 以前はメールを介して事業部と顧問弁護士の間を行き来する形で、私たちがメッセンジャーのような役割を担っていました。しかし導入後は、弁護士にもシステム上で直接やり取りしてもらうことで、事業部と弁護士がスムーズにコミュニケーションを取れるようになりました。私たちは全体をモニタリングする立場となり、必要に応じてサポートするだけで業務が進行するようになった点が大きな変化です。
ーー当事者同士が業務を直接進めることができるようになった結果、どれくらいの業務効率化に繋がりましたか?
髙村: 感覚的には、法務関連業務にかかる工数を約4割削減できたと考えています。作業時間だけでなく、確認や判断に必要だった思考コストも大きく減りました。また、従来のメール運用ではバージョンが異なる契約書が混在することも頻発しましたが、「契約書バージョン管理機能」によって防げるようになりました。
ーー従業員の方々からの反応はいかがでしょうか。
岡本: 「書類を郵送しなくて済むのがとても楽になった」という声が多く寄せられています。これまで捺印後の送付状や付随書類の作成について都度説明していましたが、その手間が完全になくなりました。
髙村: 加えて、「テンプレート作成」や「ひな形管理機能」も社内で好評です。既存の契約書から簡単にテンプレートを作成し、用途別に整理・保管できるため、どのひな形を使えばよいか迷うことがなくなりました。常に最新のフォーマットを利用できる点も、利用者の満足度が高い理由の一つです。
ーーコスト面での効果についても教えてください。
岡本: 印紙代の削減が最も顕著です。現在では印紙の払い出し依頼がほぼ不要になりました。さらに、契約書の送付や返送にかかる郵送料も削減できています。紙の契約書を廃止したことで、今後見込まれていた保管コストも抑制できる見通しです。製本作業などの付帯業務も不要になり、トータルでのコスト削減効果は非常に大きいと感じています。
手厚いサポートと熱意ある啓蒙活動が、スムーズな社内浸透を実現

ーーシステム移行にあたり、既存の紙の契約書はどのように電子化されたのでしょうか?
岡本: オフィス移転の際、 700〜800件程度の契約書を電子化する必要がありました。社内リソースだけで対応するのは現実的ではなかったため、「マネーフォワード クラウド契約」のスキャン・アップロード代行サービスを活用しました。私たちは必要書類の仕分けを担当し、マネーフォワードさんには段ボール4〜5箱分に及ぶ契約書を1ヶ月ほどでデータ化してもらいました。移転プロジェクトのスケジュールにも支障がなく、作業全体が非常に円滑に進んだことを実感しています。
ーー新しいシステムを社内に浸透させるため、どのような工夫をされたのでしょうか?
岡本: まずは自分自身がツールをしっかり理解することから始めました。担当の方に丁寧にレクチャーしていただき、その内容をもとに社内向けの説明会を実施しています。また、問い合わせ窓口を私に一本化し、誰でも気軽に相談できる環境を整えました。新しいシステムに慣れていない従業員には、定着するまで根気強くサポートすることを意識しています。どんなに優れたツールでも、実際に使ってもらえなければ意味がありません。だからこそ、従業員の理解を深め、運用を後押しする「啓蒙活動」が、導入を成功に導くポイントだと感じています。
ーー「マネーフォワード クラウド契約」をどのような課題を持つ企業におすすめしたいですか?
岡本: まだ紙媒体での契約業務が中心の企業には、ペーパーレス化の第一歩としてぜひお勧めしたいです。また、当社のようないわゆる法務部がない体制でも問題なく運用できますし、逆に専門部署がある企業にとっては、さらに高度な管理ツールとして活用できると思います。企業の規模を問わず、あらゆる企業にとって使いやすいサービスだと感じています。
髙村: 「マネーフォワード クラウド契約」は、法務部門の業務効率化を目指す企業にとっても有効なソリューションになるはずです。昨今、コンプライアンスやガバナンスの重要性が増していますが、契約プロセスの「見える化」を実現し、透明性や一貫性を担保できるこの仕組みは、内部統制を強化したいと考えている企業にもフィットするのではないでしょうか。
公開日:2025年12月2日 公開当時の情報となります

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