中小企業のIT導入のメリットとクラウドサービス活用のすすめ

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中小企業の経営課題のひとつとも言えるのがIT化の促進です。ここでは、中小企業の経営にITを導入するメリットや、多くの企業が取り入れているクラウドサービスの基本的な概要について解説します。

自社のIT化を検討する際の参考にしてください。

ITを導入しない中小企業が多いのはなぜ?

業務のIT化を進める企業は年々増えていますが、中小企業は大企業と比べると遅れているというのが現状です。中小企業がITを導入しない、またはできない理由や課題はどこにあるのでしょうか。

主なポイントを以下に挙げます。

・資金が足りない/コストがかかる
・IT化の促進を担える人材不足
・ITへの投資効果が分からない
・ITをどのように活用すれば分からない
・個人情報や機密情報の漏えいが不安

IT化の重要性を理解しているものの、資金不足・人材不足の影響で思うように進められないケースの他、IT化のメリットや活用方法が分からないため踏み切れないというケースもあります。

IT化には長期的なメリットも

では、中小企業がITを導入すると、どのようなメリットが期待できるのでしょうか。

IT化のメリットとして、まず挙げられるのが「業務の効率化」です。

例えば、経費精算を紙やエクセル管理で行っている中小企業は多いですが、経路や金額の申請・承認に手間がかかる他、その後の経理のチェックや仕訳、振込手続きまでを別途手作業で行う必要があります。

その点、経費精算にITを導入すると、経路を入力するだけで交通費が自動計算される他、出張が多かったりすると滞りがちな申請・承認処理がスムーズにできるようになります。また、会計ソフトと連動したシステムであれば、仕訳作業や振込データ作成も自動化されます。

つまり、IT化で一連の作業を一元管理すると、作業の時間や手間を省くことができる上、ペーパーレス化によるコスト削減にもつながるのです。

この他、IT化は販売情報管理や在庫管理、顧客情報のデータベース化などへの活用も可能なので、長い目で見ると生産性の向上や売上・利益アップにもつながるでしょう。

IT化は計画的に進めよう

IT化にはさまざまな方向性があります。一例としては以下のようなものがあります。

・自社ホームページの制作
・ソーシャルメディアの活用
・電子商取引(BtoB、BtoC)
・業務効率化のための基幹システムやソフトウェアの開発

業務のIT化において中小企業が注意したいのは、「IT化の範囲を一気に広げ過ぎない」という点です。

中小企業が短期間であらゆる業務にITを導入しようとすると、コストの増大だけでなく、スケジュールが煩雑になり結果的に中途半端なクオリティのシステムになるリスクがあります。

せっかくITを導入しても使い勝手が悪ければ逆効果ですし、投資した意味がありません。IT化の検討にあたっては、以下のように段階を踏んで導入することをお勧めします。

攻めのIT活用段階

(出典:攻めのIT活用指針|経済産業省

経済産業省では、中小企業に「攻めのIT経営」を推奨しており、IT化を上記3つのステージに分けて捉えています。

「置き換えステージ」は社内にパソコンを導入し始めた段階で、紙や口頭での連絡をメールに置き換えることや、ホームページで自社製品・サービスを紹介するなどの活用方法が想定されます。

社員のITリテラシー(IT情報を使いこなす能力)もまだ低い状態です。

「効率化ステージ」では、顧客情報の共有や業務支援システムの活用、ネット販売などITをさらに業務に取り込み効率化を促進する段階です。

「競争力強化ステージ」では、ITを業務効率化だけでなく競争力強化に活用する段階で、高度な分析システムをフル活用して販路拡大や新商品開発を進めます。

ITを導入する際は、社員のITリテラシーやステージを意識して計画を立て、着実に進めて行くことをお勧めします。

低コスト・短期間で導入できるクラウドサービス

IT化を始めたばかりの中小企業が取り入れやすいのが「クラウドサービス(クラウドコンピューティング)」です。クラウドサービスとは、インターネット上のネットワークを介してアプリケーションを利用できる仕組みのことで、インターネットに接続できる環境であればすぐに導入できます。

クラウドサービスには、以下のようなメリットとデメリットがあります。

<メリット>

・自社でサーバーや情報処理ソフトウェアを保有する必要がなく、初期投資を抑えられる。
・短期間で導入できる。
・常に最新のサービスを利用できる。
・メンテナンスするが必要ない。
・サービスの利用範囲を必要に応じて変更できる。
・システム開発のための人員を配置する必要がない。
・パソコンがあれば出張先や自宅からも利用できる。

<デメリット>

・インターネット環境に不具合が生じると業務が滞る。
・セキュリティ対策のレベルはサービス運営会社に委ねられている。
・自由にカスタマイズしにくい。

デメリットはあるものの、コスト削減や業務効率化という観点からすると、資金や人員に限りのある中小企業にとってクラウドサービスは魅力的なツールと言えます。

クラウドサービスに適した領域

クラウドサービスにはさまざまな種類があるため、自社のどの業務に活用すべきかよく検討する必要があります。クラウドサービスが導入されている代表的な領域は以下のとおりです。

・文書管理
・スケジュール管理
・ワークフロー管理
・顧客情報管理
・財務会計管理
・販売管理
・在庫管理
・生産管理
・人事管理
給与管理

クラウドサービスを導入すると、これまでの業務フローを多少変更しなければならないことがあります。しかし、一からシステムを構築することを考えると大きな手間ではないでしょう。

最初は経理担当者のみが使うサービスを導入し、少しずつ範囲を拡大するなど柔軟な対応も可能なため、自社の状況に応じて積極的に活用しましょう。

まとめ

経営にITを導入することは、業務の効率化アップやコスト削減につながる他、長期的には生産性の向上や業績アップも期待できます。

IT化の方法は色々ありますが、低コスト・短期間で導入できるクラウドサービスは中小企業にお勧めです。

自社にとってどのような領域にITを取り入れるべきか検討し、メリット・デメリットを踏まえて計画的にIT化を進めてください。

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BIZ KARTE編集部

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