• 更新日 : 2020年6月10日

製品別計算とは

製品別計算とは、原価要素(製造原価を構成する科目)を一定の製品の単位に集め、単位ごとに製品の製造原価を計算する方法である。製品別計算は、以下の3つに大別することができる。
1、単純総合原価計算
1種類の製品を大量に生産する際の計算方式である。
2、等級別総合原価計算
同じく1種類の製品ではあるが、その中でも形状や大きさなどによって等級ごとに区分することのできる製品を、大量に生産する際の計算方式である。
3、組別総合原価計算
異なる種類の製品を大量に生産する際の計算方式である。

工程別生産による分類

組別総合原価計算では、上記のようないかなる製品を生産するかの点での分類以外にも、製造部門(=工程)別に製品を生産するかどうかといった点で区別をする分類方法もある。その分類の場合には「単一工程総合原価計算」と「工程別総合原価計算」に分類される。
単一工程総合原価計算とは、生産工程が一つしかない状態で製品を大量に生産する場合の原価計算である。
工程別総合原価計算とは、複数の生産工程を経て製品を大量に生産する場合の原価計算である。一般的には一つの製造部門のみで製品を生産することは稀であり、多くは複数の製造部門での工程を経て製造が行われる。

算出上の位置づけ

製品別計算は、製造業における製品の原価計算の中に含まれている計算手続きである。
原価計算は「費目別計算」「部門別計算」「製品別計算」の三段階で算出が行われる。
費目別計算とは、製造原価を材料費労務費・経費に分類し、更にそこから直接費と間接費に分類したものの消費額を算出する手続きである。部門別計算は費目別計算で得られた原価要素を、原価の発生した部門に分類し、集計を行う手続きである。そして、最後に製品別計算の段階で、分類算出された直接費を該当製品に直課し、間接費は定められた配布基準により各製品に配賦する。これにより製品ごとの製造原価が計算される。


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