住宅業界向けの経費精算システムの選び方・比較すべき項目
更新日：2024年2月13日
住宅業界における経理業務で悩みがちなポイント
①交通費や経費の入力を効率化したい
住宅業界では、建築現場や取扱い物件への頻繁な訪問に加え、クライアントなどとの打ち合わせも多いため、交通費などの諸経費に関する領収書が膨大な枚数になりがちです。
これらの領収書の管理と入力作業にはまとまった工数を費やすこととなり、営業社員や経理担当者の業務を圧迫する原因になります。
②経費申請フローを効率化したい
住宅業界においては、材料費や外注費、広告宣伝費など、さまざまな経費が発生します。これらの多種多様な経費の申請手続きや承認プロセスは非常に煩雑であり、特にプロジェクト単位でコストを管理する場合には、非効率な業務体制が経営判断の遅延を招きかねません。
経費申請フローを見直し、スムーズな業務運営を実現することは、社内の労働生産性を高めるだけでなく、経営の迅速化にも直結するでしょう。
③数字をリアルタイムで把握したい
住宅業界では、ひとつのプロジェクトが長期間にわたることも多く、その間の資金管理やコストの把握が重要です。特にプロジェクトごとに管理を行う場合、それぞれの進捗状況や累積原価をリアルタイムで把握し、必要に応じて即座に軌道修正を行うなど、柔軟かつ的確な判断が求められます。
企業全体あるいは個々の案件に関する財務状況をリアルタイムで把握することは、収益性を確保するうえでも必要不可欠といえるでしょう。
住宅業界の経理業務に役立つ経費精算システムの機能
①データ連携によって入力を効率化
経費精算システムを導入する際には、申請を行う営業社員の入力作業を効率化できるものを選ぶことをおすすめします。
そのためにはクレジットカードや電子マネー、ICカードなどとの連携機能に優れたシステムを選定し、入力作業を自動化することで、経費精算業務の短縮につながります。またシステムを通じて自動化や省人化を実現することで、入力ミスの削減や不正防止にも役立つでしょう。
②スマホアプリやWebで申請・承認を完結
住宅業界では、ひとりの担当者が複数のプロジェクトを兼任する場合も多く、商談や打ち合わせなどによって外出する機会も増加します。
外出中でも現場監督者や営業担当者が経費の申請あるいは承認手続きを行えるモバイルアプリやWebシステムは、住宅業界のように移動が多い業種にとっては非常に有用です。スキマ時間の有効活用が可能な経費精算システムを導入することで、経費精算業務の平準化にも効果的です。
③会計ソフトや請求書ソフトなどとの連携
経費精算システムの導入にあたっては、既存の経理システムとのシームレスな連携が欠かせません。特に住宅業界では、プロジェクトごとの正確な利益計算やリアルタイムでのコスト管理が重要であり、これらの情報を一元管理できるシステムが求められます。
経費精算と経理システムの連携機能を確保することで、経理担当者の業務負担を軽減するだけでなく、スピーディーかつ的確な経営判断にも役立てることが可能です。
経費精算システムの導入で経理業務を効率化できた事例
経費精算システムの導入で、紙ベースの業務から脱却
給水や給湯、排水、空調を支える管工機材や住設機器、空調機器を展開する橋本総業株式会社さまは、全国に45箇所の営業所を構え、総勢800名以上の社員が在籍しています。
以前より手書きで行っていた紙ベースの支払申請業務から脱却するために、「マネーフォワード クラウド経費」および「マネーフォワード クラウド債務支払」の導入を決意されました。
その結果、申請や承認手続きが大幅に効率化され、毎月200万円にも及ぶ削減効果が得られただけでなく、拠点ごとのコスト管理が可視化でき、経営判断にも活用されています。
会計システムとの連携で収支をリアルタイムに把握
プライベートバンカーとして、金融商品仲介業とビジネスマッチング業を手がけるUBUNTU株式会社さまでは、経理業務をまとめて税理士へ委託していました。
しかし自社の数字を把握できていない状況に課題を感じ、「マネーフォワード クラウド会計」と「マネーフォワード クラウド経費」を導入されました。
アップロードした領収書から経費精算データを生成し、スムーズに会計システムへ連携できるため、毎月の収支や経営状況をリアルタイムで把握できるなど、導入の効果を実感されています。
大量の経費精算業務をクラウド化
人気TV番組の制作やWeb配信番組および企業VP、動画配信サービス、iPhoneアプリなどの制作を幅広く展開する株式会社極東電視台さまでは、番組ロケや出張が多く、大量の経費精算業務に追われていました。
そのような背景から「マネーフォワード クラウド経費」や「マネーフォワード クラウド給与」を導入し、日々の経費精算や給与計算業務のクラウド化を推進されました。
出社しなくても経費精算手続きがオンライン上で完結できたことで、業務効率が大幅にアップしたことに加え、クラウド活用に対する社内の意識が醸成されるなど、波及効果も感じているそうです。
住宅業界の企業様に役立つ経費精算業務の効率化に関する参考資料
住宅業界において経理業務の効率化を進めるべき理由
少子高齢化の進む日本において、住宅業界では市場環境の変化によってさまざまな課題に直面しています。
将来的な人口減少が見込まれており、新築住宅の建築件数が減少する一方で、リフォーム需要の拡大が予測されるなど、時代の流れとともに今後の顧客ニーズも変容していくことでしょう。また円安の加速やウッドショックなどによる原材料価格の高騰や、カーボンニュートラルなどの環境問題への取り組みなど、住宅業界として対応が求められる分野も多岐にわたっています。
このような背景を考慮すると、住宅業界に属する企業が持続的な成長を遂げるためには、市場環境の変化をいち早く察知し、的確かつ迅速な経営判断を行うことが必要不可欠です。
デジタルツールやAIを活用し、経理業務をはじめとするバックオフィス業務の省人化や高速化に取り組むことで、競争力強化や戦略的意思決定を行うためのリソース確保に努めましょう。