SMBC GMO PAYMENT株式会社

紙伝票の業務をほぼゼロに。ペーパーレス化と業務効率化を実現。

SMBC GMO PAYMENT株式会社 企画部・次長 澤田 雅之様
  • 課題

    ・紙伝票での業務が中心で、煩雑かつ非効率な業務フローだった
    ・それにより、リモートワークに対応できないことにも課題を感じていた
    ・経費精算も交通費の手計算などアナログな申請プロセスが負担になっていた

  • 結果

    ・ミスの発生回数が圧倒的に減少し、業務時間が約30%削減された
    ・ペーパーレス化によりリモートワークや多様な働き方に対応できるようになった
    ・経費精算も自動化され、申請、確認ともにラクになった

クラウド型のメリットを活用し、システム化と業務効率化を実現。ペーパーレス化により多様な働き方への対応も可能に。
EC領域で決済代行サービスを提供すべく、三井住友銀行、GMOペイメントゲートウェイにより設立されたSMBC GMO PAYMENT株式会社。2021年4月、SMBCグループにおけるキャッシュレス決済戦略の強化を目的に、三井住友カードの連結子会社として生まれ変わりました。事業の規模拡大に伴い、マネーフォワード クラウド会計Plusとマネーフォワード クラウド経費を導入。バックオフィスの業務効率化とペーパーレス化を実現した同社に導入時の背景や導入後の効果を伺いました。

事業の規模拡大に伴い、バックオフィス業務のシステム化と効率化が必要だと考えていました。

紙伝票の業務をほぼゼロに。ペーパーレス化と業務効率化を実現。

――まずは、貴社の事業概要についてお聞かせください。

澤田様:当社は2015年11月に、三井住友銀行とGMOペイメントゲートウェイの合弁会社として設立されました。GMOペイメントゲートウェイというと、あまりなじみがないかもしれませんが、インターネットサービスを提供するGMOインターネットグループの会社で、ECサイトの決済手段部分のスキームを提供している会社です。 そのようなEC決済サービスを広く銀行の取引先のお客様にも提供するべく、合弁会社として設立されたのが当社です。 当初はEC決済サービスのみを提供していましたが、2021年4月に三井住友カードの連結子会社となる形で再編し、そのタイミングから店頭での決済サービスも提供しています。EC決済の「SMBCマルチペイメントサービス」、店頭決済の「stera pack」どちらもパッケージ化して提供しているため、導入から売上金の振込みまで、お客様と当社だけで完結できることを強みとしています。

――澤田様のお役割や経理財務領域の体制についてお教えください。
澤田様:私は2021年4月の再編のタイミングで、三井住友カードからの出向という形で当社に参画しました。 それまで経理などの実務経験はなかったものの、もともと法科大学院出身ということもあり、企業のバックオフィスに関心があったことから、出向のタイミングで管理部門である企画部に配属されました。出向前はコールセンターでカードの引き落としができなかったお客様へのご案内、営業、営業企画、事務と幅広い業務に携わっており、多角的な視点を持って業務できるだろうというところで企画部を任せていただいています。

企画部は経理財務チームと人事労務チームがあり、経理財務チームはわたしを含めて6名のチームで運営しています。日々の起票は4名のメンバーが行い、その内容をわたしが精査し、上長が最終承認するという流れで対応しています。日々の起票に加え、月次決算や売上高の推移や計画との差分チェック、 売上計上や経費精算もすべて経理財務チームで担当しています。

企画部は、会社の規模が大きくなっても人員を増やすのではなく、少数精鋭で運営できるように業務を効率化し、いかに今の人員体制で新しい業務を引き受けることができるかということを日々意識して取り組んでいます。わたしが出向した当時の従業員数は30名ほどでしたが、今では50名まで増えています。それでも企画部はほぼ変わらない人員で対応できているので、そのような意識付けの成果かなと思っています。

――マネーフォワード クラウド導入の背景についてお聞かせください。

澤田様:マネーフォワード クラウド会計Plus導入前は、表計算ソフトで作成した紙の伝票を印刷して回覧し、それをPDF化して税理士事務所に送るという作業をしていました。 税理士事務所側での取り込みは、RPAによるデータ取込みをしていて簡略化はしていましたが、表計算ソフトのデータとPDFで送付した紙の伝票との差分チェックや、送る前の事前チェックなど、複数回の確認ステップを要し、非常に非効率でした。 紙の伝票とハンコでの承認という業務フローのため、当然出社が必要になり、リモートワークに対応できないということも課題に感じていました。また、表計算ソフトでの管理は、情報をリアルタイムに把握するということが難しく、月間の伝票数も急激に増えてきたこともあり、システム化を検討することにしました。

経費の方もコロナ禍が明けて徐々に出張や交通費などの経費精算が増えていましたが、紙の伝票で運用していました。交通費に関しては駅で履歴印字をして、実際に使用した交通費を手計算して、表計算ソフトに入力する、そして振込先情報と一緒に提出してもらうという非常にアナログな方法で対応していました。この方法は申請をする営業のメンバーも、チェックをする経理メンバーも負担が大きかったため、会計ソフト導入と同じタイミングで経費についてもシステム化したいと考えました。

会社の規模にマッチしたシステムからスモールスタート。クラウド型であることとシステム間のシームレスな連携が決め手に。

紙伝票の業務をほぼゼロに。ペーパーレス化と業務効率化を実現。

――システム導入にあたって、比較検討はされましたか。また、マネーフォワード クラウドを導入いただいた決め手となったポイントを教えてください。

澤田様:マネーフォワード クラウドを含めて、3社で比較検討しました。選定する上で重要視していたポイントは、複式簿記に則って起票できること、すべてブラウザ上で処理できるクラウド型であることの2点です。上記の条件を満たし、かつ会計と経費がシームレスに連携できるということも決め手となり、マネーフォワード クラウドの導入を決めました。

業務フローや使い勝手といった面でも、従来の業務フローを大きく変えることなく導入できそうだと感じましたし、UI/UXも非常にわかりやすく、表計算ソフトと同じような感覚で操作できる点も魅力的でした。

また、現時点では会計システムと経費精算システムだけでスモールスタートしたいという意向がありましたが、今後は会社の規模拡大に伴い必要なシステムが増える可能性もあると考えていました。現時点で不要なシステムを含めて一括導入となると、導入にあたっての負担感も大きくなるため、コンポーネント型で、必要なときに必要な機能を追加できる、かつ経理財務領域だけではなく、人事労務領域まで幅広くサービスを展開していて、拡張したときの連携面に不安がないということも、大きなポイントだったかなと思います。

――クラウド型システムの導入にあたってセキュリティ面については、どのようにお考えでしたか。

澤田様:SMBCグループ全体で運用しているセキュリティチェックシートがあり、マネーフォワード クラウドはその要件をきちんと満たしていたため、安全性を担保した上で導入を決めました。そもそも「オンプレミス型だから安心、クラウド型だから不安」というような先入観は持っていなかったので、シンプルに「セキュリティチェックをクリアできて、かつやりたいことを実現できるシステムとは」という観点で検討しましたね。逆にオンプレミス型の場合はソフトウェアが適正かどうか、すベてチェックする必要があるため、当社にとっては導入のハードルが高かったように思います。会計ソフトと銀行口座との連携についても、導入方法の工夫によってセキュリティ面の対策はできると考えているため、いかにコントローラブルな状態にしておけるかと言うことが重要だと考えました。

業務時間を約30%削減!システム化と業務効率化に加え、ペーパーレス化と多様な働き方の実現に成功。

――マネーフォワード クラウドを導入したことによる具体的な効果をお教えください。

澤田様:手作業や属人的になってしまっていた業務が改善されたことで、圧倒的にミスの発生回数が減少し、業務時間の削減も実現できています。マネーフォワード クラウド導入前と比較すると、30%くらいは業務時間を削減できている感覚です。それにより、チーム内に余裕が生まれ、一つひとつの業務に対する丁寧さが増しましたし、マニュアルの作成・更新など本来やるべき業務に時間を使えるようになったと感じています。以前は追われるように業務をしていたため、お互いに助け合う余裕もなかったのですが、現在はお互いに積極的にサポートしあうチーム体制になりました。

また、紙の伝票を印刷・回覧する必要がなくなったため、働く場所を選ばなくなったという点も大きな効果だと思います。マネーフォワード クラウド導入後はすべての業務がリモートワークでも完結できる体制になったため、個々人の都合に合わせて勤務する場所を選択できるようになったことがメンバーのモチベーションアップにもつながりました。多様な働き方を実現できる体制になったということは、会社としても意味のあることだと感じています。会社全体で見ても、紙の伝票での処理はほぼなくなり、残っているのはお客様から要望があった場合に紙で請求書を発行するといったごく一部の業務だけになってきています。

――マネーフォワード クラウドを実際に利用してみていかがでしたか。

澤田様:実際に起票をしているメンバーからは「複式簿記に則ったシステムのため、これまでの業務フローと異なる部分が少なく、導入における負担が小さかった」「よく使う仕訳を登録すると呼び出すことができる辞書機能など、便利な機能が搭載されていて、業務の効率化につながった」という感想をもらっています。また、常に最新の情報をリアルタイムに確認できるため、例えば細かい確認事項があった場合に、同じ画面を見ながら電話で確認をするといったことができ、税理士事務所とのやりとりも非常にスムーズになりました。コメント機能もメンバー間の確認やコミュニケーションに活用しています。

マネーフォワード クラウド経費については、営業メンバーからも「本当に便利になった」と定期的に声をかけてもらっています。これまでは近距離精算はこのフォーマット、出張旅費はこのフォーマットと、申請内容によって別々の表計算ソフトのフォーマットを使用していましたが、今はすベてマネーフォワード クラウド経費で一括申請できるため、経費申請における工数が大幅に削減できていると思います。交通費の乗車履歴や金額も自動取り込みができるため、営業メンバーがラクになったことはもちろん、チェックする経理メンバーも確認すべき箇所が明確でラクになり、双方にとってメリットのあるシステム導入になりました。

――営業担当や導入支援担当のフォローはいかがでしたか。

澤田様:営業担当の方は他社のシステムに関しても幅広い知識をお持ちで、フラットな目線で各社のメリット・デメリットを提示してくださったので、納得感を持ってシステム選定することができました。
導入支援担当の方もレスポンスが非常に早く、安心して導入することができました。どちらもコミュニケーションが非常にスムーズだったため、システム選定から導入までストレスなく進められたと感じています。

さらなる業務の効率化を行い、今後の会社の成長にも耐えうるバックオフィス体制を構築していきたい。

紙伝票の業務をほぼゼロに。ペーパーレス化と業務効率化を実現。

――今後の展望についてお教えください。

澤田様:まだマネーフォワード クラウド会計Plusの機能を活用しきれていない部分があります。具体的に言うと、帳票を一括インポートできる機能を今後活用していきたいと考えています。
現在は、それぞれ異なるフォーマットでアウトプットされたデータをインポートできるフォーマットに加工するという作業に1〜2時間かかってしまっている状態です。
その業務をRPAやVBAなどを使って自動化することで、一括インポート、そして一括起票できる状態を実現し、さらなる業務効率化を図っていきたいと思っています。

――最後にマネーフォワード クラウドの導入を検討されている方々に向けて、メッセージをお願いいたします。

澤田様:マネーフォワード クラウド会計Plusは機能がとても充実していますが、その反面「機能が多すぎて使いこなせないかも」と思われる場合もあるのかなと思っています。ですが、実際に導入サポートを受けながら使ってみて、導入前には気が付かなった「この機能はないと困るよね」という機能があとから発覚するケースが多々ありました。そうなったときに、マネーフォワード クラウド会計Plusの場合は、すベて機能が搭載されていて、基本的に「できません」と返ってきたことはなかったと記憶しています。機能が多いことをネガティブに捉えて敬遠するのはとてももったいないので、さまざまな可能性に対応するための機能という風に捉えると良いのではないかと思います。そのような点も含めて、マネーフォワード クラウドはかゆいところに手の届くシステムだと実感しているため、自信を持っておすすめできます。

※掲載内容は取材当時の情報です。

SMBC GMO PAYMENT株式会社
2015年11月、電子商取引(EC)の拡大を見越し、EC 領域にて決済代行サービスを提供すべく、三井住友銀行、GMOペイメントゲートウェイにより設立しました。 2021年4月、SMBCグループにおけるキャッシュレス決済戦略の強化を目的に、三井住友カードの連結子会社として生まれ変わり、三井住友銀行の顧客基盤、三井住友カードの決済ノウハウ・加盟店層、GMOペイメントゲートウェイ及びGMOフィナンシャルゲートの最新決済技術という各社の強みを最大限活用できる体制を構築しております。