
電帳法対応をきっかけに、毎月2時間の業務時間を削減!医療現場を支えるため、デジタル活用で効率的な経理体制を実現
事務部経理課 奥田様
- 導入サービス
- 会計 債務支払
- 業種
- 介護・福祉・医療
- 事業規模
- 法人(51~300名)
今回は、導入背景にあった課題や導入までの流れ、そして現在の活用状況と成果について、お話を伺いました。
紙の請求書処理に課題。経理ソフトの乗り換えとデジタル化を決断した背景とは?

奥田様:当センターの経理部門は2名体制で担当しており、経理以外の総務業務も兼任していることが特徴です。例えば、病院運営で必要な物品の調達や設備の営繕管理、電話対応業務なども担当範囲になっています。
請求書の枚数は毎月100枚程で金額面では医薬品関連が最も大きく、その他には清掃や警備といった業務委託関連の請求書が大きいです。9割の請求書が封筒に入れられた紙ベースで郵送されてきており、電子取引は1割といった状況になっています。
木村様:2013年の開院当時からこれまで、バックオフィス業務のデジタル活用はあまり進んできませんでした。
請求書の支払いはExcelで管理しており、仕訳入力で会計ソフトに登録していたため、2回も同じ内容を入力する必要があったのです。請求書に連番で番号を振ったり、日付や取引先名、支払内容、金額、振込口座情報、そして仕訳といった内容を、紙の請求書を確認しながらすべて手入力していました。
手入力されたそれらの情報は、Excelと会計ソフトに別れていたため、責任者である私が最低2回、同じ内容を原本と突合して確認していました。しかし、それでも管理ソフトが分散していることが原因で、ミスが発生してしまうことがあったのです。
また、以前の会計ソフトでは、追加オプションを契約しなければ支払い日の管理ができなかったため、紙の請求書を支払日別に分けて保管しており、結果として請求書の処理にさらに手間がかかっていました。
奥田様:そうした課題を感じながら請求書処理をしていたのですが、電子帳簿保存法の施行がきっかけとなり、マネーフォワード クラウド債務支払とマネーフォワード クラウド会計の導入を検討することになりました。
当初は会計ソフトの乗り換えまでは検討しておらず、請求書の電子管理だけを導入するつもりでしたが、今後さらに経理業務のデジタルの活用をしていくことを想定し、会計ソフトの乗り換えを決定しました。
導入の決め手は、UIや使いやすさ、そして会計ソフトとのスムーズな連携
木村様:請求書処理業務のデジタル化を実現でき、電子帳簿保存法に対応しているツールという条件で、2、3社と比較検討を実施しました。コロナ禍ということもあり、情報収集はすべてインターネット上で行っています。その中で電子帳簿保存法に関するセミナーに参加し、その流れでマネーフォワード クラウド債務支払の導入を検討し始めました。
他社ツールとの比較検討では、実際にデモ画面を操作してみて、UIや使いやすさを重視しています。マネーフォワード クラウド債務支払は想像していたよりもボタンが少なく、直感的に操作することができましたね。
また、請求書処理のツールで比較検討を行っていく中で、同じタイミングで会計ソフトを切り替えたら、より一層便利になることに気が付きました。マネーフォワード クラウド債務支払に最適な会計ソフトはマネーフォワード クラウド会計であり、他社の会計ソフトだとマネーフォワード クラウド債務支払とのデータ連携に費用がかかったり、時間差が発生したりといった問題がありました。
また、トータルの導入コストを考えても以前の会計ソフトより費用が安くなったため、乗り換えない理由が見つかりませんでした。
奥田様:マネーフォワード クラウド会計で個人的に使いやすいと感じたポイントは、複数のタブを同時に開くことができるため、前回の仕訳や未払金などの残高を確認しながら入力作業を進めることができる点です。以前の会計ソフトでは、前回の仕訳情報を確認するために作業中の登録画面を閉じなければ閲覧することができず、作業効率の悪さを感じていました。
ツール自体の使い勝手と会計ソフトとの連携、そして費用対効果を考慮し、マネーフォワード クラウド債務支払とマネーフォワード クラウド会計の導入を決定しています。
3ヶ月で会計システムを刷新。導入前後で起きた、経理業務フローの変化とは?
木村様:新しい年度が始まる2022年4月から会計システムを切り替えるため、年明けの2022年1月から少しずつマネーフォワード クラウド債務支払とマネーフォワード クラウド会計の初期設定やデータ移行を進めていきました。
この移行期間の3ヶ月間は、マネーフォワード社の方に手厚くサポートいただいたと記憶しています。設定を進める中で分からないことがあれば、チャットやメールでご相談させていただき、すぐにご回答いただけました。
奥田様:マネーフォワード クラウド債務支払を導入後、請求書入力から確認までが非常にシンプルになりました。紙の請求書を受け取った後、スキャンしたファイルをマネーフォワード クラウド債務支払で取引先別に割り当てられたメールアドレスに送信すると下書きが自動作成されます。支払依頼の下書きに取り込まれたデータを編集し、上司に承認申請をする、という流れです。編集作業も支払内容・支払日・勘定科目などは取引先マスタ登録時に設定することで下書きに反映されますので、入力作業が軽減され作業効率が大きく向上しました。
マネーフォワード クラウド会計は、マネーフォワード クラウド債務支払から連携されたデータを確認し、自動仕訳の内容をチェック、登録するだけです。これによって、以前は3回だった請求書の原本確認が1回で済むようになっています。
また、支払い業務全体にも変化がありました。支払い業務ではまず、マネーフォワード クラウド債務支払から新規集計データを作成し、総合振込データを出力して振込代行サービスにデータを取り込みます。あとはネットバンキングで確認書を見ながら指定口座に振込依頼し、その内容を上司が承認して振込完了、という流れです。
導入理由でもあった、マネーフォワード クラウド会計とマネーフォワード クラウド債務支払の連携がスムーズであるため、ストレスなくミスなく経理業務を進めることができています。
毎月2時間の業務時間を削減し、請求書の確認回数は1/3に!電帳法への対応も完了

木村様:今回の取り組みで、毎月3時間かかっていた請求書の入力・管理の業務は2時間に短縮、さらに毎月2時間かかっていた支払業務が0.5時間に短縮されました。請求書原本の確認回数は全体で1/3になっており、肌感覚ですと業務が半分以下になったと言っていいくらい楽になりました。浮いた時間は、経営関係の資料作成や総務業務に割り当てています。
また、税理士さんへの情報共有も非常に楽になりました。以前は支払日順に紙の請求書を手作業で並べ替えていたので、だいぶ手間がかかっていました。税理士さんも直接当センターに足を運ばなくても、オンラインで会計処理と請求書情報を確認ができるようになったので、修正点の指摘が随分楽になっています。
奥田様:以前の会計ソフトは、パッケージをダウンロードして使用するサービスだったため、導入費用だけでなく、保守費用やオプション費用がかかっていました。マネーフォワード クラウド会計に乗り換えたことで、会計ソフトにかかる年間費用をおよそ半分に抑えることができています。
木村様:今回の取り組みのきっかけでもあった電子帳簿保存法への対応は、ほぼ対応できている状況です。タイムスタンプ付与といった、電子帳簿保存法対応に必要な機能が揃っているのはありがたいですね。
以前は紙の請求書をすべて保管していたのですが、マネーフォワード クラウド債務支払でクラウド内に請求書データを保存できるようになったことで、紙の請求書を処理後に破棄できるようになったことも、大きな成果です。
医療機関は経理だけでなく、医療関係の書類についても一定期間の保管義務があるため、院内ではすべてを保管できず、外部倉庫まで借りている状態です。経理に関する書類の保管コストを抑えられて、とても助かっています。
患者と医療に向き合える体制を支えるバックオフィスを目指して

奥田様:マネーフォワード クラウド会計とマネーフォワード クラウド債務支払を導入することで、他の業務でもペーパーレス化を意識することになりました。引継ぎ業務をチャットツールで行うようになったり、不要に印刷していた書類を見直すきっかけとなりました。これは業務効率向上にもつながることでもあり、マネーフォワード クラウド会計とマネーフォワード クラウド債務支払の導入はバックオフィス体制を整えるうえで想定以上の効果があったと感じています。
木村様:当院では直接現場を支援する電子カルテなどの業務系システムのほかに、管理業務で使用するバックオフィス系のシステムが導入されています。ただ、すべてのシステムを効果的に活用できているわけではなく、見直しが必要な部分は多々あると感じています。
今回の取り組みをきっかけに経理業務が楽になっているものの、従業員の経費精算業務などに課題が残っているので、マネーフォワード クラウド経費の導入を検討しながら、さらにデジタル化の対象を広げていきたいと考えています。
公開日:2022年10月31日 公開当時の情報となります
今回の導入サービス

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