
請求書発行にかかる作業時間を約50%削減。ペーパーレス化の推進により経理部門のテレワーク化を実現。
財務・経理部 小濱 様
- 導入サービス
- 経費 クラウドインボイス
- 業種
- サービス
- 事業規模
- 法人(301~500名)
今回は、経理部門のテレワーク・ペーパーレス化の実現の一端を担ったマネーフォワード クラウドインボイス 送付プランを導入した背景や、導入後の効果を伺いました。
本社機能の東京移転により、経理部門は2拠点体制に。ペーパーレス化の実現と法改正への対応が必須だった。

──今回、請求書発行業務の改善に取り組むことになった経緯を教えてください。
小濱様:きっかけは、主にふたつあります。ひとつはインボイス制度・電子帳簿保存法への対応、もうひとつは、請求書等をペーパーレス化することにより働く環境を改善していきたいという思いです。
法改正への対応に関しては、当時使っていた販売管理システムはインボイス制度に対応しておらず、変更対応は必須であり、早急に手を打つ必要がありました。
ペーパーレス化の推進に関しては、私たち経理部門の拠点が東京と大阪に分散していたことも背景にあります。2拠点での経理業務をスムーズにするためには、紙文化をなくす必要があり、紙ベースでの請求書発行処理は、印刷・封入などの工数もかかるため、場所にとらわれずに効率的に業務を進めるには、ペーパーレス化の推進が必須だと考えていました。
また、物理的な紙の請求書の発行は出社が必須となるため、テレワークの推進を阻む要因にもなっていました。経理部門のテレワークを可能にするためにも請求書発行のペーパーレス化を本格的に検討することにしました。
この課題には、当社全体の経営的な意図も関わっています。当社は中期経営計画で売上成長を実現することを目的に、人員拡大を進めつつ、さらにテレワークの導入や残業時間の削減など働く環境改善に取り組んでいます。
ESG経営の側面では、弊社主催イベントで来場者に配布する冊子や、社内の各種申請書、契約書などの電子化によりペーパーレスを推進しています。こうした取り組みが、改善の底流に流れているといっていいと思います。
──マネーフォワード クラウドインボイス 送付プラン導入前の請求書発行業務の流れを教えてください。
小林様:以前までの請求書発行業務はすべて紙で出力・印刷・郵送と、改善する余地がありました。
当社では、月末締めの請求書が約700通、別日締めの請求書が約100通あり、合計して月に約800通の請求書を発行しています。2名体制で請求書発行業務をおこなっており、印刷、封入・封かん、切手の貼付、郵便局への持ち込みと合わせて2日ほどを要していました。
また、印刷作業には請求書の控えの印刷の必要もあり枚数が多いため、複合機を独占して他の社員が利用できなくなったり、紙やインクの補充など複合機の調整をしたりと手間がかかっていました。さらに月末月初は請求書発行業務にかかりっきりになるので、他部門からの問い合わせにすぐに対応できない状態でした。
最後の決め手は取引先のシステム登録有無に関わらず、紙から電子に請求書を切り替えて送付できる点だった。
──マネーフォワード クラウドインボイス 送付プランを導入した決め手を教えてください。
小林様:法改正への対応のため、請求書発行以外にも請求書受領システムや経費精算システムの導入を手間と費用の観点から1つの会社でシステムを統一する方針で検討していました。また、取引先に送付する請求書は紙から電子への切替も目指していました。すべて電子に切り替えるとなると取引先が数万社と多く、電子化して送付するだけでも取引先への案内などが必要となり、取引先にシステム登録を依頼するのはさらに高いハードルでした。
マネーフォワード クラウドには請求書発行・受領、経費精算とすべてのシステムがあること、さらにマネーフォワード クラウドインボイス 送付プランでは、取引先のシステム登録有無に関わらず、紙から電子に請求書を切り替えて送付できる点が最後の決め手となりました。
──マネーフォワード クラウドインボイス 送付プランの導入作業はどのように進めましたか?
小林様:2023年8月〜9月でシステムの設定をおこない、10月からマネーフォワード クラウドインボイス 送付プランで請求書の送付を開始しました。翌年3月までは郵送代行で請求書の送付を効率化し、その間にハガキで電子化に移行する旨を取引先に案内して、メールアドレスの収集をおこないました。2024年4月からは請求書を本格的に電子化し、メールでの請求書送付をスタートしています。
何十年もの間、紙の請求書を郵送していたので、当社の社員に電子化の背景であるインボイス制度、電子帳簿保存法を周知するのは大変だったのですが、動画などで伝え方を工夫することでよりスムーズに周知させていくことができました。
請求書発行業務をテレワークで対応。現場からの問い合わせにも自信を持って対応できるようになった。
──マネーフォワード クラウドインボイス 送付プランの導入後、請求書発行業務の流れはどのように変わりましたか?
小林様:紙の請求書の印刷、封入・封かん作業などがなくなり、どの拠点でも、テレワークしながらでも、場所を選ばずに請求書発行できるようになったことですね。具体的には以下の図の流れになっており、販売管理システムから出力した請求書のPDFをマネーフォワード クラウドインボイス 送付プランに取り込んでいます。
請求書を発行した後の業務で、従来は弊社営業担当者経由で取引先から「請求書が届いていない」と問い合わせがあった際に郵送の投函の事実しか伝えられなかったですが、請求書を「いつ」「誰に」送付したか、取引先の開封状況などの履歴がわかるようになったので、より正確に自信を持って問い合わせ対応ができるようになりました。
「マネーフォワードでないとテレワークを実現できなかった」請求書発行にかかる作業時間を約50%削減。
──マネーフォワード クラウドインボイス 送付プランの導入効果を教えてください。
小林様:システム導入前は請求書発行に2日ほどかかっていましたが、電子帳簿保存法・インボイス制度に対応しつつ、以前に比べて約半分の時間で完了するようになりました。
紙から電子に切り替えたことで、請求書の印刷や封入などにかかる時間を大幅に削減できました。また、月に約800通の紙の請求書を郵送しており、切手代だけで6万円以上かかっていたので、コスト削減もできました。
小濱様:それだけでなく、経理部門のテレワーク実現と請求書のペーパーレス化を実現し、部員の働く環境の改善という点で貢献できたことも導入の効果ですね。
マネーフォワード クラウドインボイス 送付プランで請求書発行業務をおこなうことで、業務プロセスの電子化と紙の請求書のペーパーレス化が加速したことに加え、経費精算もマネーフォワード クラウド経費でおこなえるようになったため、経費精算の手入力の工数が削減でき、小口現金の取り扱いも以前に比べて大幅に減りました。
毎期、売上高の増加に伴って請求書の通数も増えており、1年でもかなりの通数が増えていますが、人員がその分増えるわけではありません。限られたメンバーでリモート勤務や業務分担が実現できるのは本当に助かりますね。
小林様:画面がシンプルで使い勝手が良く、階層が多くなく、ボタンを見るだけで直感的に操作ができる点もいいですよね。他の部署から異動してきた経理メンバーへの説明もマニュアルなしで対応できています。
「利用」から「活用」へ。マネーフォワードを使いこなし、これまで時間をかけられなかった業務に注力したい。

──マネーフォワード導入により削減された業務時間を利用して、取り組んでいきたいことはありますか?
小林様:マネーフォワード クラウドの利用にも慣れてきて、使い方は理解できてきました。今後は「利用」から「活用」のフェーズに進み、より深く使いこなせるようにしたいです。
小濱様:いままでは日次の経理業務にフル稼働で対応しており、目の前のことでいっぱいいっぱいになってしまうこともありましたが、マネーフォワード クラウド導入により業務の効率化が進んだことで、得られた時間を有効に活用し、より付加価値の高い業務にも新しくチャレンジできるようになりました。
公開日:2024年10月21日 公開当時の情報となります
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