Makuake中山社長が解説!クラウドファンディングをビジネスに活かせ!!(インタビュー前編)

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盛り上がりを見せるクラウドファンディング。

今回はそのプラットフォームの1つであるMakuake(サイバーエージェントグループが運営)の代表取締役社長である中山亮太郎氏にクラウドファンディングに関する様々なポイントを伺いました。

前編ではクラウドファンディングやMakuakeの概要、実際のプロジェクト事例について、後編ではクラウドファンディングの裏側について紹介していきたいと思います。

-まず、クラウドファンディングとはどんなものなのか教えてください。

クラウドファンディングは「Crowd=群衆 Funding=資金調達」という言葉を掛け合わせた造語であり、やりたいプロジェクトや事業を実行するために、インターネットを通じて必要な資金を不特定多数の人たち(クラウド)から集めることを指します。まさに、ドラゴンボールの元気玉のようなイメージです。ただ、一概にクラウドファンディングと言っても様々な形態が存在します。

4種類のクラウドファンディング

中山社長によると、現状、クラウドファンディングは以下4つに分類できるとのことです。

[購入型]

出資金額に応じて品物や体験をリターンとして受け取ることができるタイプを指します。

・主要プラットフォーム
Makuake/READYFOR/CAMPFIRE/シューティングスター

[貸付型]

不特定多数の人から事業に必要な資金を「借り入れ」、銀行などよりも高い金利で貸し主に返済していくというタイプです。ソーシャルレンディングという呼ばれ方をすることもあります。

・主要プラットフォーム
maneo/AQUSH/Crowd Bank

[寄付型]

リターンは一切なく、その名の通り、寄付形式を指します

・主要プラットフォーム
JustGiving

[株式型]

先日、株式型クラウドファンディング法が成立されたのは記憶に新しいかと思いますが、未上場の会社がインターネットを通じて不特定多数の人から資金を集め、リターンとして出資金額に応じて株式を付与するというものです。2015年からの正式スタートが予定されています。

クラウドファンディングの意外なメリット

-まず、クラウドファンディングを利用するメリットを教えてください。

大前提として必要な資金の調達ができることはもちろんですが、その他にも様々なメリットがあります。

まず、クラウドファンディング自体がテストマーケティングの場になるということです。実行する前に、アイディアやプロジェクト自体の価値を世の中に問うことができ、ユーザーの反応を確認することができることは大きなメリットと言えるでしょう。

また、クラウドファンディングを利用することによるPR効果も忘れてはなりません。クラウドファンディングサービスを利用し露出することで、ファンを創出し、ソーシャルメディアを通じて拡散し、さらに多くのファンや出資者を獲得するというサイクルを作り出すことができます。要は、お金を掛けずにプロモーションを行なうことができるとも言い換えられるかもしれません。

-そんなメリットが!非常に興味深いですね。

従来のマーケティングでは、実際に出来上がったサービスや商品をどうPRしていくか考えることになります。一方、クラウドファンディングの世界では、アイディア段階でPRできるというわけです。

逆に、資金が集まるプロジェクトは、多くの人にその事業やプロジェクトを事前に認知してもらい、さらに応援してくれる人やファンを獲得することにつながるわけです。

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-素晴らしいサイクルですね。何か良い事例があればぜひお伺いしたいです。

実際の事例では、あるゲームのプロジェクトにおいて、クラウドファンディングでテスト費用を集めるというものがありました。そのプロジェクトは、多くのファンや出資者の獲得に成功し、100万円程度の資金調達に成功しました。その後、クラウドファンディングを通じてそのプロジェクトを知った大手ゲーム会社から弊社に連絡をもらい、結果、7,000万円の出資を受けるに至りました。その他にもクラウドファンディングによるPR効果で販路拡大に繋がって世界を相手にビジネスを開始したプロジェクトもいくつかあります。

-そんな事例があるのですね!逆にデメリットも存在するものでしょうか?

あえて挙げるとすれば、プロジェクト立案者へのプレッシャーでしょうか。というのも、良い意味で多くの方からの期待を一身に背負うため、変なサービスや製品はもちろん出せないし、その期待が時にプレッシャーとして重くのしかかることもあるのかもしれません。

クラウドファンディング利用のメリットまとめ

・資金調達ができる
・サービスリリース前にテストマーケティングできる
・PR効果も期待できる

Makuakeの今後の展開に期待!

ここまでは、クラウドファンディングの概要や種類、メリット、デメリットについて伺ってきました。続いて、Makuakeに関するお話を聞いていきます。

-次にMakuakeのサービス概要を教えてください。

Makuakeは、先ほどのクラウドファンディングの分類4種類の中では購入型に当たります。具体的には、出資金額に応じて商品や体験をお礼として受け取ることができるというモデルです。

-ずばりMakuakeの特徴とは?

サイバーエージェントグループが運営しているサービスになるため、会員が3000万人を超えるAmebaとの連携含め、グループで保有している様々な資産を活用でき、そのメディア力告知力は大きな強みとなります。さらに、数十、数百というサービスを運営してきたサイバーエージェントグループだからこそ、保有しているノウハウやコミュニティ運営術も大きな武器となります。

他にも、スマートフォン対応に力を入れていることも強みになると考えています。スマートフォンユーザーを意識し、ユーザービリティの向上に努めた結果、アクセスの半分程度はスマートフォン経由であり、驚くべきはスマートフォンの決済比率も同様にものすごく高いんです。

最後に、決済手段を多様化させたこともポイントです。具体的には、クレジットカード、銀行振替、コンビニ決済を可能にするなど決済手段を充実させました。おそらく、決済手段の多様性という意味では、クラウドファンディングサービス世界一?なのではないでしょうか。

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-多くの強みを持たれていますね。ご参考までに、今後の展望など聞くことは可能でしょうか。

サイバーエージェントグループが培ってきたコミュニティ作りのノウハウを活かし、プロジェクト立案者や出資者の方々が「クラウドファンディング楽しい!」って思ってもらえるような機能を開発中です。応援している感覚、応援されている感覚、感謝されている感覚が実感でき、もっとみんなが楽しめる仕掛けをリリースする予定なので楽しみにしててください。

-それはとても楽しみですね。

Makuakeの特徴まとめ

・サイバーエージェントグループが保有する告知力やノウハウを最大限活用できること
・スマートフォンのユーザビリティの高さ
・決済手段の多様性
・新しい仕掛けや機能を随時開発中

想像以上の盛り上がりを見せたプロジェクト例

-クラウドファンディングと相性の良い業種やプロジェクトってあるのでしょうか?

当初、国内のクラウドファンディングの市場では映画、音楽などのコンテンツ産業のプロジェクトが多い傾向にありましたが、最近はレストランなどの飲食店を始め、ビジネス関係も増加傾向にあり、業種やプロジェクトの幅も広がってきています。なので、特にこれといったものはなく、様々なプロジェクトを応援していきたいと思っています。

-クラウドファンディングで成功するためのポイントなどあれば教えてください。

そうですね。例えば、ただ単純にお店が出したいというだけでは、誰もが思うことですし、出資者の獲得は難しいでしょう。なので、際立った特徴や面白さ、または共感が得られるアイディアである必要があると思います。

いい意味で期待を裏切られた企画 十勝平野の映画プロジェクト

-具体的に印象に残っているプロジェクトはありますか?

印象に残っているものとして、サービス発足当初の案件で十勝平野を題材にした映画のプロジェクトがあります。

https://www.makuake.com/project/tokachimovie

このプロジェクトは、大御所映画監督が撮影するわけではなく、有名な俳優が出演するわけでもなかったのですが、結果、200万円という金額が瞬く間に集まりました。

金額が集まった背景には、「十勝を題材にする映画なら協力するよ」と、多くの十勝出身者が予想以上に出資をしてくれたことです。社内には十勝出身者がいなかったので、ここまで集まるという予想は事前に出来ていなかったですが、いい意味で期待を裏切られた企画でした。

この企画があったからこそ、社内で企画の良し悪しを判断するよりも、ユーザー(クラウド)に問う・判断してもらうといった今のスタンスにつながりました。(詳しくは後編にてお伝えします)

世界最高の草野球バッグを作りたい

-他にもいい意味で期待を裏切られたようなプロジェクトはありましたか?

元々の期待値が高かったのに、それをさらに超えてきたものとして、デザイン家電ブランドamadanaの熊本社長とデザイナーの大岩LARRY正志氏のプロジェクトがありました。

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このプロジェクトは、「草野球バッグのイノベーション!機能性とデザイン性を追求したバッグパックをつくろう」というコンセプトのもと、走り出したのですが、多くの支援者を獲得し、想像以上にお金が集まりました。その期待値の高さがバネになり、メンバーがさらに頑張らなきゃという心境になり、結果として、プロトタイプの段階でも十分にカッコ良かったのですが、皮の厚さなど細かいところまでこだわって作り、さらに完成度が高いものになりました。

-周囲の期待がプロジェクトをより良いものにしていったんですね!

はい。このプロジェクトで面白かったこととして、次のようなことがありました。最初、クラウドファンディングは一部の特定なファンがお金を出すんですね。その一部の人が騒いでいくことでムーブメントが起こり、それがメジャーなものへと変わっていくんです。それにより、当初想定していたターゲットとは全く違った方々も応援するという現象が起きました。

このように、あるプロジェクトが広まり、ムーブメントになっていく中で、当初ターゲットとしてなかった人たちをも巻き込んでいくというのは良い発見でした。いい意味で日本はミーハーなので、ムーブメントになったときのその広がりの速さは、間違いなくアメリカ以上ですね。

この前編では、クラウドファンディングやMakuakeの概要、実際のプロジェクト事例など基本的な部分について見ていきました。引き続き後編では、もう一歩深く掘り下げて、クラウドファンディングの裏側に迫っていきます。

【インタビュー後編】日本発の製品やコンテンツを世界へ!クラウドファンディングMakuakeが目指すもの(インタビュー後編)



BIZ KARTE編集部

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