新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大により、数多くの企業が在宅勤務を実施しています。これまでと異なる環境の中、在宅勤務を続ける経理の方はどのようなアイテムをお使いでしょうか?
今回は、以前インタビューを受けていただいた「文具ソムリエール」菅 未里(かん みさと)さんに、電卓や、のり、ファイルなど経理の方へおすすめする必須アイテム12選のアップデート版について紹介・解説いただきました。第1回目のインタビューは以下になります。
数多くのメディアへの出演しており、文具の商品監修にも携わっている菅さんはTwitter、Instagramなど、SNSでも積極的に発信しており、数多くのフォロワーから支持を受けています。
「自分が買って実際に使ったものしかおすすめしない」というこだわりを持つ菅さん。今回はどのようなアイテムをおすすめいただけるのでしょうか。
菅さんには前回同様、「電卓」から紹介・解説していただきます。
目次
- おすすめ1.一生使える電卓!「S-100」/カシオ
- おすすめ2.2つの液晶が便利な「ツイン液晶電卓」/カシオ
- おすすめ3.洗練されたデザイン「GLOO スティックのり」/コクヨ
- おすすめ4.かわいいだけじゃない「はにさっく」/ライオン事務器
- おすすめ5.読んでいる箇所が一目瞭然!「カラーバールーペ」/共栄プラスチック
- おすすめ6.これでもう無くさない?「ポスト・イット® 強粘着見出し ポータブルシリーズ」/3M
- おすすめ7.片手でカンタン「ポスト・イット® 強粘着 ポップアップ ディスペンサー」/3M
- おすすめ8.細部へのこだわりが光る「ノイエスタイル Dリングファイル」/リヒトラブ
- おすすめ9.タイトルだけ見える絶妙なライン「カモフラージュホルダー」/プラス
- おすすめ10.シリコンカバーホッチキス/MAX
- おすすめ11.自分だけのささやかな楽しみを「ボールサインiD」/サクラクレパス
- おすすめ12.とりあえずチェックするのに便利「フリクションライト ナチュラルカラー」/パイロット
- このご時世だからこそ新しい文具と
おすすめ1.一生使える電卓!「S-100」/カシオ
【菅さんのおすすめPOINTはココ!】
- 液晶がクリアで、どの角度から見ても反射しない
- 使い込んでもボタンが消えない
- 裏面すべてがすべり止めで使っている最中に動かない
最初におすすめするのは、カシオの「S100」という電卓です。会計や経理担当でも愛用者が多い人気アイテムです。電卓は、家電量販店などでフックにかかっていてお手頃なイメージがあると思うのですが、この電卓は3万円ほどの価格帯となっています。まさにプレミアムな最高級電卓なんです。
液晶がクリアで、どの角度から見ても反射しない
液晶の部分がすごくクリアでよく見えるんです。電卓を使っているとき光が入りこんだりすると、反射してすごく数字が見えにくくなることがありませんか?「S100」は反射防止コーディングが施されており、どの角度からでも液晶の文字が見えます。
使い込んでもボタンが消えない
次にボタンです。電卓を長く使っていると、数字のプリントがすり減ってします。「S100」のボタンは、金太郎あめのように樹脂そのものに色がついているので(2色成形仕上げ)、長時間使用しても数字が消えることはありません。
裏面すべてがすべり止めで使っている最中に動かない
あとは後ろのすべり止めです。一般的な電卓のすべり止めは角の4点にしかないのですが「S100」は、裏面の全部が滑り止め。ずれるとタイプミスにもつながるし、すごくストレスになりますよね。それがまったくありません。
少しお高いですが、一生付き合っていける電卓です。
おすすめ2.2つの液晶が便利な「ツイン液晶電卓」/カシオ
【菅さんのおすすめPOINTはココ!】
- メモ機能で、自分の確認も人への説明にも便利
続いて紹介するのは「ツイン液晶電卓」。この電卓は液晶が2つ付いているのが最大の特長です。
メモ機能で、自分の確認も人への説明にも便利
数字をメモしたいときに、紙に書くことがあると思います。「ツイン液晶電卓」は、上の液晶の数字を下の液晶にコピーする機能がついているんです。通常の電卓にもメモ機能はありますが、ひとつの液晶で記録するので、別の計算をしている最中は視覚的に見えなくて不安ですよね。
人に何か説明をするときにも便利です。たとえば消費税率の説明するときに、もちろん紙に書いて説明しても良いですが、この電卓を使って説明すると、よりわかりやすく説明することができます。
おすすめ3.洗練されたデザイン「GLOO スティックのり」/コクヨ
写真 吉田 明広
【菅さんのおすすめPOINTはココ!】
- 四隅までしっかりのり付けできる
- 1アクションでカンタンに開けれらる
- 洗練されたビジュアル
次に紹介するのは「GLOO」というスティックのりです。
四隅までしっかりのり付けできる
「GLOO」は四角い形状なので、四隅までしっかりのりが付けられます。まさに痒いところに手が届く商品です。種類も多く、S・M・Lの3サイズから選べるだけでなく、塗った場所がすぐにわかる色付きタイプや、シワになりにくいタイプ、テープのりもあるんです。
1アクションでカンタンに開けられる
キャップにフチがあるので、開けるときに指をひっかける1アクションだけで開けられます。通常ののりは密閉性を保つために円形のキャップで、スティック自体も丸いので、蓋の内側とスティックの側面の部分が接触してしまいます。
そうなると、少しだけスティックからはみ出してしまったのりが蓋の内側についてしまって、固まったのりのせいで次から開けにくくなりますよね。「GLOO」は、蓋が円形でスティックが四角なので中空構造になり、接触することがありません。
洗練されたビジュアル
あとはビジュアルですね。有名なデザイナーの方(編注:佐藤オオキさん)がデザインしているので、かっこいい(笑)。キャップは丸なのに、持つ部分は四角になっているので、横向きにしても転がらず、机から落ちてしまうこともありません。
おすすめ4.かわいいだけじゃない「はにさっく」/ライオン事務器
【菅さんのおすすめPOINTはココ!】
- かわいいだけじゃない実用性
- 感染症対策にも
次は埴輪型の指サックです。
かわいいだけじゃない実用性
経理の方は書類や領収書を触れるので、指サックを持っている方も多いかもしれません。しかし、シンプルなデザインがほとんどだと思います。ですがこの「はにさっく」は、とにかくかわいいんです。
見た目だけではなく、ライオン事務器さんは事務用品で有名なメーカーなので、実用性もバッチリ。しっかりと内側に線が入っており、指にはめたときに指サックがくるくる回ってしまうことがありません。
おすすめ5.読んでいる箇所が一目瞭然!「カラーバールーペ」/共栄プラスチック
【菅さんのおすすめPOINTはココ!】
- どこまで見たか一目瞭然
- 文字が大きくなるので目に優しい
カラーバールーペは棒状になっているルーペです。
どこまで見たか一目瞭然
エクセル表を紙で見るときに一行一行どこまで見たかわからなくなった経験がありませんか? 定規をあてて一行ずつ見ていくという方もいるみたいですが、文字が小さくて目が疲れてしまいます。
そういう悩みを解消してくれるのがこの「カラーバールーペ」です。透明なバーにラインが入っているので、どこまで見たかわかりやすい。
文字が大きくなるので目に優しい
加えて、ルーペが入っていて文字が2倍になって見えるので、目が疲れているときにもサポートしてくれます。ルーペの機能と定規の機能が合わさったアイデアアイテムです。
おすすめ6.これでもう無くさない?「ポスト・イット® 強粘着見出し ポータブルシリーズ」/3M
【菅さんのおすすめPOINTはココ!】
- 強力な粘着力
- すぐに使えるポータブル性
「ポスト・イット強粘着ポータブル」シリーズは、手帳と一緒に持ち運べる付箋です。パソコンにケースごと張るタイプもあります。
強力な粘着力
会社にいると、自分の付箋が無くなっても備品の付箋があるからあまり気にしないかもしれません。ですが、在宅勤務だと、一度無くしてしまうとどうにもならないですよね。だから、付箋の場所を固定してしまおうというのが私のおすすめです。ポータブルシリーズはパソコンや手帳に付けたりできるので、ご自身が使いたいもの・場所に貼って、付箋はここ、と決めてしまえば無駄に行方不明になることがなくなると思います。
強粘着という点も重要です。パソコン画面の横にやることを書いて貼っている方がいますよね。一般的には、付箋はノートや手帳に貼るものであって、地面に対して垂直になっているところに貼るような粘着力はありません。「ポスト・イット強粘着ポータブル」は、強粘着かつポータブルですので、パソコンに貼っても簡単に落ちることはありませんし。
おすすめ7.片手でカンタン「ポスト・イット® 強粘着 ポップアップ ディスペンサー」/3M
【菅さんのおすすめPOINTはココ!】
- 片手で付箋が取れる
- 付箋の種類を自分でカスタマイズできる
ポップアップディスペンサーは箱ティッシュのような形をしている付箋のケースです。
片手で付箋が取れる
このケースはあえて重量を持たせており、片手でひっぱっても本体がずれることはなく取れるのがポイント。
付箋って束になっているものを使いますよね。なので、付箋にメモしておこうと思ってときに、束になっている付箋の上からメモを書いて、ペンを置いて、本体をもってはがすというアクションをします。もしくは一度束からはがして、一枚にメモを書くという作業をしています。つまり、両手で付箋を持ってはがすという作業が生まれています。
普通にやっているから不便だと思っている方はあまりいませんが、両手でわざわざ付箋を持ってはがす作業がないのは便利で時間短縮になります。そしてここにある、というのがわかると行方不明にもなりません。
付箋の種類を自分でカスタマイズできる
ケースの中がポップアップ式になっていて、付箋の枚数が少なくなっても上に押し上げてくれるので、取りづらくもなりません。
ポップアップするボタンも3つあるんです。3色バラバラで長方形の付箋をセットしてもいいですし、大きめの正方形の付箋を1つセットしてもしても良い。メモを取る分量って、仕事や業務内容によって変わってきますよね。文字の大きさも人によって違いますが、どんな方にも対応できるんです。
おすすめ8.細部へのこだわりが光る「ノイエスタイル Dリングファイル」/リヒトラブ
【菅さんのおすすめPOINTはココ!】
- 片手でリングを開けられる
- 内ポケットも使いやすい
- エンボス柄で傷が目立ちにくい
自宅で作業することも多くなったけど部屋に業務っぽいものをもちこみたくない、ファイルの見た目にもこだわりたい、という方におすすめするのが「ノイエスタイル Dリングファイル」です。
片手でリングを開けられる
家で使うから100円ショップで仮のファイルを買っておけば良い、という方もいるかもしれませんが、この商品はリングがツイストリングになっていて、片手で少しひねるだけで開けます。
ファイルに指を挟みたくない方もいるでしょう。下部に黒いバーがあり、これを横にするだけで開きます。リングを触らなくて良いので、指を挟む怖さとか、力がいるといった心配がありません。
内ポケットも使いやすい
また、内側にポケットは紙とファイルが静電気でくっついてしまわないように工夫してあります。織り込む部分を付けることで少しだけ浮かせているんです。ファイルの溶着も、本体とビニールをくっつけている部分が少し中に入っています。なぜかというと、ファイルのギリギリの部分で溶着してしまうと、3〜5ミリ、紙が入らなくなるからです。クリアファイルに紙を入れているとはみ出てしまって、端が折れてしまった経験ありますよね。
エンボス加工で傷が目立ちにくい
表紙がエンボス加工されているので傷が目立ちにくいです。非常おしゃれでありながら使い勝手を考えたリングファイルがこの「ノイエスタイル Dリングファイル」です。
おすすめ9.タイトルだけ見える絶妙なライン「カモフラージュホルダー」/プラス
【菅さんのおすすめPOINTはココ!】
- 中身は見えない、でもタイトルは見える絶妙なライン
パソコンのセキュリティを気にするのはもちろん、紙媒体のセキュリティもちゃんとしましょうねということで、おすすめしたいのがカモフラージュホルダーです。
中身は見えない、でもタイトルは見える絶妙なライン
会社で使っている資料とかを在宅で持ち帰って、資料を作ったり仕事をしたりすることも出てきていると思いますが、意外と皆さん、バッグの中身が見えているんです。「これは大丈夫かな?」というものも結構見えてしまっていたりとか、何か別のものを出そうとしたときにファイルごと出てきてしまうということもありますよね。
このファイルの良いところは、両面に色がついていて、中身が全く見えないというわけではない点です。カモフラージュ柄が入っていて、ただ見えにくくするためのものなので、たとえば大きいフォントのタイトルで、中身の文字が普通のフォントの資料の場合、タイトルは見えるんです。だから、ファイルの中に何の紙が入っているかというのは、めくらなくても確認できます。
中身は見えない、でもタイトルは見える。絶妙なラインなんですよ。
おすすめ10.シリコンカバーホッチキス/MAX
【菅さんのおすすめPOINTはココ!】
- 自分用のホッチキスとして目立つ
- かわいいデザインに癒される
シリコンカバーホッチキスはシリコンのカバーがついているホッチキスです。
自分用のホッチキスとして目立つ
ホッチキスは会社に置いてあることがほとんどだと思うので、基本的に皆さん買わないと思います。でも、コロナ禍で共有物を触りたくない。であればこの機会に自分用のホッチキスを用意してしまえばよいのではないかという提案です。このカバーはシリコンなので、ウェットティッシュで拭くこともでき、水がかかってしまったら困るという素材でもありません。
かわいいデザインに癒される
あとは単純に、ひたすらかわいい(笑)。今コロナ禍でいろいろストレスもかかっていると思うので癒しを提供したいです。そしてかわいいだけではなくて、お尻の部分に切り込みが入っていて、針を入れるときに、引っかからないようにという機能性も考えられています。
おすすめ11.自分だけのささやかな楽しみを「ボールサインiD」/サクラクレパス
【菅さんのおすすめPOINTはココ!】
- 黒に見える人には黒に見えるダークカラー
- 日常使いできる価格帯
会社の書類とか、黒で指定されているものもあるかもしれませんが、別に黒ではなくても良いのではないでしょうか。しかしいきなりピンクや紫かというと、やはり悪目立ちはしたくない。なので黒に飽きてきたけど悪目立ちはしたくないという方にお勧めなのが、ダークカラーのボールペン・ボールサインiD。
黒に見える人には黒に見えるダークカラー
ネイビーや深緑、茶色など、パッと見ると黒っぽいが、自分で使っている分には黒じゃないのがわかるんです。パッと見ると黒っぽいですが、自分で使っている分には黒じゃないのがわかるので、黒に飽きてきたなという人に使っていただきたいなと。
周りにはバレずに、見るひとが見れば、色ついているとわかるが、黒だと思ってみれば黒にしか見えない、というところがミソ。
日常使いできる価格帯
お値段も200円で購入できます。今ダーク系のボールペンはすごく流行っているので、他社さんからも出ていますが、150円~200円のものが多い印象です。業務で使うものだからたくさん書く可能性があるので、安いもので良いと思います。
おすすめ12.とりあえずチェックするのに便利「フリクションライト ナチュラルカラー」/パイロット
【菅さんのおすすめPOINTはココ!】
- 間違っても消えるから安心して使える
- 目に優しいソフトカラー
フリクションライト ナチュラルカラーは、消すことができるマーカーペンです。消すことができるボールペンは皆さんご存じだと思いますが、蛍光ペンにも同じタイプがあります。
間違っても消えるから安心して使える
蛍光ペンを使うとき、「書き間違えたら消せない」と思うとチェックするとき気張ってしまいませんか?ちょっと確認をしたいとか、気になるというチェックにソフトカラー、かつ、消せるタイプのものであれば気軽にチェックをして、間違えていたら消すことができるので、一番目にも優しくて使い勝手も良いこのマーカーペンはおすすめです。
目に優しいソフトカラー
とにかく今スマホやPC見ている時間がすごく長くて、経理担当の方だと本当に細かい文字を見る方が多いと思います。蛍光色のインクは目がちかちかしてしまって目が痛いという方も出てくるでしょう。ソフトカラーもありますよ、という点も紹介したいです。
このご時世だからこそ新しい文具と
菅様には「偶然ですが、今回紹介した商品はすべて日本のメーカー製。どれだけ小さな悩みでも解決できる技術力が日本の文具メーカーにはある、ということでしょう」という言葉でインタビューの最後を締めくくっていただきました。
ほんの少し前までは「会社に行くのが当たり前」でしたが、新型コロナウイルス感染症によって、ガラッと世界が変わりました。様々な行動が制限されるなかストレスも溜まりやすいですが、仕事にこれまでと違った刺激を取り入れてみると、新鮮な気分になれるかもしれません。
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