チャットワークの「ふたり情シス」を支える、基本にして最強のITツール

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日本では「クラウド戦国時代」を迎えています。人材不足や働き方改革にあえぐ企業の“救いの手”として、国内企業のクラウドサービス利用率は年々高まっています。事業者も群雄割拠の様相を呈し、新しいクラウドサービスが続々誕生しています。

そんな中、「クラウドのプロ」とも言えるクラウドサービスを提供している企業は、多種多様なクラウドサービスの中からどんなサービスを選び抜き使っているのでしょうか。今回、全5回の特集「君たちはどう効率化しているのか」として、2018年10月5日(金)開催の「マネーフォワード クラウドExpo2018」に出展するクラウド企業5社にクラウドサービスの活用法を聞きました。

第2回は、ビジネスチャットツールを手掛けるChatWorkから、情報システム部マネージャーの須藤裕嗣さんに「どんなクラウドを使って、君たちはどう効率化しているのか」を教えてもらいました。

「ふたり情シス」でも回るワケ

企業 :ChatWork株式会社
業種 :IT
社員数:87名(2018年7月末日時点)
▼今回紹介するクラウドサービス
G Suite(グループウェア)
▼利用職種
全職種

家族や友人に連絡する時、メールに代わってLINEやFacebookメッセンジャーなどのチャットでやりとりするのが一般的になっている今。ビジネスシーンにも同じ波が押し寄せ、社内コミュニケーションの主役は電話やメールから「ビジネスチャットツール」に入れ替わりつつあります。

日本発の雄として知られるChatWorkは、社名と同じ「チャットワーク」というビジネスチャットツールを提供しています。グローバル展開を加速する同サービスは、2011年の提供開始以降、2018年7月末日時点ですでに18万5,000社以上に導入されています。

【プロフィール】須藤 裕嗣(すどう ゆうじ)
ChatWork株式会社 コーポレート本部副本部長 兼 情報システム部マネージャー
2003年に電気通信大学情報工学部を卒業後、NEC 情報システムズに入社。その後、2005年にChatWork株式会社の前身となるEC studioに入社、サービスや基盤開発に従事した後、コーポレート本部に異動。現在はコーポレート本部の副本部長を務める傍ら、情報システム部マネージャーとして基幹システムの運用管理や情報セキュリティの企画設計に携わる。

 
「主な機能であるグループチャット、タスク管理、ファイル共有、ビデオ通話を通して、ユーザーの仕事をより効率的に創造的に導くサービスです。チャットワークは、ITリテラシーに自信がない人でも、簡単に優しく使えるツールとして利用されているのが特徴です」(須藤さん、以下同)

須藤さんが所属する情報システム部は、社内の基幹システムの運用管理や情報セキュリティの企画設計などを行っています。部員はたった2名。「ひとり情シス」ならぬ「ふたり情シス」という少人数体制で業務をこなしています。

「『ふたり情シス』ですが負担なく作業できています。社員がシステム関連で分からないことがあっても、共有のマニュアルツールを活用する文化が根付いているので社員自身が調べて解決していますし、ルーティン作業もどんどん効率化しています」

「圧倒的パフォーマンス」と勧めるツールは…

そんな情報システム部の強い味方になっているクラウドサービスは「G Suite」です。Googleが提供する法人向けグループウェアツールで、メール、ドキュメント、ドライブ、カレンダーなどを利用できます。

「まずはG Suiteを導入することがクラウド活用の基本とも言えます。

情報システム部として助かっているのは、まずはシステムの保守コストを削減できることです。現在は1ユーザーあたり月額1200円のビジネスプランを利用していますが、月額600円のベーシックプランでも充実したサービスを利用できるとなると、他のサービスには乗り換えられないです。特別扱いするぐらいの圧倒的パフォーマンスですね。

あと、セキュリティ強化機能が備わっているのも重要です。例えば2段階認証機能などは、他のサービスだとオプションとして用意されていることが多々あります。G Suiteはデフォルトでその機能が付いているので、非常に便利です」

とくに、ChatWork社内で利用頻度が増えている機能が「Google Data Studio」だそうです。いわゆる膨大なデータを収集・分析するBI(ビジネスインテリジェンス)ツールですが、その機能は“BIツール事業者泣かせ”のようで……。

「データをグラフにして視覚化し、それをダッシュボードやレポートにまとめられます。Googleのアナリティクスやスプレッドシートと連携できるので、連携しておけばいちいち手動でデータを取得・更新する手間もなく便利です。


Google Data Studioより引用した利用イメージ。レポート項目やデザインなどはカスタマイズできる

BIツールは、毎日目を通すツールなので、デザインや操作性はとても重要です。Google Data Studioは両方の観点で優れています。一般的にBIツールは結構高額なんですが、G Suiteにはそもそも備わっているので、これを活用できたらかなりコストが浮きますね」

ノリで使えるのは「SaaSならでは」

現在はG Suiteの恩恵が厚く、G Suiteでは満足できないサービスだけ部分的に別のツールを導入していると言います。その際に活躍するのが自社サービスである「チャットワーク」です。

「社内でももちろんチャットワークを使っていますが、そこに『情報共有チャット』という社員全員が含まれているグループチャットがあるんです。

このグループチャットでは、社員が自由に情報や知識を共有しています。そこで新しいサービスの情報を入手したりしてアンテナを張っています」

日々技術刷新に追われるエンジニアからは「新しいこのツールを使ってみたい」という声が非常に多いそうです。その際、検討の俎上に載るのはほとんどがSaaS型サービス(Software as a Service、インターネット経由でサービスを利用するソフトウェア)です。

「どんどん新しい技術が生まれているので私たちも日々バージョンアップが必要です。それもあって、開発サイドからは新しいツールの導入の提案は多いですね。

今では検討するツールのほとんどがSaaSです。SaaSは月額課金制のサブスクリプションモデルが多いため、イニシャルコストを抑えられますし、使ってみてしっくりこなかったら比較的簡単に解約もできます自社にサーバーを維持管理する手間も省けます

新しくITツールの導入を検討する時、まずは試してみようというノリも大切です。SaaSなら、ITツールを苦手に感じている企業でも導入しやすいと思いますよ」

生産性4倍に!? チャットワークで実現するストレスフリーな働き方

今回ご紹介したChatWorkは、2018年10月5日(金)開催の「マネーフォワード クラウドExpo2018」に出展します。同社常務取締役CMOの山口勝幸氏によるトークセッションでは、「チャットワーク」導入による働き方改革の成功事例を多数知ることができます。

【講演タイトル】
「成功事例に学ぶ! 時短&離職防止に効くクラウド会議で生産性4倍に!?」
ChatWork株式会社常務取締役CMO 山口勝幸氏

【講演概要】
従業員満足度2年連続No.1、東京ライフワークバランス認定企業の同社が生み出した、チャットを使った人不足時代におけるストレスフリーな働き方のご提案。

仕事において重要だけどコストがかかる“情報共有とコミュニケーション”。クラウド会議室「チャットワーク」を使った働き方でこれらを効率化させ、さらに人間関係も良好にすることができます。差別化のための労働環境整備や新たなビジネスモデル構築に大きく貢献できる「飛び道具を使った働き方」について多くの成功事例を交えてお伝えします。APIサービス連携や運用例もご紹介します。

【講演日時】
マネーフォワード クラウドExpo2018
2018年10月5日(金) 会場D  12:45-13:25

【Expo開催場所】
ANAインターコンチネンタルホテル東京(東京都港区赤坂1-12-33)

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