SmartHRのカスタマーサクセスを“劇的効率化”させたツール

日本は「クラウド戦国時代」を迎えています。人材不足や働き方改革にあえぐ企業の“救いの手”として、国内企業のクラウドサービス利用率は年々高まっています。事業者も群雄割拠の様相を呈し、新しいクラウドサービスが続々誕生しています。

そんな中、「クラウドのプロ」とも言えるクラウドサービスを提供している企業は、多種多様なクラウドサービスの中からどんなサービスを選び抜き使っているのでしょうか。今回、全5回の特集「君たちはどう効率化しているのか」として、2018年10月5日(金)開催の「マネーフォワード クラウドExpo2018」に出展するクラウド企業5社にクラウドサービスの活用法を聞きました。

第1回は、クラウド人事労務ソフトを手掛けるSmartHRから、カスタマーサクセスに従事する下地勇貴さんに「どんなクラウドを使って、君たちはどう効率化しているのか」を教えてもらいました。

導入企業15,000社を支える9名の悩み

企業 :株式会社SmartHR
業種 :IT
社員数:63人(2018年8月現在)
▼今回紹介するクラウドサービス
Natero(カスタマーサクセスプラットフォーム)
▼利用職種
カスタマーサクセス

TVCMでもお馴染みのSmartHRは、クラウド型の人事労務ソフト「SmartHR」の開発・運用を手掛けています。労務手続きの書類の自動作成や、役所への申請などをオンライン上で行えるこのサービスは、2015年11月のローンチから2年半以上が経った2018年8月現在、導入企業数15,000社を超えています

下地さんの所属部署は「カスタマーサクセス」。ここ数年、IT業界やスタートアップ企業を中心によく耳にする職種です。

【プロフィール】下地 勇貴(しもじ ゆうき)
株式会社SmartHR カスタマーサクセス
沖縄生まれ沖縄育ち。恋愛マッチングアプリの運営会社でWebディレクター、不動産サービスのマーケティングを経て、2017年10月にSmartHRにカスタマーサクセスとして入社。

「主な業務は、新規顧客企業が『SmartHR』の導入から実際に活用できるようになるまでを支援するオンボーディングと、その後も継続して使い続けていただくためのサポートです。SaaS(Software as a Service、インターネット経由でサービスを利用するソフトウェア)業界では解約率2%を下回れば順調とされている中、『SmartHR』は継続利用率が99%を超えており、私たちのチームはその定着率の維持にも一翼を担っています。

せっかくサービスを導入しても使い方が分からず放置されてしまう、その企業の業務フローにうまくはまらず解約されてしまうことを防ぎ、快適に使っていただくのが私たちの役目です」(下地さん、以下同)

現在チームは9名体制で業務をこなしています。急成長中の「SmartHR」を少数精鋭で支えるには、業務効率化と生産性向上は目下の悩みでもあります。

「事業拡大とともにメンバー一人当たりが担当する顧客の数もどんどん増えています。ですが、導入企業が増えたからといって人員を増やすというのでは組織としてスケールしません。顧客の満足度を維持したまま、業務を効率化しメンバー一人当たりの担当企業数を増やす必要がありました。

そこでチームの課題として浮彫りになったのが、①業務プロセスが体系化されていない②メンバーごとに属人化している③いろんなサービスを同時併用していてデータが一元管理できていないという3点でした。

これが原因で顧客の情報が『点』でしか分からず、本来の課題や利用状況の経緯といった今に至る『線』が見えなかったのです。この課題を解決する手段を探していました」

社内にギークがいっぱい!? ツール導入時の情報源は…

そこで導入したのが、日本ではまだ馴染みの薄い「Natero」というサービスでした。アメリカ発のカスタマーサクセスプラットフォームです。

「社内にはIT好きが大勢いて、海外サイトやらイベントやら、いろんなところから情報を仕入れてきます。今回もチームのリーダーが『アメリカのSaaS企業のカスタマーサクセスでよく使われているらしい』とNateroの情報を入手したのが導入のきっかけになりました。

そもそもカスタマーサクセスは、いろんなサービスを使う部署なんです。

というのも、使った分だけそのサービスのカスタマーサクセスを体験できるので、自分たちへの客観的なフィードバックもかねていろんなサービスを導入しています。他のチームからは『また新しいツールを使い始めた』と言われることもあります(笑)」

そんな“ギーク”たちが目を付けたNateroでは、一体何ができるのでしょうか。

「Nateroは顧客企業の利用状況が分かるダッシュボード機能があり、顧客ごとに次のアクションを提案してくれます。これにより私たちのサポートが後手にならないよう見落としを防いでくれます。さらにこちらから顧客に対して『最近使われていないようですが、分からないところはありますか?』などと先回りすることができるのです」


Natero公式プレスキットより引用

「非常に便利だったのは、チームの課題だったデータの一元管理もできることですね。別のタスク管理ツールを使わなくてもNatero内で完結します。

これによってチーム内での共有はもちろん、カスタマーサポートが利用するインターコムや、営業が使うセールスフォース・ドットコムなどの外部サービスとのデータ連携が充実しているため、部署をまたいだデータの一元管理が可能になりました。

他部署の顧客とのやり取りがNateroに集約されるため、それぞれのデータが線となり、私たちのサポート対応も部内での引き継ぎもかなり効率化されました。カスタマーサクセスは、基本的にはNateroだけを見ていればいいという状況を作れています」

オンボーディングが“劇的効率化”

すでにアメリカではNatero導入企業が増えていたため期待はしていたそうで、導入から4か月ですでに効果は出ていると下地さんは話します。

「導入支援のオンボーディングで、メンバー一人当たりが、同時並行で対応できる顧客数が約4~5倍に増えました

これは先ほど話したタスクやデータの一元管理の効果もありますが、『オンボーディングのToDoリスト』のようなチェックリストがNatero上にあったことが大きいです。

しかも、そのリストは顧客と共有でき、私たちも顧客も次に何をすればいいか進捗確認できるのです。導入支援の際のフロー整理ができて、オンボーディング作業はかなり効率化されました」

このチェックリストのおかげで、自社サービス「SmartHR」の改善にもつながりました。

「このNateroのオンボーディングリストはチーム内でも好評だったので、『SmartHR』上で同じような施策を始めました。他社のカスタマーサクセスを見て、自分たちのサービス向上に還元できるので、使いやすくて高機能なツールを見つけるのが楽しいですね。今後もいろんなサービスを試し、顧客体験を得ていきたいです」

SmartHRが提唱する人事部門発のイノベーションとは?

今回ご紹介したSmartHRは、2018年10月5日(金)開催の「マネーフォワード クラウドExpo2018」に出展します。同社代表取締役社長の宮田昇始氏によるトークセッションでは、SmartHRで実現できる「人事労務改革」についてお話を聴くことができます。

【講演タイトル】
「SmartHRが起こす、人事部門発のイノベーション」
株式会社SmartHR代表取締役社長 宮田昇始氏
お申し込みはこちらから

【講演概要】
人事部門からイノベーションを起こすためのカギは人事労務の改革にあります。SmartHRが提唱する人事部門発のイノベーションとは? 9月に開催予定の人事向け大規模カンファレンス「SmartHR Next」で発表される「SmartHRのプラットフォーム戦略」の詳細とともにSmartHRで実現できる改革のヒントをお届けします。

【講演日時】
マネーフォワード クラウドExpo2018
2018年10月5日(金) 会場A 13:40-14:20

【Expo開催場所】
ANAインターコンチネンタルホテル東京(東京都港区赤坂1-12-33)

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BIZ KARTE編集部

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