- 作成日 : 2025年11月13日
Claude 3.5とは?料金、使い方、各バージョンの違いまで分かりやすく解説
Claude 3.5 Sonnetは、AI開発企業Anthropicが開発した最新の高性能AIモデルです。従来の最上位モデルに匹敵する、あるいはそれを超えるほどの知能と、優れた速度・コストパフォーマンスを両立させたことで、大きな注目を集めています。
この記事では、Claude 3.5 Sonnetを中心に、料金や無料での使い方、そして「Claude 3.5ファミリー」の各バージョンの違いについて、分かりやすく解説します。
なお、現在は後継となるClaude 4シリーズがリリースされており、Claude 3.5は将来的に順次廃止・移行予定とされています。
目次
そもそもClaude 3.5とは何か?
Claude 3.5とは、Anthropic社が提供する Claude 3シリーズの改良モデルであり、2024年6月にリリースされました。このファミリーの先陣を切って登場した「Claude 3.5 Sonnet(ソネット)」は、前世代の中間モデルであったClaude 3 Sonnetの後継です。
性能評価テストの多くで、前世代の最上位モデルClaude 3 Opus(オーパス)を上回るスコアを記録し、それでいて、Opusよりも高速かつ低コストで利用できるという、非常に優れたコストパフォーマンスを実現しました。
Claude 3.5ファミリーのバージョンごとの違いは?
2025年10月現在、利用できるのは「Claude 3.5 Sonnet」のみです。 Anthropic社は当初、最上位モデル「Opus」と最速モデル「Haiku」の3.5版もリリースする計画を発表していましたが、これらは最終的にリリースされず、次世代のClaude 4シリーズに統合されました。
Claude 3.5ファミリーの構成と特徴
| モデル名 | 提供状況 | 主な特徴(予測を含む) |
|---|---|---|
| Claude 3.5 Sonnet | リリース済み(2024年6月提供開始) | 知能と速度のベストバランス。 Opusに匹敵する性能と高速応答を両立。現在はClaude 4シリーズに移行。 |
| Claude 3.5 Opus | 未リリース(計画のみ・開発は次世代へ統合) | 当初は3.5シリーズの最上位モデルとして予定されていたが、リリースされることなくClaude 4 Opusに移行。 |
| Claude 3.5 Haiku | リリース済み(2024年12月提供開始 | Claude 3.5ファミリーの最速モデル。 軽量・低コストでリアルタイム応答に最適。チャットボットや顧客対応シナリオ向け。現在も一部で利用可能だが、Claude 4 Haiku に移行 |
現時点ではClaude 3.5 Sonnetのみが利用可能ですが、今後はClaude 4 シリーズへの移行が進む見込みです。
Claude 3.5 Sonnetの料金と無料での使い方は?
Claude 3.5 Sonnetは、Webサイト「Claude.ai」や公式アプリでは、回数制限付きで無料で利用できます。 API(開発者向け)は、処理したデータ量に応じた従量課金制です。
無料での利用方法
公式サイト「Claude.ai」または公式スマートフォンアプリに、Googleアカウントなどでログインするだけで、すぐにClaude 3.5 Sonnetを無料で使い始めることができます。ただし、無料版では一定時間内に利用できる回数に上限があり、上限に達すると数時間待つ必要があります。
有料プランとAPI料金
- Claude Proプラン:
月額20ドルで、無料版の5倍以上の利用上限が提供されます。頻繁に利用する個人ユーザー向けのプランです。 - API料金:
Claude 3.5 Sonnetは、前世代の最上位モデルClaude 3 Opusに比べて約5分の1のAPI料金で利用可能です。 高い性能と低コストを両立している点が大きな魅力です。
Claude 3.5の始め方と使い方は?
公式サイト「Claude.ai」にGoogleアカウントなどでログインするだけで、すぐに利用を開始できます。特別なソフトウェアをダウンロードする必要はありません。
日本語での利用
Claude 3.5 Sonnetは日本語に高度に対応しており、非常に自然で丁寧な文章の生成を得意としています。ビジネスメールの作成や報告書の要約など、日本のビジネスシーンでも安心して利用できる品質です。
新機能「Artifacts(アーティファクツ)」の使い方
Claude 3.5 Sonnetの大きな特徴として、「Artifacts」という新機能があります。これは、AIが生成したコードや文章、Webデザインなどを、チャット画面の横にある専用のウィンドウでリアルタイムにプレビュー・編集できる機能です。
例えば、「簡単なWebサイトを作って」と指示すると、チャットでのやり取りを続けながら横ウィンドウでWebサイトの見た目を確認・修正できます。この双方向型の生成体験は、Claude 4シリーズにも引き継がれています。
ビジネスでの具体的な活用事例は?
Claude 3.5 Sonnetは、その高い知能と速度から、様々なビジネスシーンで活躍します。
- プログラムコードの作成・デバッグ:
「Artifacts」機能を活用し、AIと対話しながらコードを生成・修正することで、開発効率を大幅に向上させます。 - 長文資料の要約・分析:
数十ページにわたる契約書や市場調査レポートのPDFをアップロードし、その内容を瞬時に要約させたり、重要なポイントを質問したりできます。 - 顧客との対話履歴の解析:
カスタマーサポートに寄せられた長文の問い合わせ履歴を分析させ、顧客が抱える問題の傾向や改善点を抽出させるといった使い方が有効です。
無料で使える、非常に高性能なAI
本記事では、Anthropic社の最新AI「Claude 3.5 Sonnet」を中心に、今後の登場が期待されるファミリーモデルについて解説しました。
Claude 3.5 Sonnetは、無料で試せるにもかかわらず、従来の最上位モデルに匹敵する、あるいはそれ以上の性能を持つ、非常にコストパフォーマンスの高いAIです。今後はClaude 4シリーズへの移行が進む見込みですが、 Claude 3.5 Sonnetは、その高い性能とコスト効率により、Claudeブランドの信頼性を確立したモデルです。生成AIの発展に大きく貢献したClaude 3.5について理解を深めることは、最新のClaudeシリーズを効果的に活用する上でも役立つでしょう。
まずは公式サイト「Claude.ai」やスマートフォンアプリから、 Claudeの驚異的な速度と知能を体験してみてはいかがでしょうか。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
Copilot(旧Bing Chat)とは?ChatGPTとの違いや使い方を分かりやすく解説
Microsoftが提供するAIチャット「Copilot」は、その前身が「Bing Chat」という名称で知られており、最新情報の検索や画像生成に強いのが特徴です。WindowsやEdgeブラウザに統合されているため、目にする機会も多いので…
詳しくみるChatGPT Deep Researchとは?使い方、料金、プロンプトのコツまで解説
ChatGPT Deep Researchは、ChatGPTに備わった多段階リサーチ機能で、従来の即時応答型AIを超え、複雑な調査・分析タスクを自律的に実行する能力を持っています。数分から数十分かけてWeb上の情報を収集・統合し、構造化され…
詳しくみるChatGPT-3.5とは?GPT-4oとの違いや使い方、現在の位置づけまで解説
ChatGPT-3.5は、ChatGPTの普及を世界的に牽引した、高速な応答が特徴のAIモデルです。現在ではGPT-4oやGPT-5といった最新モデルが登場していますが、かつては無料プランの基盤として広く利用され、現在も一部の用途や速度が求…
詳しくみるAIにはどんな種類があるか?生成AIの分類から使い方まで分かりやすく解説
AI(人工知能)には、その能力や目的によって様々な種類が存在します。特に近年、目覚ましい発展を遂げている「生成AI」は、私たちの働き方や創造性を大きく変える可能性を秘めています。 この記事では、AIの基本的な分類から、近年注目のテキスト・画…
詳しくみるCopilotのAIエージェントとは?作成方法や活用シーンを紹介
Copilot AIエージェントは、自然な言葉で指示を出すだけで、文書作成やデータ処理、情報検索を支援できる仕組みです。さらに、Copilot Studioを使えば、自社のルールや業務フローに合わせたエージェントを設計できます。 当記事では…
詳しくみるSalesforceのAIエージェント「Agentforce」とは?特徴や機能を紹介
Salesforceの「Agentforce」は、CRM基盤に統合された自律型AIエージェントを構築・運用できる新しいプラットフォームです。従来のチャットボットが定型的な応答にとどまっていたのに対し、Agentforceは顧客データや業務履…
詳しくみる