• 作成日 : 2026年2月25日

社内ヘルプデスクのAIエージェントとは?仕組みや活用法を解説

Point社内ヘルプデスクAIエージェントとは?

社内ヘルプデスクAIエージェントは、IT機器や社内規定に関する従業員の問い合わせに、AIが文脈を理解して自律的に対応するシステムです。

  • 一次対応の自動化: アカウントロック解除や経費精算ルール等の定型質問を完結。
  • ナレッジの活用: RAG技術により、最新の就業規則やIT手順書に基づき正確に回答。
  • 属人化の解消: 担当者ごとの説明のばらつきを無くし、対応品質を全社で平準化。

AIチャットボットとの違いとして、 チャットボットは設定済みのシナリオに沿って回答しますが、AIエージェントは質問の意図を自ら判断し、膨大な社内データから最適な答えを自律的に生成・提示する点が異なります。

「社内ヘルプデスクのAIエージェント」は、社内からのIT機器や業務ルールに関する問い合わせにAIが自律して対応する仕組みです。人手不足や対応工数の増大に悩む企業にとって、24時間365日の即時回答と業務の平準化を同時に実現できる点が注目されています。

この記事では、社内ヘルプデスクのAIエージェントの仕組みや活用法、従来のチャットボットとの違い、実務での役立て方までをわかりやすく整理します。

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※(免責)掲載情報は記事作成日時点のものです。最新の情報は各AIサービスなどの公式サイトを併せてご確認ください。

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社内ヘルプデスクのAIエージェントとは?

社内ヘルプデスクのAIエージェントは、従業員からの多岐にわたる質問に対し、AIが文脈を汲み取って適切な回答や手続きを行う仕組みのことです。自然言語処理などの技術を活用し、社内の問い合わせ業務を代行するシステムを指します。単に言葉を返すだけでなく、マニュアルの検索や特定の手続きの案内までを自律して進める点が特徴です。

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従来の社内ヘルプデスクとの違いは?

従来の社内ヘルプデスクは、担当者が電話やメール、チャットで直接対応するため、どうしても回答までに時間がかかることがありました。AIエージェントを活用すると、深夜や休日であっても即座に回答が得られ、担当者の負担を大幅に減らせるようになります。

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 AIチャットボットとの役割の違いは?

従来のAIチャットボットは、あらかじめ設定したシナリオに沿って回答するものが主流でした。一方でAIエージェントは、より複雑な意図を理解し、自ら考えて必要な情報を社内データから探し出すといった柔軟な対応が可能です。さらに、回答するだけでなく「パスワードをリセットする」「会議室を予約する」といった外部システムと連携した「実行(アクション)」を自律的に行える点が大きな違いです。

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社内ヘルプデスクのAIエージェントの仕組みは?

社内ヘルプデスクのAIエージェントは、大量のテキストデータを学習したAIが、ユーザーの質問意図を解析して最適な答えを導き出す仕組みで動いています。

問い合わせを理解し回答する

AIは入力された文章を単語の羅列としてではなく、意味のある文章として捉えます。これにより、「PCが動かない」という曖昧な質問にも、トラブルの内容を推測し、解決策を提示できるようになっています。

社内データやマニュアルと連携する(RAG)

AIエージェントは、自社の就業規則やITマニュアル、過去の応対履歴などとつながっています。RAG ( Retrieval-Augmented Generation / 検索拡張生成:AIが回答を作る前に、信頼できる社内文書を一度読み取ってから答える技術)と呼ばれる検索拡張生成の技術を用い、最新の社内情報を参照しながら正確な回答を作ることが可能です。

自律的に自然な文章を生成する

生成AIにおけるヘルプデスクでは、AIが自然な文章をゼロから作成する点が大きな強みです。 AIチャットボットと異なり、型通りの返答ではなく、個別の状況に合わせた親しみやすい言葉で解説できます。

社内ヘルプデスクのAIエージェント活用法

社内ヘルプデスクAIエージェントは、単なるFAQ対応ではなく、部門ごとの業務特性に合わせて活用することで効果を発揮します。ここでは、実際の社内業務を想定した具体的な活用法を整理します。

情シス部門での活用法

情シス部門では日々大量の定型問い合わせが発生します。 社内ヘルプデスクAIエージェントは、そうした問い合わせの一次対応が可能です。回答できる質問としては、具体例として以下が挙げられます。

  • PCやアカウントの初期設定方法
  • VPN接続や社内システムへのログインエラー対応
  • ソフトウェア利用ルールの確認

AIエージェントが社内マニュアルや過去の対応履歴を参照して回答することで、情シス担当者は障害対応やシステム企画など、本来注力すべき業務に集中できます。

人事・労務部門での活用法

人事・労務部門では、制度やルールに関する問い合わせが多く発生します。 社内ヘルプデスクAIエージェントは、以下のような業務で活用されています。

  • 就業規則や社内制度に関する質問対応
  • 勤怠入力や休暇申請の方法案内
  • 社会保険や手当の基本的な問い合わせ対応

AIが一次対応を行うことで担当者ごとの説明内容のばらつきが減り、誰がいつ質問されても同じ回答が可能な状態を作れます。

関連資料|人事労務の情報を一元管理でスマートに マネーフォワード クラウドのHRソリューション

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総務・経理部門での活用法

総務・経理では、日常的な手続きに関する質問が多く寄せられます。

例えば、以下のような質問が挙げられます。

  • 経費精算のルールや申請手順
  • 請求書の提出方法
  • 社内申請フローの確認

社内ヘルプデスクAIエージェントがこれらを案内することで、問い合わせ対応の工数削減だけでなく、申請ミスや差し戻しの防止にもつながります。

関連資料|アナログな法人支出管理をもっとスマートに! マネーフォワード クラウド法人支出管理サービス資料

【企業別】社内ヘルプデスクのAIエージェント活用事例

実際にAIを導入している企業では、どのような成果が出ているのかを確認してみましょう。

IBMの社内ITヘルプデスク自動化事例

IBMでは、「IBM watsonx」などのAIプラットフォームを活用し、社内向けITヘルプデスクにAIを導入することで、社員からの問い合わせ対応を自動化しています。AIが社内ナレッジをもとに回答を提示し、解決できないケースのみ人が対応する仕組みを構築しました。

この取り組みにより、

  • 問い合わせ対応時間の短縮
  • IT部門の負荷軽減
  • グローバル拠点間での対応品質の平準化

といった効果が報告されています。

MicrosoftのTeams連携による社内問い合わせ対応事例

Microsoftでは、Teamsを中心とした社内コミュニケーション環境の中で、Microsoft 365 Copilotを活用した問い合わせ対応を進めています。

社員がTeams上で質問を投げかけるだけで、AIが社内ドキュメントやFAQを参照して即時に回答します。この業務ツールとヘルプデスクを分けない設計が、問い合わせの定着につながっています。

 おすすめの社内ヘルプデスクのAIエージェントサービス

社内ヘルプデスク向けのAIエージェントは、汎用的なチャットボットとは異なり、社内業務・社内データ・業務フローとの親和性が重要になります。

ここでは、社内ヘルプデスク用途で活用されやすい代表的なサービスを紹介します。

ServiceNow IT Service Management

ServiceNowは、ITサービス管理を中心に、社内ヘルプデスク業務を包括的に支援するプラットフォームです。 AIエージェント機能「Now Assist」により、社員からの問い合わせ内容を理解し、ナレッジベースを参照した自動回答や、適切な担当部署への振り分けを行います。

Zendesk AI

Zendeskはカスタマーサポート向けの印象が強いサービスですが、社内ヘルプデスク用途でも多く利用されています。 AIエージェントがFAQや過去の対応履歴をもとに回答候補を提示し、問い合わせ対応を効率化します。社内ヘルプデスクとして使う場合は、IT関連の質問や社内システム利用方法の問い合わせなど、定型業務の自動化に向いています。

Freshworks Freshservice

Freshserviceは、社内向けITヘルプデスクに特化したクラウドサービスです。 AIエージェント「Freddy AI」により、問い合わせの自動分類や、解決策の提示を行います。比較的導入しやすく、 中小企業やIT部門の人数が限られている企業でも、 社内ヘルプデスクAIエージェントを段階的に導入しやすい点が特徴です。

Microsoft Copilot Studio

Microsoft Copilot Studioは、TeamsなどMicrosoft 365環境と連携しながら、 社内向けのAIエージェントを構築できるサービスです。社内ヘルプデスク用途では、 Teams上で社員が質問し、AIエージェントが社内ドキュメントやFAQを参照して回答する形が一般的です。
既にMicrosoft 365を利用している企業では、導入ハードルが低い点も評価されています。

Chatwork アシスタント(旧称: Chatwork AI Bot)

Chatwork アシスタントは、ビジネスチャット「Chatwork」を基盤に、AIと専門スタッフが連携して業務を代行するサービスです。 社内ヘルプデスクとしての活用も進んでおり、チャット上で依頼するだけで、経理・労務・総務などのバックオフィス業務をAIと人がサポートします。2024年の社名変更(株式会社kubell)以降、AI機能と業務代行を組み合わせた「BPaaS」としてサービスが強化されており、ツール導入だけで終わらない実務支援が強みです。

マネーフォワードのAIエージェントサービス

マネーフォワードでは、経理・人事・労務といったバックオフィス業務を中心に、業務データと連携したAIエージェント活用を進めています。バックオフィス領域全般の問い合わせを、業務システムと結びつけて支援できる点が特徴です。

単なるFAQ対応にとどまらず、 社内業務を理解したAIエージェントという位置づけで活用しやすいサービスといえます。

関連資料|マネーフォワード クラウドAIエージェント紹介資料

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社内ヘルプデスクのAIエージェント導入前のポイント

導入を検討する際は、ツールを入れること自体を目的とせず、その後の運用を見据えた準備を行いましょう。

どの業務からAIに任せるか検討する

まずは、問い合わせ件数が多いものや、回答が決まりきっている定型的な業務からAIに任せてみましょう。小さな成功体験を積み重ねることで、社内の理解も得やすくなります。

社内データの整備をする

AIの回答精度は、参照するデータの質に左右されます。古いマニュアルや間違った情報が混ざっていると、AIも誤った回答をしてしまうため、データの整理と更新を定期的に行いましょう。これを専門用語で「Garbage In, Garbage Out(ゴミを入れたらゴミが出てくる)」と呼び、AI導入において重要な工程の一つです。AIエージェントの導入は多くの恩恵をもたらしますが、すべてを任せきりにできるわけではない点を留意しておきましょう。

情報の属人化解消を図る

特定の担当者しか知らなかった知識をAIに学習させることで、情報の属人化を防げます。誰が対応しても同じ品質の回答が得られるようになり、チーム全体の業務効率が良くなります。

AIと人で行う業務の範囲を明確にする

AIはデータに基づいた回答は得意ですが、個別の感情的な配慮が必要な相談や、前例のない複雑なトラブル判断には向きません。こうしたケースでは、依然として人の手によるサポートが必要になります。

単純な質問やマニュアル化されている内容はAIに任せ、判断が必要な案件や高度な技術対応は人間が行うという切り分けを進めましょう。このバランスを保つことが、円滑な運営につながります。

関連資料|情シス必読!成功事例から学ぶ バックオフィスシステム選定・導入の実践ガイドライン

社内ヘルプデスクのAIエージェントで生産性を向上しよう

社内ヘルプデスクのAIエージェントは、単なる自動応答ツールではなく、社内業務の問い合わせ対応を支える基盤として位置づけられます。

すべてをAIに任せるのではなく、人が判断すべき業務を残しながら、定型的な問い合わせをAIが担うことで、組織全体の生産性向上につながります。自社の業務内容や体制に合わせて導入範囲を見極めることが、社内ヘルプデスクのAIエージェント活用の現実的な一歩といえるでしょう。

まずは、社内でよく受ける質問をリストアップすることから始めてみませんか?


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