- 作成日 : 2025年11月13日
NotebookLMの使い方とは?料金や議事録の要約方法、ログインまで分かりやすく解説
NotebookLMは、Googleが提供する、自身がアップロードした資料に基づいてAIと対話できる、革新的なリサーチ・ライティングアシスタントです。一般的なAIチャットと異なり、参照する情報を手元の資料だけに限定できるため、信頼性の高い情報整理や分析が可能です。
この記事では、NotebookLMの基本的な使い方から、現在の料金、そして議事録の要約といった具体的な活用事例まで、2025年9月現在の最新情報をもとに分かりやすく解説します。「使えない」といった場合の確認事項にも触れますので、ぜひ参考にしてください。
目次
そもそもNotebookLMとは何か?
NotebookLMとは、ユーザーが指定した資料(ソース)の内容だけを基に、質問応答や要約、アイデア出しなどを行う、GoogleのAIノートツールです。その最大の特徴は、一般的な生成AIのようにWeb全体から情報を検索するのではなく、ユーザーが指定したソース(アップロード資料、WebページURL、動画など)のみを知識源とする点にあります。
これにより、AIが不確かな情報を生成する「ハルシネーション(幻覚)」のリスクを大幅に低減できます。AIの回答には、基になった資料の該当箇所への引用(出典)が自動で表示されるため、事実確認も非常に容易です。このツールは、Googleの高性能AIモデル「Gemini」ファミリーによって動作しています。
NotebookLMの料金は?
NotebookLMは基本的に無料で利用できます。Googleの研究開発の一部門(Google Labs)から生まれたツールという位置づけもあり、利用に際して一部の上限を設けているものの、多くのユーザーがその革新的な機能を享受できます。これほど高機能なリサーチツールが無料で提供されているのは、利用者にとって非常に大きなメリットといえます。
加えて、無料版よりノートブックの上限数やソースの制限が大幅に緩和され、チーム共有や高度な分析機能が使える「NotebookLM in Pro」(旧称:Plus)という有料オプションが存在します。
この有料版は、個人では「Google AI Pro」や「Google AI Ultra」などのサブスクリプションに含まれ、法人では対象となるGoogle Workspaceプランの一部として提供されます。すでにGoogle Workspaceの有料プランに加入している場合は、個人向けのプランよりも、Workspace内で「NotebookLM in Pro」の機能を利用する方が、追加コストを抑えられる可能性があることもポイントとして押さえておきましょう。
NotebookLMの基本的な使い方は?
NotebookLMの使い方は非常に直感的です。公式サイトにGoogleアカウントでログインし、ノートブックを作成、資料をアップロードなどで指定して、チャットで質問する、という簡単な流れで利用します。
STEP1:ログインとノートブックの作成
まず、NotebookLMの公式サイトにアクセスし、お持ちのGoogleアカウントでログインします。ログイン後、「新しいノートブック」を作成します。ノートブックは、特定のプロジェクトやテーマごとに資料をまとめておくための、フォルダのようなものと考えると分かりやすいです。
STEP2:ソース(資料)の追加
作成したノートブックに、AIに読み込ませたい資料(ソース)を追加します。
- Googleドライブから: Googleドキュメントやスライドを選択できます。
- PDFをアップロード: PCに保存されているPDFファイルをアップロードします。
- テキストをコピー: テキストデータを直接貼り付けてソースにすることもできます。
- ウェブサイトのURL: ウェブサイトのURLを指定して、その内容をソースにすることも可能です。
1つのノートブックには、複数のソースを追加できます。
STEP3:AIとの対話と機能の活用
ソースを追加すると、画面右側にチャットボックスが表示され、AIとの対話を開始できます。ソースの内容について、以下のような質問が可能です。
- 要約:「この資料の要点を3つにまとめて」
- 質問:「〇〇に関する決定事項は何でしたか?」
- アイデア出し:「この内容を基に、新しいブログ記事のタイトル案を5つ考えて」
また、NotebookLMには、AIが長文の内容を自動で構造化し、「学習ガイド」「ブリーフィング・ドキュメント」「タイムライン」などの特定の形式に変換したり、音声や動画の内容の概要を生成したりする機能も搭載されています。
具体的な活用事例(議事録の要約など)
NotebookLMは、大量のテキスト情報を扱う様々な場面で活用できます。
議事録の要約・分析
複数の会議の議事録ファイル(PDFやドキュメント)をアップロードし、横断的な分析ができます。
- 質問例:
「過去3回分の議事録から、Aプロジェクトに関する決定事項だけを時系列でまとめてください。」
「〇〇さんが担当することになったタスクをすべてリストアップしてください。」「次回の会議で議論すべき懸念事項は何ですか?」
論文や専門書の読解サポート
難解な研究論文や専門書のPDFをソースとして追加し、内容の理解を深めるためのパートナーとして活用できます。さらに、NotebookLMの「音声概要(Audio Overview)」機能を使えば、アップロードした資料の要点をAIが音声で読み上げ、ポッドキャストのように聞きながら理解を深めることも可能です。また、一部の対応環境では「動画(Video Overview)」を生成し、視覚的な要約を確認することもできます。
- 質問例:
「この論文の結論部分を、専門家でない人にも分かるように説明してください。」
「筆者が主張する主要な論点は何ですか?」
学習や資格勉強のパートナーとして
講義ノートや参考書のテキストをソースにして、オリジナルの学習アシスタントを作成できます。
- 質問例:
「この章の内容で、テストに出そうな重要単語のリストと説明を作って。」
「〇〇の法則について、別の例を挙げて説明してください。」
「使えない」場合の確認事項は?
NotebookLMにアクセスできない、または正常に動作しない場合、いくつかの原因が考えられます。
- Googleアカウントの種類: NotebookLMは、個人のGoogleアカウントだけでなく、一部のGoogle Workspaceアカウントでも利用可能です。ただし、企業・団体や教育機関で発行されたGoogle Workspaceアカウントの場合、管理者の設定によってNotebookLMへのアクセスが制限されている場合があります。利用できない場合は、管理者にアクセス権限の有無を確認するか、個人のGoogleアカウントでのログインを試してみてください。
- ブラウザの問題: ブラウザの拡張機能が干渉していたり、キャッシュが古くなっていたりする場合があります。シークレットモードで試すか、別のブラウザでアクセスしてみることをおすすめします。
- 一時的なサービス障害: まれにGoogle側のサーバーで一時的な問題が発生していることも考えられます。時間を置いて再度アクセスしてみてください。
専用アプリやダウンロードは必要か?
NotebookLMはWebブラウザ上での利用に加えて、2025年5月にiOS/Android向けの専用アプリもリリースされています。
そのため、PC、タブレット、スマートフォンなど、インターネットに接続されたデバイスのWebブラウザから公式サイトにアクセスする方法に加え、スマートフォン/タブレットではアプリをダウンロードして使うことも可能です。
NotebookLMで、信頼できる情報整理を実現する
本記事では、GoogleのAIノートツール「NotebookLM」のユニークな特徴から、具体的な使い方や活用事例までを解説しました。
自分が持つ信頼できる資料とだけ対話できるという特徴は、情報の正確性が求められるビジネスシーンや学習において、非常に強力な武器となります。この高機能なツールが無料で利用できる今、試さない手はありません。
まずは公式サイトにログインし、お手持ちの議事録や資料をアップロードして、その驚くべき情報整理・分析能力を体験してみてはいかがでしょうか。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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