• 作成日 : 2025年11月13日

ChatGPTで高品質な画像を生成するには?無料での使い方、料金、できない時の対処法まで解説

ChatGPTを使えば、特別なデザインスキルや高価なソフトウェアがなくても、日本語の簡単な指示(プロンプト)だけで、資料の補足やアイデア出しなどにも役立つ高品質な画像を無料で生成できます。

この記事では、ChatGPTの画像生成機能の基本から、無料版と有料版の違い、スマートフォンアプリでの使い方、そして「アニメ風」「写真風」といった思い通りの画像を生み出すためのクオリティを上げるコツまで、初心者にも分かりやすく解説します。画像がうまく生成できない、遅いといった場合の対処法も網羅しています。

ChatGPTの画像生成とはどのような機能か?

ChatGPTの画像生成とは、ユーザーがチャットで入力したテキストの指示に基づいて、AIがオリジナルの画像を生成する機能です。アイデアを言葉で伝えるだけで、それを瞬時にビジュアル化できるため、プレゼン資料の挿絵、ブログのアイキャッチ、SNS投稿用の画像などを誰でも簡単に作成できます。

この機能は、ChatGPTの対話能力と、OpenAIが開発した高性能な画像生成AIモデルが見事に融合したことで実現しました。

画像生成に使われるAIモデルは?

ChatGPTの画像生成には、「DALL·E 3(ダリ・スリー)」という非常に高性能な画像生成AIモデルが使われています。DALL·E 3は、ユーザーが入力した日本語の微妙なニュアンスや複雑な文脈を正確に理解し、それを忠実に画像に反映させる能力に長けています。そのため、他の画像生成AIに比べて、より直感的で思い通りの結果を得やすいのが特徴です。

どのプランで利用できるか?料金は?

ChatGPTの画像生成機能は、無料版でも回数制限付きで利用できます。 これは、高性能モデルであるGPT-4oが無料ユーザーにも開放され、その機能の一部としてDALL·E 3が統合されているためです。

もちろん、月額20ドルの有料プラン「ChatGPT Plus」に登録すれば、無料版よりもはるかに多い回数の画像を生成でき、サーバー混雑時も優先的にアクセスできるため、より快適に利用できます。

プラン無料版有料版 (ChatGPT Plus)
料金無料$20/月
利用制限1日数枚程度の生成制限あり制限が大幅に緩和(3時間で80メッセージの上限内)※仕様は変更される可能性あり
品質DALL·E 3による高品質な画像DALL·E 3による高品質な画像
速度標準(混雑時に遅くなる場合あり)優先アクセスで高速

ChatGPTでの画像生成の使い方は?

ChatGPTでの画像生成は、PCのブラウザからでもスマートフォンの公式アプリからでも、普段チャットをするのと同じ感覚で非常に簡単に行えます。

PC(Webブラウザ版)での使い方

  1. ChatGPTにログイン: 公式サイトにアクセスし、お使いのアカウントでログインします。
  2. プロンプトを入力: 画面下部のメッセージ入力ボックスに、生成したい画像のイメージを日本語で入力します。(例:「ノートパソコンで作業する柴犬のイラスト、背景はカフェ」)
  3. 生成を実行: 送信ボタンを押すと、AIが指示を解釈し、数秒〜数十秒で画像を生成します。
  4. ダウンロード: 生成された画像をクリックすると、ダウンロードボタンが表示され、高画質の画像を保存できます。

スマートフォンアプリでの使い方

基本的な流れはPC版と同じですが、外出先でも手軽に画像を生成できるのが魅力です。

  1. 公式アプリを起動: App StoreまたはGoogle Playからダウンロードした「ChatGPT」アプリを開きます。
  2. プロンプトを入力: テキストで指示を入力するか、音声入力機能を使って話しかけることも可能です。
  3. 画像を保存: 生成された画像を長押しすると、「Save to Photos」などのメニューが表示され、スマートフォンに直接保存できます。

画像のクオリティを上げるコツは?(プロンプトの工夫)

生成される画像のクオリティは、AIへの指示(プロンプト)の質に大きく左右されます。漠然とした指示ではなく、少し工夫を加えるだけで、驚くほどイメージに近い画像を引き出すことができます。

具体的な要素を詳細に記述する

AIに明確なイメージを伝えるため、「誰が」「どこで」「何をしているか」といった基本情報に加え、情景や雰囲気を構成する要素を具体的に記述します。

  • 悪い例: 猫の画像
  • 良い例: 日の当たる窓辺で、青いクッションの上で丸くなって眠っている、ふわふわの白猫。穏やかで平和な雰囲気。

スタイルを指定する(「何風」に応える)

生成したい画像の画風やタッチを指定することで、クオリティを大きく向上させることができます。プロンプトの最後に、以下のようなスタイルを追加してみてください。

  • イラスト・アート系: アニメ風, 水彩画風, 油絵風, ピクセルアート風, 浮世絵風, スケッチ画
  • 写真系: 写真のようにリアルに (Photorealistic), ポートレート写真, 風景写真, ビンテージ写真風
  • デザイン系: ミニマルなアイコン, フラットデザインのイラスト, サイバーパンク風のデジタルアート

生成された画像を基に追加で修正を依頼する

一度で完璧な画像が生成されなくても問題ありません。ChatGPTの対話能力を活かし、生成された画像を基に修正指示を出しましょう。

  • 修正指示の例
    • もっと明るい色調にしてください。
    • 左側に人物を一人追加してください。
    • この画像の構図のまま、季節を冬に変えてください。

ChatGPTで画像生成が「できない」「遅い」原因と対処法は?

便利な画像生成機能ですが、時々「画像が生成されない」「処理が異常に遅い」といった問題が発生することがあります。その多くは、いくつかの原因を知っておけば対処可能です。

画像生成ができない主な原因

  1. 無料版の利用制限を超過した: 無料版では1日に生成できる枚数に上限があります。上限に達した場合、「制限に達しました」というメッセージが表示されます。この場合は24時間程度待つと、再び生成できるようになります。
  2. プロンプトがポリシーに違反している: OpenAIのコンテンツポリシーに違反するような、暴力的、差別的、成人向けといった不適切な内容の画像生成はブロックされます。プロンプトの内容を見直してみてください。
  3. サーバーの一時的な混雑: 多くの人が同時に利用している時間帯は、サーバーに負荷がかかりエラーが発生することがあります。少し時間を置いてから再度試してみてください。

画像生成が遅い場合の対処法

画像生成が遅い主な原因はサーバーの混雑です。利用者が比較的少ない午前中や平日の昼間など、時間帯を変えて試すのが最も効果的です。また、あまりに複雑で要素の多いプロンプトは処理に時間がかかることがあるため、少しシンプルな指示にしてみるのも一つの手です。

ChatGPTで生成した画像の著作権と商用利用は?

ChatGPTで生成した画像の権利については、OpenAIの利用規約を正しく理解しておくことが非常に重要です。

生成画像の所有権と利用ルール

OpenAIの利用規約によれば、ユーザーがChatGPTを利用して生成した画像(アウトプット)の権利は、原則としてそのユーザー本人に帰属します。これにより、個人的な利用や、社内資料など外部に公開されないようなビジネス文書の範囲では自由に利用できます。

ただし、広告・商品・ブランドコンテンツなど、外部公開を伴う用途で生成AIコンテンツを用いるのは慎重な判断が必要です。

ビジネスシーンで利用する際の注意すべきポイント

AI生成画像の利用には以下のような注意点があります。

  1. 第三者の権利を侵害しない: 有名なキャラクターやブランドロゴ、実在の人物に酷似した画像を生成し、無断で使用すると、著作権や商標権の侵害にあたる可能性があります。「ジブリ風」などのプロンプトも、生成物が既存の著作物と類似しすぎないよう注意が必要です。
  2. AI生成であることの明示: トラブルを避けるため、特に外部に公開する場合、重要なコンテンツで使用する場合などは、AIによって生成された画像であることを明記することが推奨される場合があります。
  3. 最終的な責任はユーザーに: 生成された画像を使用したことによって発生する問題(権利侵害・信用毀損など)は、利用者自身が責任を負うことになります。
  4. ディープフェイクや誤情報への懸念:AIが生成した人物画像は、実在しないにもかかわらず本物のように見える場合があります。ニュース、広告、採用資料などで使用すると誤解を招く恐れがあり、倫理的・社会的なリスクを伴います。

ビジネスシーンでの画像生成活用事例は?

ChatGPTの画像生成は、社内のアイデア共有や資料作成など、試作・構想段階での活用に特に有効です。

プレゼンテーション資料の挿絵作成

「円グラフをイメージした青い抽象的なアイコン」や「チームで協力している様子のフラットデザインイラスト」など、伝えたい内容に合った挿絵をその場で生成できます。

ブログ記事のアイキャッチ画像作成

記事の内容を要約したプロンプトを投げるだけで、読者の目を引くオリジナルのアイキャッチ画像を瞬時に作成できます。フリー素材サイトで探す手間が省け、他のサイトとデザインが被ることもありません。ブログの用途にもよりますが、情報発信やノウハウ紹介などの分野ではAI生成画像の活用も一般的になりつつあります。手軽にオリジナリティを出せる点が大きな魅力です。

商品やサービスのコンセプトアート作成

新しい商品やサービスの企画段階で、「未来的なデザインのスマートフォン」や「自然派化粧品のパッケージデザイン案」といった指示を出し、関係者間で具体的なイメージを共有、企画コンペの提案資料など、外部に公開しない範囲でのたたき台として活用できます。

ChatGPTの画像生成で、アイデアを瞬時にビジュアル化する

本記事では、ChatGPTを使った画像生成の基本から、無料での使い方、クオリティを上げるプロンプトのコツ、そしてビジネスシーンにおける利用の注意点までを網羅的に解説しました。

ChatGPTの画像生成機能は、もはや専門家だけのものではありません。日本語でアイデアを伝えるだけで、誰でもクリエイティブな画像を創り出せる時代が到来しています。プレゼン資料の作成からWebコンテンツの充実まで、その活用範囲は無限大です。利用シーンに応じて、著作権や表現上の配慮を意識しながら活用することが大切ですが、まずは無料版から、あなたの頭の中にあるアイデアを、ChatGPTでビジュアル化してみてはいかがでしょうか。


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