- 更新日 : 2026年9月7日
ラーメン店の利益率・売上相場と原価・経費の内訳を徹底解説
ラーメン店の平均利益率はどのくらい?1日の売上目安やラーメン1杯あたりの原価、店舗運営にかかる経費の内訳など、これから開業する初心者向けに業界データを基にわかりやすく解説します。
ラーメン屋の利益率の相場
ラーメン店の利益率とは、売上に対する利益の割合です。飲食業全体の平均的な営業利益率は約5~8%程度とされ、10%を超えると「かなり良い」水準と言われます。つまり一般的に売上の1割程度の利益が残れば上出来ですが、実際には店舗ごとに差があります。
特にラーメン店は材料費(原価)の比率が高く、お酒など高利益商品で補いにくいため、他の外食業態よりも利益率が低めになりがちです。一方で、回転率(お客様の回数)が高く人気店になれば、20%を超える利益率も達成可能とされています。実際、飲食店業界全体でも成功例の中には30%以上の高い利益率を上げている店舗もあります。
利益率に影響する主な要因としては、まず原材料の仕入れコスト(原価率)があります。原価率を抑えられれば利益率は向上しますが、食材の質とのバランスも重要です。また家賃などの固定費も大きな影響要因で、家賃は売上の10%以内に抑えるのが理想とされています。
さらに人件費(従業員の給与)は飲食店経営で大きな割合を占める費用です。人件費や原価、家賃を合計したFLR比率(Food, Labor, Rentの略)は、できれば売上の65~70%以内に収めると安定すると言われます。そのほか、水道光熱費などの経費も積み重なるため、これらをトータルで管理し、無駄なコストを削減することが利益率アップの鍵となります。
ラーメン屋の売上相場
ラーメン店の売上は店舗規模や立地条件によって大きく異なりますが、ここでは1日あたり・月あたり・年間の売上目安を紹介します。
一般的な個人経営の飲食店では年間売上1,000~2,000万円(月平均で80~160万円、1日あたり3~5万円前後)とも言われます。しかし、ラーメン専門店の場合は回転率が高いため、月商200~300万円程度は十分狙える水準です。業界では「1席あたり月20万円の売上があれば繁盛店」とされる指標があり、例えば10席の店舗なら月商200万円が一つの目安になります。
実際の黒字ライン(損益分岐点)は1日あたり約60~70杯の売上と言われ、これを超えると利益が出やすくなります。繁盛店では1日100杯程度売れることもあり、このクラスになるとかなり儲かっている優良店と考えてよいでしょう。
月間売上で見ると、小規模なラーメン店でも月に200万円前後、人気店になれば月商300万~500万円に達するケースもあります。年間に換算すると2,400~3,000万円以上の売上規模です。ただし、このような高売上を達成するには立地条件の良さ、独自の美味しさによる集客力、そして回転率を最大化する効率的なオペレーションが必要です。
ラーメン1杯にかかる原価(材料費)
ラーメン1杯あたりにかかる原価(材料費)は、スープ・麺・具材などで構成されます。一般にラーメンの原価率(販売価格に対する材料費の割合)は30~35%程度が適切と言われます。例えば販売価格700~800円のラーメンであれば、原価は1杯あたり200円前後に収まる計算です。実際のラーメンの種類によって1杯あたり80~240円程度と原価には幅があります。醤油や塩味のシンプルなラーメンは比較的原価が低く、味噌や豚骨など濃厚なスープのラーメンは原価が高くなる傾向があります。
ラーメン屋の経費の内訳
ラーメン店の運営には原材料費以外にも様々な経費がかかります。経費は大きく分けて、売上に関係なく毎月固定的に発生する固定費と、状況に応じて変動する変動費に分類できます。
- 主な固定費:
- 家賃 – 店舗物件の賃料です。固定費の中でも大きな割合を占め、毎月必ず支払う必要があります。一般に家賃は売上の5~10%程度に抑えるのが望ましいとされます。
- 人件費 – スタッフの給与やアルバイト代です。オーナー自身が調理・接客を行えば人件費を抑えられますが、営業規模が大きくなれば従業員を雇う必要があります。
- 水道光熱費 – ガス代、電気代、水道代など調理や営業に必要なエネルギーコストです。
- 主な変動費:
- 広告宣伝費 – チラシの配布、SNS広告、グルメサイトへの掲載料など集客のために使う費用です。
- 消耗品費 – 割り箸や紙ナプキン、紙コップ(テイクアウト用)、洗剤や掃除用具など。
- 設備メンテナンス費 – 厨房設備や空調が故障した場合の修理費、消耗部品の交換費用など。
これら経費の合計が営業経費となり、売上から原価と経費を差し引いたものが利益(営業利益)となります。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
-
# 飲食店経営
バイトの採用手続き完全ガイド|経営者が知るべき流れと必要書類
アルバイトの採用が決まった後、適切な手続きを漏れなく行うことは、法律を遵守するうえで不可欠なだけでなく、新しい従業員との信頼関係を築く第一歩です。手続きに不備があると、後々労務トラ…
詳しくみる -
# 飲食店経営
飲食店がシフト管理システムを導入するメリットや注意点まとめ
飲食店におけるシフト管理は、業務の効率化とスタッフの働きやすさを実現するために欠かせない要素です。従来の手作業に比べ、シフト管理システムを導入することで、シフト作成の手間やミスを大…
詳しくみる -
# 飲食店経営
古民家カフェ開業の失敗例から学ぶには?儲かるお店にするためのリノベーション費用や補助金、集客の注意点を解説
懐かしさと新しさが同居する「古民家カフェ」の開業に、憧れを抱く方も多いのではないでしょうか。その独特の雰囲気は多くの人を惹きつけますが、実はその裏側には、特有の難しさや落とし穴も潜…
詳しくみる -
# 飲食店経営
ラーメン屋の廃業率はなぜ高いのか?閉店ラッシュの理由と失敗を避ける経営戦略
ラーメン屋の廃業率は他の飲食店と比較しても高い水準にあるといわれています。国民食として愛され、多くの挑戦者が参入する一方で、ラーメン屋の閉店が相次ぐという厳しい現実も存在します。 …
詳しくみる -
# 飲食店経営
飲食店における配膳ロボットとは?導入メリット・デメリットまで解説
近年、飲食業界では配膳ロボットが注目を集めており、効率的なサービス提供の一環として多くの店舗で導入が進んでいます。これらのロボットは、料理をテーブルまで運ぶだけでなく、オーダーの受…
詳しくみる -
# 飲食店経営
飲食店向けの保険の種類とは?選び方まで解説
「飲食店 保険」とは、飲食店経営者が直面する様々なリスクに備えるための保険です。飲食店は、火災や事故、顧客からの訴訟など、多くの不測の事態にさらされています。適切な保険に加入するこ…
詳しくみる