-スポーツ業界向け-請求書ソフトの選び方・よくある課題・導入事例
更新日:2024年4月12日
スポーツ業界の現状と課題、DXや業務効率化の必要性
スポーツ業界では、デジタル技術の進展により、イベントや試合のライブストリーミング、データ分析、ファンエンゲージメントがますます重要になっています。また、ファンエンゲージメントはSNSやオンラインプラットフォームを通じて行われ、選手とファンの直接的な対話やコミュニケーションが期待されています。
収益の多様化に伴い、チケット売上、スポンサーシップ、メディア権、商品販売などからの収益が多岐化しており、これらを効果的に管理する必要があります。
出典:経済産業省「DX時代のスポーツ産業の稼ぎ方の多様化に向けて「スポーツコンテンツ・データビジネスの拡大に向けた権利の在り方研究会」を立ち上げます」
課題としては、大量のデータの活用と同時に、そのデータのセキュリティへの対策が求められています。また、SNSやオンラインプラットフォームを活用し、ファンとの関係性を構築・維持する方法の確立が必要です。さらに、繁雑な業務プロセスや手作業による作業が残っている場合、これを効率化して業務の迅速化とコスト削減を図る必要があります。
業務効率化の観点からは、スポーツイベントやクラブの運営において不可欠な請求書作成や処理を自動化し、手作業の負担を軽減することが求められています。請求書ソフトの導入により、自動化された請求書の発行や受領、支払いの確認ができ、業務の迅速化が可能となります。
スポーツ業界における請求書受領・発行業務のよくある課題
【受領】イベント運営に関する請求書の複雑性

スポーツイベントには、競技場レンタルや設備機材、選手やスタッフの宿泊費、運搬費、セキュリティサービス費用など、多くの関連業者が関与するため、様々なサービスの請求書処理が発生します。
これらの請求内容については、イベントの規模や種類に応じて大きく変動するため、請求書の管理が煩雑になるケースも少なくありません。
【受領】選手契約に関連する請求書管理

選手との契約に関連する請求書もスポーツ業界特有の課題です。契約金や報奨金、移籍関連費用など、選手ごとに契約内容や契約期間が異なるため、それらを的確に反映した請求書管理を行う必要があります。
特に有名選手ほど契約金額も高額になるため、経理部門にとって心理的な負担も大きい業務といえるでしょう。
【発行】グッズ販売に伴う負担増加・管理が必要

スポーツチームのグッズ販売を行う場合には、商品の種類や数量だけでなく、オンライン・オフラインの販売チャネルごとに管理方法も異なるため、請求書の発行も煩雑になりがちです。
さらに請求書発行業務だけでなく、商品の在庫管理も必要となるため、バックオフィス業務全体の負担増加につながる可能性も高まります。
【発行】イベント・セミナーの請求書発行

スポーツ業界では、各種イベントやセミナーを開催する機会も多く、一般客だけでなく、企業向けに行われるケースも少なくありません。イベントやセミナーに対する参加費用については、イベントの種類や規模に応じて異なります。
規模の大きなイベントの場合、大勢の参加者が集まることから、請求書の発行にもまとまった工数を要します。
スポーツ業界の請求書関連の課題解決に向けたDX例
①請求書の受領~会計処理を効率化したい場合
仕入先などから受領する請求書については、社内での承認作業や振込手続き、会計システムへの入力、請求書の保存などの業務フローを踏まえ、業務効率化のための最適な方法を実践しましょう。
「マネーフォワード クラウド債務支払」では、メールで受領した請求書データを自動で取り込み、AI OCR処理を行うことで、支払条件などの情報を読み取ることが可能です。
受領した請求書については、あらかじめ設定した社内のワークフローに基づいて承認作業を行ったあと、ワンクリックで振込指示ができます。APIを用いたシステム間連携もできるため、「マネーフォワード クラウド債務支払」の情報を会計システムやマスタ管理にも活用し、バックオフィス業務全体の効率化を追求することが可能です。
②請求書作成~送付を効率化したい場合
毎月の請求業務を効率化するためには、自社が発行する請求書の作成から送付までの一連の業務フローを踏まえ、担当者による手作業をできる限り削減することが重要です。
「マネーフォワード クラウド請求書Plus」では、社内のCRMや販売管理システムと連携し、手入力なしで簡単に請求書データを作成することが可能です。
社内の申請・承認を行った請求書についてはメールや郵送で一括送付でき、担当者の発送業務の負担を大幅に軽減できます。さらに作成した請求書の情報は会計システムにも売上仕訳として反映でき、自社の損益状況をリアルタイムで把握する際にも有用です。
③帳票送付業務を自動化したい場合
作成した請求書を取引先に送付する際、郵送の場合には印刷や封入、発送作業が必要となり、送付件数によっては担当者がまとまった時間を拘束されてしまいます。
「マネーフォワード クラウドインボイス」では、作成した帳票データをアップロードすれば、あとはワンクリックで一括送信することが可能です。
またWeb送付や郵送、メール送信などの送付方法は取引先ごとに設定できるため、取引先の都合などによって急に送付方法を変更しなければならない場合にも、設定を変更するだけで対応できます。
スポーツ業界の企業様に参考となる請求業務の改善事例
請求書受領・経費精算業務の改善例
鍼灸接骨院を中心に、「健康寿命」を延伸するための仕組みづくりに取り組む株式会社HITOMIOテクノロジーズ様では、月6,000件を超える仕訳入力をすべて手作業で行っていました。月次決算に向けて休日出勤することもあったそうです。
また経費精算についても紙ベースでの申請・承認処理を行っていたため、非効率な経理や経費精算業務に課題を抱えていました。
請求書発行業務の改善例
ドイツ製のマッサージオイルを治療院に卸売販売する株式会社リフル様では、請求書をエクセルで作成して郵送していたため、請求業務に充てる時間の捻出に苦労されていました。
また取引先からはカード決済を希望する声があったことから、それらの要望に応える方法についても模索していたようです。
請求書受領・送付業務の改善に役立つお役立ち資料
スポーツ業界の企業様が請求書ソフトを導入する際のチェックポイント
請求書受領に関するソフト導入の場合
スポーツ業界において請求書受領ソフトを導入する場合には、取引業者から受領する多種多様な請求書の一元管理を追求することが重要です。
特にイベント運営や選手契約に関連する請求など、請求書の種類が多岐にわたるため、請求書受領ソフトの選定時には、請求書データの読み取り機能の精度や、データ化を行うまでの簡便さを重視すると良いでしょう。
また請求書の受領から振込み手続き完了までの工程を短縮するためには、AIによる自動読み取り機能の活用に加えて、オンラインを介した効率的な承認フローの設定が有効です。さらに取引内容や契約条件の多様性を踏まえ、請求書の分類・管理機能も必要不可欠といえるでしょう。
請求書発行(送付)に関するソフト導入の場合
スポーツ業界において請求書発行ソフトを導入する場合には、様々な販売チャネルやイベントタイプに対応できるよう、請求書フォーマットのカスタマイズ機能や、販売管理システムとの連携機能を確認しましょう。
特にグッズ販売やイベント運営における請求書発行では、顧客ごとの多様な料金体系や、キャンペーンによる特典などを的確に反映できる柔軟性が必要です。
またオンライン販売を行う場合には、オンライン決済や販売管理システムを導入しているケースが多いです。そのような企業においては、決済システムや販売管理システムとの連携機能を備えた請求書ソフトを選ぶことで、請求書発行の自動化とエラーの削減を実現できるでしょう。