-ホテル業界向け-請求書ソフトの選び方・よくある課題・導入事例
更新日:2024年4月12日
ホテル業界の現状と課題、DXや業務効率化の必要性
ホテル業界は現在、変動する市場環境に挑戦しています。新型コロナウイルスの世界的な影響により、国境封鎖や観光需要の低下が業界に打撃を与えています。これにより、ホテルは需要の急減に対応しながら、同時に新たなビジネスモデルや収益源の模索を迫られています。
DX(デジタルトランスフォーメーション)は、ホテル業界においても重要なトピックです。オンライン予約プラットフォームやモバイルアプリの利用が拡大し、顧客は柔軟で直感的な予約体験を求めています。これに追従する形で、ホテルもデジタル技術の活用やオムニチャネル戦略の構築に注力しています。また、顧客体験の向上とサステナビリティへの取り組みも注目されています。
出典:経済産業省「スマートリゾートハンドブック」
業界内では異なるITシステムの使用が課題となっています。異なるホテルが異なるソフトウェアやプラットフォームを使用していることが、情報共有や連携の障害となりつつあります。これを克服し、一貫性のあるサービス提供やデータ管理を実現するための取り組みが求められています。
ホテル業界における請求書受領・発行業務のよくある課題
【受領】多種多様な請求書の管理

ホテル業界では、食材供給業者や設備メンテナンス会社、清掃サービスなど多岐にわたるサプライヤーからの請求書を受領します。
さらに結婚式などイベントの開催も頻繁に行われ、これらのイベントに関連する外部業者からの請求書(音響・照明機材、装飾、ケータリングなど)は、イベントごとに内容が異なるため、管理が複雑になりがちです。
【発行】客室利用料金の請求書発行

ホテルでは、宿泊客に対する客室利用料金の請求書を発行します。特別料金プランや追加サービス、ミニバーの利用など、顧客ごとに異なる料金体系を適用する必要があり、これらの情報を正確に請求書に反映させる作業は複雑です。
誤った請求書の発行は顧客からの不信感に直結するため、慎重な対応が求められます。
【発行】宴会・イベントサービスの請求

ホテル内で提供される宴会やイベントに関する請求書発行も、ホテル業界ではひとつの課題といえるでしょう。イベントの規模やサービスの内容、特別な要望などに応じて請求額が変動するため、
イベントごとの内容を正確に反映した請求書を作成しなければならず、入力ミスや請求漏れのリスクが高まる傾向にあります。
【発行】オンライン予約システムとの連携

オンライン予約が主流となっている現代において、ホテル業界では予約システムとの連携が重要な課題です。
オンラインでの予約やキャンセル、変更に伴う請求書の自動更新や正確な送付が求められるため、システム間のシームレスなデータ連携と正確な請求処理が必要不可欠であり、手作業が増えるほどミスの発生リスクは高まります。
ホテル業界の請求書関連の課題解決に向けたDX例
①請求書の受領~会計処理を効率化したい場合
仕入先などから受領する請求書については、社内での承認作業や振込手続き、会計システムへの入力、請求書の保存などの業務フローを踏まえ、業務効率化のための最適な方法を実践しましょう。
「マネーフォワード クラウド債務支払」では、メールで受領した請求書データを自動で取り込み、AI OCR処理を行うことで、支払条件などの情報を読み取ることが可能です。
受領した請求書については、あらかじめ設定した社内のワークフローに基づいて承認作業を行ったあと、ワンクリックで振込指示ができます。APIを用いたシステム間連携もできるため、「マネーフォワード クラウド債務支払」の情報を会計システムやマスタ管理にも活用し、バックオフィス業務全体の効率化を追求することが可能です。
②請求書作成~送付を効率化したい場合
毎月の請求業務を効率化するためには、自社が発行する請求書の作成から送付までの一連の業務フローを踏まえ、担当者による手作業をできる限り削減することが重要です。
「マネーフォワード クラウド請求書Plus」では、社内のCRMや販売管理システムと連携し、手入力なしで簡単に請求書データを作成することが可能です。
社内の申請・承認を行った請求書についてはメールや郵送で一括送付でき、担当者の発送業務の負担を大幅に軽減できます。さらに作成した請求書の情報は会計システムにも売上仕訳として反映でき、自社の損益状況をリアルタイムで把握する際にも有用です。
③帳票送付業務を自動化したい場合
作成した請求書を取引先に送付する際、郵送の場合には印刷や封入、発送作業が必要となり、送付件数によっては担当者がまとまった時間を拘束されてしまいます。
「マネーフォワード クラウドインボイス」では、作成した帳票データをアップロードすれば、あとはワンクリックで一括送信することが可能です。
またWeb送付や郵送、メール送信などの送付方法は取引先ごとに設定できるため、取引先の都合などによって急に送付方法を変更しなければならない場合にも、設定を変更するだけで対応できます。
ホテル業界の企業様に参考となる請求業務の改善事例
請求書作成業務の改善例①
株式会社ワーク・ライフバランス様では、請求書の発行は会計事務所に依頼していたため、送付したデータに間違いがあると修正してもらい再発行する手間が発生したり、取引先を待たせてしまったりと問題点がありました。
さらに月末には、税理士と当社各部門の責任者6名が集まって、紙で出力した請求書を確認する作業もありました。

請求書作成業務の改善例②
一次産業の生産者を支援するdot science株式会社様は、創業当初より知人の経営者からのすすめで「マネーフォワード クラウド会計」と「マネーフォワード クラウド請求書」を導入しました。
創業時のメンバーにバックオフィス経験者がおらず、どう進めるか悩んでいたそうです。さらに発注先も多いため、請求書作成やその管理についても課題を感じていました。
請求書受領・送付業務の改善に役立つお役立ち資料
ホテル業界の企業様が請求書ソフトを導入する際のチェックポイント
請求書受領に関するソフト導入の場合
ホテル業界において請求書受領ソフトを導入する場合には、自動化によって請求書受領業務を省人化できるかどうかを重視しましょう。
食材供給業者や設備メンテナンス会社、イベントに関連する外部業者など、多種多様な取引先からの請求書を一元管理し、データ入力の自動化を実現できるソフトが理想的です。これにより、請求書の内容を素早くデジタル化し、正確な支払い処理や予算管理を実現できます。
またイベントごとの請求書を個別に管理できれば、イベントごとに異なる請求項目を分類・追跡することも可能です。これらの機能を活用することで、請求書受領から振込みまでを最適化するだけでなく、経営資料としての活用も期待できるでしょう。
請求書発行(送付)に関するソフト導入の場合
ホテル業界にて請求書発行ソフトを導入する場合、業界特有の要件を満たす柔軟性や、他システムとの連携機能を重視しましょう。
客室利用料金やイベントサービスなど、多様なサービスに対応した請求書を迅速かつ正確に作成する必要があるため、顧客ごとの特別料金プランや、追加サービスに対応するための品目登録機能やカスタマイズ性が必要不可欠です。
またオンライン予約システムと連携できれば、予約の変更やキャンセルがあった場合にも自動で請求書を更新でき、顧客満足度の向上とともに、経理担当者の作業負担を軽減できます。さらにデータセキュリティやプライバシー保護の観点から、高いセキュリティ基準を備えたソフトを選択しましょう。