株式会社Fortune

紙の回収に追われた年末調整。クラウド化で作業時間が大幅に削減できました。

株式会社Fortune 代表取締役 家永 沙緒里
  • 課題

    ● 都内で美容サロンを7店舗展開。計算は税理士に任せていたが、申告書の回収は紙。全店舗を回る回収と差し戻しに、大きな手間がかかっていた。
    ● Excelでの内製化を試みても記入ミスは減らず、毎年変わる税制への作り直しで「計算が合っているか」の不安がつきまとった。
    ● 1年で最も忙しい12月に年末調整が重なる。スタッフには、その時間をお客さまと向き合う施術に使ってほしかった。

  • 結果

    ● 申告書のWeb回収で、回収も差し戻しの往復もなくなり、年末調整にかかる作業時間は体感で約4分の1に。
    ● 給与とのデータ連携で転記が不要に。転記ミスも減り、税制改正にもソフトが自動対応。「計算が合っているか」の不安から解放され、税理士に相談しながら自分たちで回せるように。
    ● 事務の負担が軽くなり、繁忙期でもスタッフが施術に集中しやすくなった。

都内で美容サロン「Mink Style」を7店舗展開する株式会社Fortune。バックオフィス業務の経験者がいないなか、代表の家永さまは税理士に丸投げしていた年末調整を、税理士のサポートを受けながら自社で完結できるまでに変えました。導入したのは『マネーフォワード クラウド年末調整』。年末調整にかかる作業時間は、体感で約4分の1にまで縮まったといいます。経営の傍らバックオフィスを担う家永さまに、導入前の課題から得られた成果までを伺いました。

お客さまと向き合う時間を、少しでも多く

ーーはじめに、御社の事業内容を教えてください。

家永様: 都内で「Mink Style」という、ネイル・まつげ・アイブロウの美容サロンを7店舗運営しています(駒沢・代々木公園・恵比寿・飯田橋・赤坂・浜松町・高田馬場)。ネイルとまつげを同時に受けられる「同時施術」を強みに、仕事や家事、子育てなどで忙しい女性にも、時間を大切にしながら美容を楽しんでいただけるサロンを目指しています。

美容業界は離職率が高いのですが、お客さまに安心して通っていただくには、スタッフに長く働いてもらうことが欠かせません。そのため研修制度や各種手当を充実させ、キャリアや収入の面でも支えています。売上歩合の手当もあるので、スタッフにはできるだけお客さまと向き合うことに時間を使ってほしくて、事務作業に取られる分は仕組みで減らせるよう工夫しています。

年末調整も、その一つでした。しかも、弊社は12月が1年で一番の繁忙期。年末に向けて、ネイルもまつげもお客さまがぐっと増える時期です。その一番忙しいタイミングに大変な年末調整が重なるので、当初は本当に強い課題を感じていました。

税理士に任せていても、”紙で集める”限りラクにならなかった

ーー導入前、年末調整はどのように行っていましたか。

家永様: 年末調整は、税理士の先生にほぼ丸投げの状態でした。スタッフから集めた書類のチェックから、計算、帳票の作成まで、すべてお願いしていました。税金や制度のことに疎く、年末調整が自分でできるものだとは思えなくて頼るしかありませんでした。

ーーでは、申告書の回収そのものは、どうされていたのでしょうか。

株式会社Fortune 代表 家永様

株式会社Fortune 代表 家永様

家永様: そこは全部、自分でやっていました。しかも当時は、申告書は紙で集めるしかないものだと思い込んでいたので、システムを使うという発想がありませんでした。各店舗のスタッフに紙で書いてもらって集めるのですが、郵送は途中で何かあると怖いので、結局は自分で全店舗を回っていました。弊社は若手のスタッフも多く、書き慣れない申告書は難しい。「これ、どう書けばいいの?」という質問が絶えず、税理士の先生からもミスを指摘されることが多くて…。私自身はもちろん、税理士の先生にもスタッフにも、時間と手間をかけてしまっていました。計算はお願いできても、”集める”手間はまるまる自分に残っていたんです。

ーーその後、ご自身で内製化にも挑戦されたそうですね。

家永様: はい。次第に、スタッフからの質問に自分が答えられないことに危機感を覚えて、まずはExcelでやってみたんです。はじめてのことで分からないことも多く、都度相談に乗っていただいた税理士の先生には、本当に助けられました。申告書も、紙ではなくExcelに直接入力してもらって、回収や転記作業がなくなるよう工夫したのですが…紙をExcelに置き換えただけで、記入の難しさそのものは変わらず、結局ミスは減りませんでした。しかも、税制は毎年のように変わるので、その年に合わせてExcelを作り直さないといけない。手取りにも関わることなので、「計算が本当に合っているのか」という不安が、ずっと大きかったんです。

税理士への相談から出会ったマネーフォワード クラウド年末調整

ーー『クラウド年末調整』とは、どう出会ったのですか。

家永様: 自分でやってみて、「みんな、本当にこんな大変な思いをしているの?」と強く感じたんです。それをそのまま税理士の先生に相談したら、「今は、Webでアンケートに答えるだけで申告書ができるソフトがありますよ」と『クラウド年末調整』を教えていただきました。

ーー導入の決め手は何でしたか。他社との比較もされましたか。

家永様: 他社さんとも比較しました。ただ、すでに『マネーフォワード クラウド給与』を使っていたことと、何より弊社のことをよく知っていて、絶大な信頼を寄せている税理士の先生に勧めていただいたことが決め手となりました。

ーーちなみに、申告書の回収だけをWebにして、計算は今まで通り税理士にお願いする——いわば外注に戻す、という選択肢もあったと思いますが、そちらは考えなかったのでしょうか。

家永様: そこは、あまり考えなかったかもしれません。私の中で先にあったのは「自分がこの業務を分かっていない」という危機感でしたから。スタッフに聞かれても答えられないのが、ずっと引っかかっていて。回収だけをラクにするよりも、「まず自分が分かるようにならなきゃ」という気持ちのほうが強かったですね。それに、毎年変わる税制にも自動で対応してくれると聞いていたので、Excelで苦労していた当時よりずっとラクになるはずだと期待していました。

年末調整にかかる作業時間が、約4分の1に

ーー導入後、年末調整にかかる作業時間はどのくらい変わりましたか。

家永様: 体感では、紙で集めて税理士の先生にお願いしていた頃と比べると、作業にかかる時間が4分の1くらいになったと思います。

ーーそれだけ、紙での回収が大変だったということですね。具体的には、何がラクになったのでしょう。

家永様: まず、申告書の回収がとにかくラクになりました。Webで集められるので、私が全店舗を回る往復も、不備を差し戻して書き直してもらう往復もなくなりました。スタッフもスマホで手続きが完結できるので、「紙で書かなくていいんだ!」とすごく好評でした。表示される質問に答えていけば正しく申告書が作成されるので、「どう書けばいいの?」という質問自体もかなり減りました。

クラウド年末調整の画面

そして、給与とデータが連携しているので、年末調整の計算に必要な情報をわざわざ転記しなくてよくなりました。以前のExcelではその転記のたびにミスが出ていたのですが、それもなくなりました。計算そのものもソフトに任せておけるので、「これで合っているのかな」という一番大きかった不安から解放されたんです。

給与と年末調整は、私の中ではもうセットです。ハンバーガーとポテトのセットみたいに、「絶対にないと困る」組み合わせだと思っています(笑)。

ーー税理士との関係は、どう変わりましたか。

家永様: 分からないことがあれば、今でも丁寧に相談に乗っていただいています。内製化に踏み出したときもその都度助けていただいて、おかげで年末調整まわりを自分たちで回せるようになりました。会計や決算は今も伴走してもらっていますし、頼るところは頼りながら、自分で分かる範囲が少しずつ広がっていった感覚です。関係はむしろ良くなったと思います。

専門の事務担当がいなくても、無理なく回せる

ーー使ってみて、良さを一番感じるのはどこですか。

家永様: システムがしっかりアシストしてくれるところです。スタッフが提出する情報の正確さも、毎年の税制改正への対応も、ソフトが支えてくれる。だから、専門の事務担当が社内にいなくても、安心して年末調整に取り組めます。分からないことは今も税理士の先生に相談しながら、日々の実務は自分たちで進められるようになりました。弊社のように、事務の専門家が社内にいない会社にこそ合っていると思います。

それに、紙がなくなってすべてデータで残せるようになったのも大きなメリットでした。弊社は社会保険の手続きにも『クラウド社会保険』を使っていて、『クラウド給与』のデータを軸に、年末調整も社会保険も一つにつなげています。あちこちに同じ情報を入力しなくていいので、労務まわりが”ひと続き”で進められるようになりました。年末調整も、その仕組みの一部として自然に組み込まれていることを感じています。

ーー効率化されたことで生まれた時間を、これからどんなことに使っていきたいですか。

家永様: おかげさまで、今は年末調整まわりを自社で回せるところまで来ました。これからは、そうやって生まれた時間をスタッフがお客さまと向き合うことに使ってほしいと思っています。事務作業は、これからも仕組みで効率化して、スタッフができるだけお客さまのための時間を持てる環境を整えていきたいと思っています。結局、私が目指していたのは、そういう環境をつくってあげることだったんだと思います。

ーー貴重なお話をありがとうございました。従業員のみなさま、そしてバックオフィス担当のみなさまの負担を、もっと軽くできるようなサービスづくりに、これからも尽力してまいります。

取材後記

今回の取材で印象的だったのは、家永さまの言葉の端々に、一貫して”スタッフを大切にする”姿勢がにじんでいたことです。離職率の高い業界にあって、研修制度やキャリア・収入面のサポートを整え、長く働ける環境づくりに投資する。その延長線上に、年末調整の効率化がありました。バックオフィスを効率化するのは、単なるコスト削減のためではなく、スタッフがお客さまと向き合う時間を生み出すため——。その一貫した姿勢が、強く印象に残る取材となりました。

公開日:2026年8月20日 公開当時の情報となります

株式会社Fortune
株式会社Fortuneでは、「Mink Style」というネイル・まつげ・アイブロウの美容サロンを、東京都内で7店舗運営しています。 店舗は、駒沢、代々木公園、恵比寿、飯田橋、赤坂、浜松町、高田馬場にあります。 ネイルとまつげを同時に受けられる「同時施術」を強みとしていて、仕事や家事、子育てなどで忙しい女性にも、時間を大切にしながら美容を楽しんでいただけるサロンを目指しています。