実際に無料ツールを使ってRPAを体験しよう(前編)

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今さら聞けない『RPAの基礎知識』 RPAとエクセルマクロとの違い、ほか。

連載を通じ、私達『人間』と『事務作業用のロボット』が、一緒に仕事をする新しい『仕事のカタチ』が『RPA』だと定義してきました。前回は『RPAツール』と『マネーフォワード クラウド経費』の共通点から、組み合わせて使う考え方をご紹介しました。

今回は、いよいよ具体的な『RPAの使い方』に迫ってゆきます。今回も『RPAのはじめかた』著者のカワサキタカシさんに教えてもらいます。

RPAツールを体験してみよう!

みなさま、『RPAの基礎知識』と『RPAツールとマネーフォワード クラウド経費との共通点』、ご覧いただきましたか?「……あれ?どんな内容だったっけ?」というみなさまのために、最初に「ざっくりおさらい」をしておきましょう。

『RPA』とは、私達「新しいものを生み出すこと」が得意な『人間』と、「素早く・正確に作業をすること」が得意な『事務作業用のロボット』が、一緒に仕事をする新しい『仕事のカタチ』のことでした。

そして、『RPAツール』も『マネーフォワードクラウド経費』も、どちらも「最先端の自動化機能」を兼ね備えたツール達で、さらに、スーパーマンの『ベストプラクティス』を組織全員の業務に反映させることができる、そんな「共通点」を持っているのでした。

ふむふむ。なるほど。少しずつRPAの姿が見えるようになってきましたね。

こうしてRPAについて詳しくなってくると、「やっぱり実際に使ってみたい!」と思うようになってきませんか?そうでしょう。そうじゃないかと思っていたのです。みなさまもスッカリ『RPA好き』になってきましたね。

それでは今回から、本物のRPAツールを使ってみましょうか!

「でも、RPAツールって『高い』って言っていませんでしたっけ?」

……おっと!よく覚えていましたね。そうなんです。

RPAツールの(もしかしたら)最大のハードルは、その「ちょっとお高めの料金」で、なかなか気軽には使うことができないものなのです。この悩ましい問題を解消するために、UiPath社の「UiPath Communityエディション」や、Workfusion社の「RPA Express」が条件付きで無償提供されているのですが、これらもあくまで「条件付き」なツール達でして。誰もが無料で自由に使えるわけでは……残念ながらありません。

「やっぱりなー。ちょっとハードルが高いですよね、RPAツールって」

いえいえ!そんなこともあろうかと、「誰でも無料で自由に使うことができるRPAツール」をみなさまのために探してきましたよ。

その名も『Robotic Crowd Agent』です!

無料のブラウザ型RPAツール「Robotic Crowd Agent」のインストール

こちらが「Robotic Crowd Agent」です。はい、ニャー!

参考URL:https://tutorial.co.jp/news/release/2019/06/rc_agent/

ナニコレ超可愛い!

「Robotic Crowd Agent」は、ひとつ目の大きな特徴として、他のRPAツールと異なり、Google社のWebブラウザである『Google Chrome』の「拡張機能」として提供されています。

参考URL:https://www.google.com/intl/ja/chrome/

Google Chromeの拡張機能は、お使いになっている方も多いかと思います。Google社以外の開発会社が作った便利な機能を後から追加して、自分好みのWebブラウザにカスタマイズすることができる機能のことですね。

「Robotic Crowd Agent」も、そんな拡張機能のひとつとして、Google Chromeにインストールすることが可能です。逆に言うと、「Robotic Crowd AgentはGoogle Chromeじゃないと使うことができない」というわけです。普段Internet Explorer等を使っている方は、最初にGoogle Chromeの準備をお願いします。

ちなみに、あくまでWebブラウザの拡張機能ですので、OSには依存をしていません。どういうことかと言うと、Google Chromeさえあれば、WindowsでもMacでも動かすことが可能なのです。なんと!超便利!

それでは、Google Chromeの準備ができたところで、早速「Robotic Crowd Agent」のインストールをする……のですが、ここでひとつ注意事項があります。

Google Chromeの拡張機能は、通常「Googleウェブストア」というWebサイトで検索して導入します。しかし、Robotic Crowd AgentはGoogleウェブストアで検索しても検索結果に出てきません。提供元である『株式会社チュートリアル』の「申し込みフォーム」から申し込みをすることで、はじめて「インストール用のリンク」が送られてくる、という仕組みになっています。

参考URL:https://tutorial.co.jp/news/release/2019/06/rc_agent/
では、フォームに必要事項を記入して、「申し込み」と。

 


送られてきたメール内に記載されているリンク先に移動して、「Chromeに追加」と。

 


Google Chromeの右上に、Robotic Crowd Agentの「猫のアイコン」が追加されたら、インストール完了です!

「Robotic Crowd Agent」ができること

「Robotic Crowd Agent」では、RPAツールとして以下のような機能を使うことが可能です。

  • Google Chrome上の操作を記録して、実行する
  • CSVファイルのデータを使って、繰り返し処理を実行する
  • Webサイト上のデータを抽出して、CSVファイルに出力する

ふむふむ、完全無料なのに色々な機能が入っていますね。RPAツールはどれも共通に『私たちのパソコン上での操作を記録して、再生する』という機能を持っている、というお話をしましたが、Robotic Crowd Agentにも、その部分はシッカリと組み込まれています。

では、高機能な有料RPAツールと比べて「何ができないか」と言うと。

  • Google Chrome以外のアプリケーション(例えばExcel等)の操作ができない
  • 記録した操作をワークフローの形で編集する「エディター機能」がない
  • タイミングを指定してロボットを実行させる「スケジュール機能」がない
  • Google Chromeを終了するとロボットがリセットされる(ロボットを保存する場合は、別途テキストファイルにコードを保存しないといけない)

こんな感じです。

アプリケーションをまたいでグイグイ動く複数のロボット達を、自由自在にスケジューリングして使いたくなったら、上位版(有料版)である『Robotic Crowd』を使ってくださいね。というのが、Robotic Crowd Agentを「完全無料」で提供している株式会社チュートリアルからのメッセージです。なるほど、「Robotic Crowd Agent」は、「Robotic Crowd」の入門的な位置付けと言えそうですね。

参考URL:https://roboticcrowd.com

とは言え、RPAツールを体験するには十分な機能が入っていますので、大丈夫です。ではでは、インストールもできたことですし、早速『操作の記録』を行ってみましょう!

操作の記録をしてみよう!

はい、こちらはみなさまお馴染み「マネーフォワード クラウド経費」のWebサイトです。今回はまず『ロボットが動く様子』を見るために、こんな操作を記録してみることにします。

STEP1:料金画面に移動する
STEP2:料金プランの「1〜30名でご利用の方」を選択する
STEP3:「基本料金について」のボタンを押す

ふむふむ。「リンク」をクリックしたり、「ラジオボタン」を選択したり、「ボタン」を押したり、ワタシ達が普段当たり前のように行っているWebブラウザでの操作が並んでいますね。この操作をロボットにやってもらうためには、どんな感じに『記録』をするのでしょう?では、行きますよー。

 


まずは、「猫のアイコン」をクリックして、Robotic Crowd Agentのメイン画面を開きましょう。左下に『●REC』というボタンがありますので、そちらをポチッとどうぞ。

 


『記録モード(レコーディングモード)』に入りました。Webサイト上は特に変化が無いように見えますが……

 


マウスを動かすと、現在マウスカーソルが乗っているWebサイトの「各要素」が、『黄色い枠』で括られるようになります。

 


黄色い枠が出ている状態で、マウスを「左クリック」すると、『ポップアップメニュー』が表示されます。今回は料金のリンクをクリックしたいので、『料金が黄色い枠で括られている状態』で、ポップアップメニューにある「クリック」を選択します。

 


クリックを選択すると、実際にリンクをクリックした時と同じように画面が遷移します。これで、『料金リンクをクリックする』という操作が記録されました。続けて、STEP2以降の操作を記録していきましょう。

 


「1〜30名でご利用の方」のラジオボタンを「クリック」、と。

 


「基本料金について」のボタンを「クリック」、と。

 


はい!今回の目的地にたどり着きました。……ふむふむ。マネーフォワードは、小規模な法人であれば月額3,980円で5つのサービスが使えるのですね……なるほどなるほど。

では、ここまでの操作を記録したら、猫アイコンからRobotic Crowd Agentを開いて、『■STOP』ボタンをクリック。操作の記録を完了させて、記録モードから抜けます。

 


記録が完了すると、Robotic Crowd Agentのメイン画面に、なにやら「コードらしきもの」が表示されました。こちらが今回記録した「各STEP毎の操作」になっているのです……が。おっと、じっくり見ないで大丈夫ですよ。頭が痛くなりますからね。今は「こんな感じで記録されているのね」くらいにしておきましょう。

それでは、「お楽しみタイム」の始まりです。記録した内容に従って、ロボット君に動いてもらいます。メイン画面の真ん中下側、『▶PLAY』ボタンをポチッとどうぞ!

どんな風にロボットが動くのかは、是非みなさまの目で直接確かめてくださいね。

はじめてのRPAロボット作り

おつかれさまでした。『Robotic Crowd Agent を使った、はじめてのRPAロボット作り』、いかがでしたか? パパパパッと眼の前で画面が勝手に切り替わっていくのを見るだけでも、「なるほど!これがRPAか!」とイメージが一気にクリアになったんじゃないかと思います。そうです。これがRPAです。

「百聞は一見に如かず」とは本当によく言ったもので、つい概念的なお話が先行してしまうRPAなのですが、実際に動いているのを見ると、「ロボットとの協業」という「ふわっとしたイメージ」がグッと具体的に見えてきますよね。

先程書いたように、Robotic Crowd Agentは無料なツールだけあって、「できること」「できないこと」がハッキリと分かれています。特にロボットを管理(保存・編集・スケジューリング)する部分が「できない」ので、実際に日々の業務の中でバリバリ使うには、若干の力不足感が否めません。

……とは言え、漠然としたRPAのイメージを具体的なものにするのには、まさにうってつけなツールです。まずは、Robotic Crowd Agentを使って使って、使い倒して、ロボットが私達の代わりに作業を行う感覚を「当たり前のもの」にしてしまうことが、RPAと仲良くなる近道です。

「でも、画面を移動するだけでは、実際の仕事の中でどう役に立つのかイメージが湧きにくいな……」

なるほど。では次回は、「Robotic Crowd Agent」を使ったRPAロボット作りの「後編」として、『CSVファイルへのデータ抽出』を行ってみましょう。単に画面を移動するだけではなく「移動しながらデータも取ってきてしまう」、RPAロボットが「超得意」とする作業を見ることで、RPAのイメージをさらにクリアにしていきましょうね。

※掲載している情報は記事更新時点のものです。

執筆:カワサキ タカシ

最先端のIT技術を使って作って楽しむコミュニティ「さるでき」の管理人。大手SIerの出身で、本業は企業向け人材育成会社「株式会社マイウェイ」の取締役兼何でも屋。数年前に沖縄移住の夢を叶えて、現在は「RPAやAIとの楽しい付き合い方」をのほほんと執筆中。ポータルサイト『さるでき.com』で、いつでもみなさまをお待ちしております。
https://sarudeki.com/



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