- 物流・運輸・運送業向けの給与計算ソフトとは? -
導入で変わること
更新日:2024年3月18日
物流・運輸・運送業における給与計算の特徴
より早く正確に運搬することが求められる物流・運輸・運送業界では、長時間労働を前提とした給与体系が採用されていることが多いです。よくあるのが基本給に固定残業代が設定されているケースです。たとえば基本給30万円(固定残業代20時間分5万円含む)のように設定されます。
給与が歩合給の場合も
また、給与として一部に歩合給を採用しているケースも少なくありません。仕事量によって給与が決まるため、残業時間を考慮しなくて良い点は企業にとってメリットといえますが、保障給の計算が複雑になる点、給与が安定せず働き手を確保するのが難しい点などは検討が必要です。
労働時間のカウントの難しさ
物流・運輸・運送業界では、短距離・中距離ドライバーは固定給、労働時間のカウントが難しい長距離ドライバーは完全歩合給と、仕事内容に合わせて給与制度を変えてモチベーション維持に努めている企業もあります。
勤務形態や雇用形態の複雑さ
給与体系だけでなく、事業所内で勤務形態や雇用形態も複数あることが一般的で、給与計算が複雑化するのも業界の特徴です。また、お中元やお歳暮などの繁忙期にはアルバイトや派遣社員が増え、さらに給与計算は複雑になります。
物流・運輸・運送業界における給与計算によくある悩み
① 労働時間の変動が大きい
物流・運輸・運送業界では、荷物量や道路の混雑状況、送り先の在不在などにより労働時間が大きく変動します。ある程度の残業を見越して固定残業代を設定している企業も少なくありませんが、既定の残業時間を超えることもあり、超過分の残業代の精算が必要です。また、時期によっても荷物量が大きく変わり、それに伴い労働時間も変動します。労働時間が変動すると給与計算にも影響がおよび、人事労務担当者の負担は増大します。
➁ 距離や配送料に基づく報酬の変更
長距離輸送のドライバーなどには、固定給のほかに距離や配送料などをベースとした歩合給制度を適用している企業も多いです。働いた分だけ給与も増える制度ですが、あらかじめどの程度の報酬になるか予測できず、計算に労力がかかってしまうのはデメリットだといえます。また配送料や税制の改正により、給与計算の方法やベースとなる数値が変更し、計算がさらに複雑化することもあるでしょう。
③ 法規制の遵守 - 2024年問題への対応
働き方改革により、2019年4月(中小企業では2020年4月)以降、時間外労働の規制が強化されています。物流・運輸・運送業界では例外的に5年間の猶予が設けられていましたが、2024年4月からは、36協定を締結しても年間の時間外労働の上限は年960時間を超過できません。また、1日の拘束時間は13時間以内(最大15時間、14時間を超える拘束時間は週に2回までが目安)に制限されます。
物流・運輸・運送業界の給与計算をサポート - マネーフォワード クラウドでできること

カスタム自動集計で給与計算と勤怠を連携
マネーフォワード クラウド給与は給与計算に関わるさまざまなサービスとの連携が可能です。たとえば、勤怠管理をトータルサポートする「マネーフォワード クラウド勤怠」と連携すれば、出退勤管理から給与計算までシームレスに対応できます。計算ミスや転記ミスがなくなり、正確に給与計算できる点も連携するメリットです。

支給項目のカスタマイズ
物流・運輸・運送業界では、同じ事業所内でも従業員ごとに給与体系や雇用条件などが異なるため、給与明細の支給項目も変わります。マネーフォワード クラウド給与なら支給項目をカスタマイズでき、異なる給与体系の従業員も一括管理が可能です。

各種法改正への対応
法改正により、給与計算に影響が生じるケースも珍しくありません。たとえば時間外労働の上限規制の変更だけでなく、社会保険料率や雇用保険料率、子ども・子育て拠出金率などの変更に伴い、給与を算出する計算式が変わります。マネーフォワード クラウド給与では、各種法改正に随時対応しています。また、改正後の料率などは自動的に反映されるため、アップデートなどの作業は不要です。
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