学校・教育機関の勤怠管理における問題
勤怠管理システム導入で変わること
更新日:2024年2月13日
学校・教育機関における勤怠管理の問題
学校や教育機関は、一般的に「教育」という社会的な役割を果たしています。しかし、その中で教職員の勤怠管理という課題が存在し、特に時間外労働の問題は注目されるべき点となっています。
各種行事・イベントの時間外労働
日本の学校では、授業以外にもクラブ活動指導、行事の準備や実施、教材の準備など多岐にわたる業務が存在します。
これらの業務に取り組むため、多くの教職員が所定の労働時間を超えて働いています。特に学校行事が多いシーズンや受験シーズンは、その傾向が顕著となります。
時間外労働における給与支払いの問題
労働基準法では、時間外労働には一定の割増賃金が付与されることが定められています。
しかし、学校の場合、その多くが一律の給与体系であり、時間外労働に対する適切な対応が難しいのが現状です。
特に公立学校の教職員については、給特法(公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法)によって原則的に時間外勤務手当や休日勤務を支給せず、給料の月額の4%に相当する額を「教職調整額」として支給することになっています。
長時間労働による教職員の健康における問題
長時間の労働は教職員の健康を脅かす要因となります。
特に精神的ストレスは、早期退職や体調不良による休職につながるリスクも高まります。
公表されているデータ(文部科学省)では、教育職員の精神疾患による病気休職者数は、年々増加し、2021年度には過去最多の5,897人(全教育職員数の0.64%)となっています。
学校・教育機関の勤怠管理は大変?ネックとなるポイント
① 学校特有の変動労働時間制への対応(行事や長期休暇など)
学校特有の仕組みとして、各自治体の判断により、1年単位の変形労働時間制の導入が認められています。
これは、1カ月を超え1年以内の期間を平均して1週間あたりの正規の勤務時間が38時間45分となることなどを条件とし、業務の繁閑に応じ勤務時間を配分するものです。勤怠管理もこれに対応していることが求められます。
➁ 時間外活動(部活動)や休日出勤の管理が大変
行事や長期休暇の問題だけでなく、通常の授業以外に部活動による時間外活動や休日出勤も恒常化しています。特に運動部の顧問になった場合、早朝や放課後だけでなく、休日に対応するケースも少なくありません。
こうした早朝、放課後、休日出勤などの負担に対し、すべての自治体で休養日などの基準を設定しているわけではなく、基準を設定している自治体の場合でも正確に管理するのは煩雑な作業となります。
③ 勤務時間管理が自動化されておらず、長時間労働を見逃しがち
学校では、毎日の出退勤を報告や点呼、目視などで管理職が管理するほか、手書きのタイムカードや報告書に依存していることが少なくありません。
例えば、学年末においては、生徒の成績処理や進路指導で夜遅くまで残業する場合、手書きの記録では正確な労働時間の集計や分析が困難であり、不規則な長時間労働を見逃しやすくなる傾向です。
これが継続すると、過労や健康問題の原因となり、教育の質にも影響を及ぼすリスクが増加します。
学校・教育機関の方にも役立つマネーフォワード クラウド勤怠の機能

多様な雇用形態への対応
教育の現場においても、非正規雇用の教職員が増える傾向となっており、雇用形態は多様化しています。それぞれの勤怠管理を適切に行うのは手間がかかり、ヒューマンエラーの原因にもつながります。
マネーフォワード クラウド勤怠は、基本勤務制・シフト制・裁量労働制・フレックスタイム制など、さまざまな就業ルールに対応することが可能です。導入によって、教職員の多様な働き方になっても、問題なく、スムーズに勤怠管理ができます。

働き方改革関連法に対応した機能
働き方改革関連法は、労働者の健康とワークライフバランスの確保を目的としています。
マネーフォワード クラウド勤怠では、時間外労働の上限規制や年次有給休暇の取得義務化の対応などといった機能を備えています。
また、年次有給休暇の取得義務化については、休暇の付与と有休取得義務の情報が一覧化されるため、取得の期限を見落とすリスクがなくなります。

紙のタイムカード不要
マネーフォワード クラウド勤怠は、スマートフォンやタブレットを使用した打刻、パソコン経由のWeb打刻、ICカードリーダー(ピットタッチ・ビズ、ピットタッチ・プロ3)を使用した打刻など、さまざまな方法で出退勤の記録が可能です。

マイページ機能でタスクを可視化
マイページ機能では、管理者もログインするだけで従業員が行う業務の一括管理が可能です。
個々のサービスから申請した承認・差し戻しといったタスク管理や、勤怠打刻・承認、配布された給与明細、源泉徴収票、経費申請の確認など、複数のサービスごとにログインすることなくマイページから対応することができます。
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