- 作成日 : 2025年11月13日
ChatGPTプラグインとは?後継機能「GPTs」への移行と現在の使い方を解説
ChatGPTプラグインは、かつてChatGPTの機能を外部サービスと連携させるための拡張モジュールでした。しかし、この旧形式のプラグイン機能は2024年3月19日に新規利用が停止され、同年4月9日をもって完全に終了し、現在はより高機能で使いやすい「GPTs(ジーピーティーズ)」へと移行しています。
そのため、「ChatGPTプラグイン」について調べる際は、この移行を理解することが重要です。この記事では、なぜプラグインが終了したのかという背景から、後継機能であるGPTsの現在の使い方、そして過去に人気だったプラグインの機能まで、分かりやすく解説します。
目次
なぜChatGPTプラグインは終了したのか?
OpenAIは、旧来のプラグイン機能を2024年4月9日に完全に廃止し、「GPTs(カスタムGPT)」へと完全に移行する方針を正式に発表しました。
背景と移行先「GPTs」
プラグインが終了した主な理由は、後継機能であるGPTsが、開発者と利用者の双方にとって、より優れた体験を提供できるためです。
- 使いやすさの向上:
旧プラグインは利用する際に都度有効化する必要がありましたが、GPTsは一度選択すればチャットを続ける限り機能が維持されます。 - 開発の容易さ:
GPTsは、対話形式で指示・知識・スキルを設定でき、プログラミング知識不要で誰でも簡単に作成できる「ノーコード環境」が提供されています。 - 統合されたストア:
かつての「プラグインストア(Plugin Store)」は、GPTsを探したり公開したりできる「GPT Store」という形で統合され、利便性が向上しました。
このように、GPTsはプラグインと同等またはそれ以上の機能を、より柔軟かつ安全に提供できるため、プラグインはその役目を終え、後継機能へと引き継がれる形となりました。
GPTs(カスタムGPT)の利用方法
現在は、ChatGPTプラグインではなく、GPTsという枠組みで機能拡張を行うのが基本です。
- ChatGPTにログイン:GPTsの利用には、有料プラン(Plusなど)への加入が事実上必要となる場面があります。
- GPT Storeにアクセス:画面のサイドバーにある「GPTを探す(Explore GPTs)」をクリックすると、GPT Storeが開きます。
- GPTsを探して利用:カテゴリやキーワード検索で、目的に合ったGPTsを探します。使いたいGPTsを見つけたら、クリックするだけでそのGPTとのチャットを開始できます。
また、GPT Storeでは他のユーザーが公開しているGPTsを探せるだけでなく、「作成(Create)」メニューから、対話形式で自分だけのオリジナルGPTsを手軽に作ることも可能です。
かつてのプラグインで実現されていた代表的な機能
過去に人気だったプラグインの機能は、現在のGPTsでも多くが実現可能です。どのような機能があったかを知ることは、GPT Storeで目的のGPTsを探す際のヒントになります。
| 機能カテゴリ | 動作内容 | 代表的な旧プラグインの例 |
|---|---|---|
| リサーチ・情報取得 | Webサイトの要約、リアルタイムのデータ取得 | WebPilot, Link Reader, VoxScript |
| ドキュメント操作 | PDFの読み込み・要約、スライド作成 | AskYourPDF, ChatWithPDF |
| 画像生成・認識 | 画像の作成、画像からの説明文生成 | Argil AI, SceneXplain |
| プロンプト最適化 | ユーザーの入力文をAIが理解しやすいように改善 | Prompt Perfect |
| 自動化・アプリ連携 | Zapierなどの外部ツールと連携して定型業務を自動化 | Zapier |
料金体系はどうなっていたか?(旧プラグインと現行GPTs)
旧プラグインも現行のGPTsも、無料版でもある程度利用できるようになっているという点で共通しています。
ただし、作成・高頻度利用・ビジネス用途などでは有料プランの加入が事実上必須です。
旧プラグイン利用時の料金構造
当時は、有料プラン(Plusなど)に加入していれば、プラグインストアにあるほとんどのプラグインは追加料金なしで利用できました。ただし、Zapierのように、連携先の外部サービス側で別途有料プランの契約が必要になるケースもありました。
GPTs(カスタムGPT)での料金・利用制限
GPTsの機能自体も、ChatGPT Plusの料金に含まれています。GPT StoreにあるほとんどのGPTsは無料で利用できますが、一部の高性能なGPTsでは、開発者が独自の有料プランを設定している場合もあります。また、GPTs内部で外部の有料APIを呼び出す「カスタムアクション」が設定されている場合、そのAPI利用料が別途発生する可能性があります。
プラグインやGPTsを利用する上での注意点とリスク
外部サービスと連携する拡張機能は、利便性が高い一方で、いくつかの注意点も存在します。
セキュリティ・プライバシーの懸念
プラグインやGPTsを通じて、入力したデータが外部のサーバーに送信される可能性があります。そのため、会社の機密情報や個人情報の入力には細心の注意が必要です。信頼できる開発元が提供している、評価の高いGPTsを選ぶことが重要です。
AIへの過剰依存による判断力低下
AIの回答や分析結果を鵜呑みにせず、最終的な判断は人間が行うという意識が不可欠です。特にビジネスで利用する場合は、AIの出力をたたき台とし、必ず一次情報や出典元を確認する習慣をつけましょう。
機能の互換性とメンテナンス
外部APIの仕様変更や、OpenAIのプラットフォーム更新によって、既存のGPTsが急に動作しなくなる可能性も常に存在します。業務の根幹に関わる部分で利用する場合は、代替手段を考えておくなどの対策も必要です。
プラグインの時代は終わり、GPTsの時代へ
本記事では、ChatGPTの拡張機能であった「プラグイン」がなぜ終了し、後継機能である「GPTs」に移行したのか、その背景と現在の使い方を解説しました。
インターネット上には、今も「おすすめプラグイン一覧」といった過去の情報が多く残っていますが、旧来のプラグインは基本的に過去の機能です。これからは、より柔軟で誰でも作りやすい「GPTs」をいかに使いこなすかが、ChatGPT活用の鍵となります。
まずはGPT Storeを探索し、「こんなことがしたい」という目的に合ったGPTsを探すことから始めてみてはいかがでしょうか。過去のプラグインで紹介されていた機能をヒントに、同等の能力を持つGPTsを見つけるのも良い方法です。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
※本サイトは、法律的またはその他のアドバイスの提供を目的としたものではありません。当社は本サイトの記載内容(テンプレートを含む)の正確性、妥当性の確保に努めておりますが、ご利用にあたっては、個別の事情を適宜専門家にご相談いただくなど、ご自身の判断でご利用ください。
関連記事
ChatGPTチェッカーとは?使い方・おすすめツールを詳しく紹介
ChatGPTチェッカーとは、文章がAIによって生成されたものかどうかを判定するツールです。語彙や構文のパターン、確率モデルをもとにAIらしさを数値化し、教育やビジネスの場で活用されています。自分が作成した文章や受け取った原稿がAI生成とみ…
詳しくみるGemini Advancedを使いこなすには?料金や無料期間、何ができるかを分かりやすく解説
Gemini Advancedは、Googleの最も高性能なAIモデルが利用できる有料サービスです。大量の情報を一度に処理できる能力や、GmailやドキュメントといったGoogleアプリとの連携が大きな特徴で、ビジネスや専門的な作業の効率を…
詳しくみるChatGPTはログインなしで使える?機能制限やメリットを解説
ChatGPTはログインなしでも利用できる場合があります。ただし、体験版のような位置づけで、履歴保存や追加機能は使えません。登録せずに気軽に試すには便利ですが、「業務で継続的に使いたい」「履歴を残したい」という場合にはアカウント作成が必要で…
詳しくみるNotebookLMの始め方とは?使い方、料金、Geminiとの違いまで分かりやすく解説
NotebookLMは、Googleが無料で提供する、自身がアップロードした資料だけに特化したAIリサーチアシスタントです。一般的なAIとは異なり、あらかじめ指定された手元の資料に基づいて回答するため、情報の正確性と信頼性が非常に高いのが特…
詳しくみるDify AIエージェントとは|使い方や導入時の注意点を解説
AIの進化に伴い、企業の業務にAIエージェントを導入する動きが広がっています。特に注目を集める「Dify AIエージェント」は、ノーコードで直感的にワークフローを設計でき、外部システムやクラウドサービスと連携しながら自動化を実現できる点が強…
詳しくみるChatGPTと生成AIの違いは?利用のメリットや活用方法を解説
近年注目を集めている「ChatGPT」は、生成AI(Generative AI)の代表的なサービスとして幅広い分野で活用が進んでいます。質問に答えたり文章を生成したりなど、人と会話しているかのような自然な応答が可能で、業務効率化やアイデア創…
詳しくみる