- 作成日 : 2026年2月6日
GitHub Copilot Enterpriseとは?導入手順や管理のポイントを解説
GitHub Enterprise CloudでCopilotを導入すると、開発者の提案速度が上がる一方で、費用管理や権限設計を誤ると現場が混乱します。最初に決めたいのは、どの組織に付与するか、どの機能とモデルを許可するか、超過課金を許容するかという3点です。また、シートの割り当て手順と監査の見える化も欠かせません。
当記事では、Copilot Enterpriseの概要とBusinessとの違いを整理し、導入手順、許可リスト、レビュー運用、仕様変更への備えなどを解説します。
※(免責)掲載情報は記事作成日時点のものです。最新の情報は各AIサービスなどの公式サイトを併せてご確認ください。
目次
GitHub Copilot Enterpriseとは?
GitHub Copilot Enterpriseは、GitHub Enterprise Cloudを利用する企業向けの上位プランで、Copilot Businessの機能に加えて、より多い「プレミアムリクエスト」枠と、新機能・新しいモデルへの早期アクセスが期待できます。
プレミアムリクエストは、高性能なAIモデルや、課題を割り当てて自動で変更案を作るエージェントなど、負荷の高い機能を使うときに消費されます。企業の所有者は、企業内の各組織ごとにBusinessかEnterpriseを選んで割り当て、利用状況やポリシーをまとめて管理できます。なお、GitHub Enterprise ServerではCopilotを利用できません。
Copilot BusinessとCopilot Enterpriseの違いは?
Copilot BusinessとCopilot Enterpriseの違いは、利用できるGitHub環境、月額料金、1人あたりのプレミアムリクエスト枠が異なる点です。ここでは違いを解説します。
機能の違い
機能面では、Copilot EnterpriseはCopilot Businessの機能を含み、企業向け機能が上乗せされます。両者とも組織単位で管理し、ポリシーを設定して利用します。差が出やすいのは「プレミアムリクエスト」の月間枠で、Businessは1人あたり月300回、Enterpriseは月1000回です。
枠は毎月リセットされ、高性能モデルの利用やagent mode、Copilot coding agent、Copilot code reviewなどで消費されます。超過分は、組織/企業で有料利用を許可している場合に限り課金され、無効化されている場合や予算上限に達した場合は超過分のリクエストが拒否されます。CopilotはGitHub Enterprise Serverでは利用できません。
料金と契約単位の違い
料金は、Businessが1ユーザー(付与したシート)あたり月19USD、Enterpriseが月39USDです。どちらも月ごとに割り当て済みシート数で請求され、追加のプレミアムリクエストは1回あたり0.04USDで購入できます。契約単位の違いとして、BusinessはGitHub Free/Teamの組織でも導入でき、EnterpriseはGitHub Enterprise Cloudの企業のみが対象です。
Enterprise Cloudでは企業の所有者が組織ごとにプランを選び、組織の所有者がシートを付与して運用します。同一企業内で複数組織からシートが付与されても、同一ユーザーは原則1回だけ請求されます。
選定の判断基準
選定は、使い方と月あたりのプレミアムリクエスト消費量で判断します。補完や通常のチャットが中心で、月300回の枠で足りる見込みならBusinessが基本です。agent mode、coding agent、code reviewなどを多用し、枠を超えやすい場合はEnterpriseが候補になります。
GitHubの案内では、Businessで月800回前後を超える利用が続くなら、Enterpriseのほうが費用面で有利になり得るとされています。EnterpriseはEnterprise Cloudが前提ですが、企業内の組織ごとにプランを選べるため、影響の大きい組織だけEnterpriseにする運用も行えます。
GitHub EnterpriseでのCopilot導入手順
Copilotは、Enterpriseアカウントで有効化し、方針(ポリシー)を決めてから、対象組織とメンバーにシートを付与して使い始めます。導入の流れを先に押さえましょう。ここでは手順を解説します。
導入前に決めるべき項目
導入前は、まず「どこで」「誰に」「どこまで許可するか」を以下のような形で決めます。
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Enterprise側で決める項目とOrganization側で決める項目の分担も整理し、IdP連携(Enterprise Managed Users利用時はグループ同期)を含む運用手順を固めます。費用見積もりも忘れません。
組織でのCopilot有効化とポリシー設定
組織での有効化は、最高管理者がEnterprise設定の「Getting started」から支払い方法を確認し、CopilotをEnterpriseで有効にします。次にEnterprise側で、機能やモデルの利用可否などのポリシーを定義します(Organizationへ判断を委任する運用も可能です)。
その上で組織の所有者が、組織の[Settings]→[Copilot]で[Policies]や[Models]を設定します。社内プロキシやFWがある場合は、Copilotが通信できるよう許可リストに追加します。複数組織でライセンスを持つユーザーは、ポリシー競合時の優先ルールも確認します。
メンバーへのアクセス付与
メンバーへの付与は、Enterprise側でライセンスをユーザーまたはEnterpriseのチームに割り当てる方法と、Enterpriseで対象Organizationを有効化した上でOrganization側でシートを割り当てる方法があります。
Organizationで割り当てる場合は、[Settings]→[Copilot]→[Access]から「すべてのメンバー」か「選択したユーザー/チーム」を選び、必要数のシートを購入して付与します。チームに付与すると、メンバーの追加・削除に合わせてアクセスが自動で増減します。Enterprise Managed UsersではIdPグループ同期も使えます。未使用者は解除します。
Copilot運用に必要なセキュリティ要件はある?
Copilot運用に法令のような必須要件が追加されるわけではありませんが、社内の安全基準に合わせた通信・記録・変更管理を整える必要があります。ここでは、実務で困りにくい要件を解説します。
ネットワーク要件と許可リスト
ネットワーク要件は、社内FWやプロキシでCopilotが通信する宛先を許可することです。GitHubはCopilot向けの許可リスト参照ページを公式に公開しており、プロキシ管理者・FW管理者はその一覧を基準に設定します。社内でIP許可リストを使い、GitHubのWebやAPIへの接続元を制限している場合は、許可範囲が狭すぎてCopilotの通信が遮断されないかも確認します。必要に応じてGitHubの公開IP一覧を参照し、運用手順を残します。
coding agent利用時は、エージェントのFWに追加ホストを許可できるため、社内のパッケージレジストリや社内Gitなどがあるなら事前に洗い出します。
監査・レビューの運用ルール
監査・レビューは、誰が何を変えたかを追える状態にし、提案されたコードを必ず人が確認する運用を作ることが要点です。Copilot Businessの監査ログで、Copilot設定・ポリシーの変更や、シートの追加・削除などのイベントを確認できます。監査ログは組織の所有者やEnterprise管理者が確認できます。
また、Copilotの利用状況はアクティビティレポートでも把握でき、データは定期的に自動更新されます。コード面では、通常のPull Requestレビューに乗せ、ライセンスや外部公開コードの混入、秘密情報の貼り付けを避けるなど、初心者でも守れるチェック項目を文書化します。
仕様変更への追随方法
仕様変更への追随は、公式ドキュメントと変更情報を定期的に確認し、社内ポリシーと教育資料を更新する方法が安全です。Copilotは、利用できるモデル、プレミアムリクエストの数え方、超過時の扱いなどが更新されます。プレミアムリクエストは月初(UTC 00:00)にリセットされ、超過を許可するか、追加購入するかなど超過分の扱いも組織・企業で方針を決められます。
実例として、Business/Enterprise向けに超過ポリシーの提供が告知されています。月次でアクティビティレポートやプレミアムリクエスト利用など利用状況を見て、想定より消費が多い場合は、許可するモデルや機能を絞るなどの見直しを行い、変更点を開発者へ周知します。
Enterpriseレベルの管理とポリシー設計のポイントとは?
Enterpriseレベルの管理とポリシー設計のポイントは、社内の開発ルールにCopilotをどう組み込み、設定を企業側で統一するかを先に決めることです。まず適用範囲を全組織にするか一部にするか、付与方式を全員付与にするか申請制にするかチーム単位にするかを決め、シートはユーザーまたはEnterpriseチームで一元管理します。Enterprise Managed Usersを使う場合は、IdPのグループ同期も利用できます。
次に、使用できるモデルや機能をChat、agent、code reviewなどの単位で許可または禁止し、公開コードに一致する提案を許可するかも方針化しましょう。費用面では、プレミアムリクエストの月間枠を前提に、超過時に課金を許可するか、予算上限を設けるかを設定します。
最後に、通信の許可リストと監査ログの定期点検を運用に組み込み、提案されたコードは必ずPull Requestで人がレビューしましょう。開発者向け手順も更新します。
GitHub Copilot Enterpriseで企業の開発力を強化しよう!
GitHub Copilot EnterpriseはGitHub Enterprise Cloud向けの上位プランで、Businessより多いプレミアムリクエスト枠を使い、高性能モデルやエージェント機能などを活用できます。料金はBusinessより高い一方、機能を多用する組織では有利になり得ます。
導入は企業側で有効化と方針決定を行い、組織でポリシー設定後、ユーザーやチームへシートを付与します。運用では許可リスト整備、監査ログと利用状況確認、PRでの人手レビュー、仕様変更に合わせた社内手順更新が重要です。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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