- 作成日 : 2025年11月13日
Copilot(旧Bing Chat)とは?ChatGPTとの違いや使い方を分かりやすく解説
Microsoftが提供するAIチャット「Copilot」は、その前身が「Bing Chat」という名称で知られており、最新情報の検索や画像生成に強いのが特徴です。WindowsやEdgeブラウザに統合されているため、目にする機会も多いのではないでしょうか。
この記事では、Copilotの基本的な使い方から、ChatGPTや有料のCopilot for Microsoft 365との違い、そして「いつの間にか表示されるようになった」という疑問まで分かりやすく解説します。
目次
そもそもCopilot(旧Bing Chat)とは何か?
Copilotとは、Microsoftが提供する、検索エンジン「Bing」と統合されたAIチャット機能です。「Copilot」という名称は、もともとGitHubのAIコード補完機能で使われていましたが、現在はWindowsやEdgeブラウザなどのMicrosoftの提供する生成AI関連のサービス全体に統合されて「Copilot」にリブランドされる段階で、「Bing Chat」にも「Copilot」という名称が使われるようになりました。
そのため、「Bingに搭載されているCopilot」や「Edgeブラウザで使えるCopilot」は、基本的にすべてこのCopilot(旧Bing Chat)を指します。最新のWeb情報にアクセスできるため、時事問題やトレンドに関する質問に強いのが大きな特徴です。
CopilotとChatGPTの主な違いは?
CopilotとChatGPTの最も大きな違いは、Copilotが標準で「最新のWeb情報」を基に回答を生成する点です。また、無料で利用できる範囲にも違いがあります。
| 比較項目 | Copilot(旧Bing Chat) | ChatGPT(無料版) |
|---|---|---|
| Web検索能力 | 標準でBing検索と連携 | Webアクセスが制限される場合がある(モデルによる) |
| 情報源の明示 | 回答に出典元リンクを表示 | 基本的に表示されない |
| 画像生成 | 無料で利用可能 (DALL·E 3) | モデルによる(無料版では制限あり) |
| 利用料金 | 無料 | 無料(より高性能な有料プランあり) |
| 搭載モデル | OpenAIの最新モデル(GPT-4oなど) | OpenAIの最新モデル(GPT-4oなど) |
Copilotは、回答の根拠となるWebサイトのリンクを提示してくれるため、情報の信頼性を確認しやすいというメリットがあります。また、高性能な画像生成機能を無料で利用できる点も、大きな魅力といえるでしょう。
有料版「Copilot for Microsoft 365」との違いは?
無料で使えるCopilotが「インターネット上の公開情報」を扱うのに対し、法人向けの有料プランであるCopilot for Microsoft 365は「社内の非公開情報(メール、ファイル、チャットなど)」を安全に扱える点が決定的に異なります。
- Copilot(無料版):
インターネットという「外部」の公開情報を参照するアシスタント。 - Copilot for Microsoft 365(有料版):
自社のTeams、SharePoint、Outlookなど、「内部」の業務情報を理解し、機密情報を守りながら業務を支援するアシスタント。
例えば、「先月のA社との会議の議事録を要約して」といった指示は、社内データを扱えるCopilot for Microsoft 365でしか実行できません。
Copilotの基本的な使い方は?
Copilotは、Microsoftの様々なサービスに統合されており、複数の場所からアクセスできます。いずれの場合も、Microsoftアカウントでログインして利用するのが基本です。
- Copilot公式サイト:
WebブラウザでCopilotの公式サイトにアクセスし、ChatGPTのようにチャット画面で利用します。 - Microsoft Edgeブラウザ:
Edgeブラウザの右上にあるCopilotアイコンをクリックすると、サイドバーにCopilotが表示され、閲覧中のWebページの内容を要約させたり、関連情報を質問したりできます。 - Windows OS:
Windows 11では、タスクバーのCopilotアイコンをクリックすることで、OSの機能としてCopilotを呼び出し、PCの設定変更やファイル操作などを依頼できます。
Copilotが「勝手に」表示されるのはなぜか?
「特に何もしていないのにCopilotが画面に出てくる」と感じる場合があるかもしれませんが、それはWindowsやEdgeブラウザの標準機能として、Copilotが統合されたためです。
これは不具合やウイルスなどによる現象ではなく、AI機能をより身近に、OSレベルで利用できるようにするためのMicrosoftによる仕様によるものです。例えば、EdgeブラウザでPDFファイルを開くと、その内容を要約するためにCopilotが自動でサイドバーに表示される、といった便利な連携機能の一つです。もし表示が気になる場合は、WindowsやEdgeの設定から、Copilotアイコンを非表示にすることも可能です。
Copilotが「使えない」場合の確認事項は?
Copilotが正常に動作しない、または「現在利用できません」といったメッセージが表示される場合、以下の点を確認してみてください。
- Microsoftアカウントへのログイン: Copilotの全機能を利用するには、Microsoftアカウントでのログインが必要です。
- インターネット接続: Copilotはクラウドベースのサービスのため、安定したインターネット接続が不可欠です。
- ブラウザの拡張機能: 他の拡張機能がCopilotの動作を妨げている可能性があります。一度拡張機能を無効にして試してみましょう。
- 一時的なサービス障害: Microsoft側のサーバーで一時的な問題が発生している可能性もあります。時間を置いてから再度アクセスしてみてください。
最新情報に強い、身近なAIアシスタント
本記事では、MicrosoftのAI機能「Copilot(旧Bing Chat)」について、その特徴やChatGPTとの違い、様々なアクセス方法を解説しました。
最新情報に基づいた回答や、出典元が明記される信頼性、そして無料の画像生成機能に強みを持つCopilotは、日常的な情報収集やクリエイティブな作業で非常に役立つツールです。
WindowsやEdgeブラウザを使っている方であれば、すでに最も身近な場所にAIアシスタントが存在しています。まずはタスクバーやブラウザのアイコンをクリックして、その性能を体験してみてはいかがでしょうか。
※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。
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