旅館向けの会計ソフトの選び方・比較すべき項目
更新日:2024年6月12日
旅館が会計業務の効率化を進めるべき理由
旅館業の売上と言えば宿泊費のイメージが強いですが、他にも飲食の売上や物品の販売、結婚式など多岐にわたります。そのため旅館業の経理業務は、請求や支払いの管理をする項目が多くなりがちです。
大規模なホテルや旅館では多くの部署があり、日々多くの部署から伝票が扱われます。入力作業などの経理処理が煩雑になりやすいのは、旅館業における経理の特徴です。人材不足が深刻な近年において、会計業務の効率化が必要です。会計業務を効率化することで、バックオフィスの人員を最小限に留められ経営を効率化できるでしょう。
旅館において会計業務で悩みがちなポイント
売上の記帳を効率化したい

旅館業の売上は宿泊費だけではなく、物販や飲食、サービスなど多岐にわたります。また売上金の回収方法もクレジットやポイント、旅行代理店経由などさまざまです。旅館業の売上記帳は他の業種に比べると煩雑になってしまうため、会計ソフトなどの導入による効率化が求められています。
レジシステムと会計ソフトを連携したい

旅館業の会計業務で効率化を図るためには、レジシステムとの連携が欠かせません。レジシステムとは売り上げた商品の内容や金額などの情報を、記録・集計するシステムのことです。レジシステムに会計ソフトを連携させることで、売上データを自動で取得し、仕訳をしてくれます。売上記帳の手間が無くなるだけでなく人為的なミスを防げるため、会計業務の効率化が図れるでしょう。
税理士とリアルタイムで連携したい

旅館業の中には小規模な企業も多く、専任の経理スタッフがいない場合もあります。企業によっては会計業務を自社では行うのではなく、税理士にアウトソーシングしているケースも多いでしょう。
また税理士が会計業務を行う際には、伝票などのデータを送付する必要があり非効率な事務も発生します。売上などの経営情報を把握するのも、タイムラグが発生してしまうでしょう。旅館業の会計では、税理士とのリアルタイムな連携が必要です。
旅館の経理担当者が会計ソフトを比較する際のポイント
記帳や仕訳の自動化
旅館業で会計ソフトを導入する際には、記帳や仕訳が自動で行えるソフトがよいでしょう。銀行口座やクレジットカードなどと連携させれば、煩雑な入力作業を効率化できます。
AIによる自動仕訳機能があれば、適切な勘定科目の提案も可能です。これまでの仕訳作業にかかっていた時間を省略できるだけでなく、人為的なミスも防げます。
様々なPOSレジシステムと連携する機能
旅館業の会計ソフト選びでは、POSレジシステムとの連携も重要です。会計ソフトをPOSレジシステムが連携できれば、日々の売上を自動で集計してくれます。売上などの経営情報がリアルタイムで把握できるため、経営判断もよりスピーディーに行えるでしょう。
また日々のデータを集計して、貸借対照表や損益計算書を自動作成してくれるため、決算作業も楽になります。
パートナーの税理士とリアルタイムに数値共有
税理士のデータ共有ができるかも、旅館業の会計ソフトでは重要なポイントです。会計ソフトによっては複数のユーザーでデータを共有できるものもあります。
パートナーの税理士とリアルタイムに経営数値などが共有できれば、会計業務の効率化も図れるでしょう。旅館業の中には規模が小さく税理士に会計をアウトソーシングしている場合もあるため、伝票の共有など事務の効率化が実現できます。
旅館の担当者様の参考となる会計ソフト導入事例
銀座ペンシルミュジアム 五十音:店主 宇井野様の事例
銀座でオリジナル文具を取り扱っている「五十音」の店主である宇井野様は、経理サポートの業務も行っています。あるクリエイターのサポート業務では、経費として領収書を記帳していく作業が手間となり、決算期には大きな負担となっていたそうです。
「マネーフォワード クラウド会計」を導入し、記帳代行自動化サービス「STREAMED」、スキャナー「ScanSnap」を連携させました。領収書をスキャンしてマネーフォワードクラウド会計にデータを送れるようになり、大幅な事務の効率化に成功しています。
イタリア料理店:合同会社レティシア様の事例
イタリア料理店を営む合同会社レティシア様は、設立と同時に「マネーフォワードクラウド会計」を導入しました。簿記の知識が全くない状態で会計業務を始めたそうですが、今ではExcelで作成した現金出納帳を月末に取り込むだけで、仕訳まで変換できるそうです。
また、タブレットレジと「マネーフォワードクラウド会計」を連携することで、日々の売上をリアルタイムで把握できるようになりました。新しいメニューの効果をすぐに確認できるなど、売上状況を把握しながら経営に活用しています。