物流業界向けの会計ソフトの選び方・比較すべき項目

更新日:2024年2月13日

物流業界が会計業務の効率化を進めるべき理由

物流業界では、2024年問題が大きな課題として注目されています。2024年問題とは働き方改革関連法案の施行によって、トラックドライバーの労働時間が短くなり、モノが運べなくなってしまう可能性があるという問題です。多くの業種で時間外労働の上限は規制されていますが、ドライバーにも2024年4月1日から適用されるようになりました。

物流業界では人材不足が課題であり、2024年問題によってさらに労働力不足が加速するでしょう。国土交通省が行った「持続可能な物流の実現に向けた検討会」では2024年問題に対して何の対策も行わなかった場合、輸送能力が14.2%不足するとされています。さらに2030年には34.1%もの輸送能力が不足すると発表されました。
参照:国土交通省「持続可能な物流の実現に向けた検討会」

輸送能力が低下するため、物流会社にとっては売上・利益の減少が懸念されます。物流業界の課題を解決するためには、あらゆる業務の効率化が必要です。ドライバーの作業効率はもちろん、会計などのバックオフィス業務も見直す必要があるでしょう。

物流業界における会計業務で悩みがちなポイント

①ペーパーレス化を図りたい

ペーパーレス化を図りたい


物流業界には紙文化が根強く残っています。大量の貨物を継続して輸送するため、請求書などの紙の書類も膨大な量になります。自社では保管する場所がなく、倉庫を借りて保管している企業もあるでしょう。

会計業務に関する書類を紙で保管しているため、情報の集約には手間と時間がかかるだけでなく、紛失によるリスクも抱えています。物流業界には中小企業が多いため、効率化はあまり進んでおらず、ペーパーレス化の導入が課題といえるでしょう。

②売上の記帳を効率化したい

売上の記帳を効率化したい


物流業界では経理担当者が、受付業務や電話対応を兼務している場合が多いです。経理担当者は会計業務の傍ら、他の業務を行う場合も多いでしょう。また物流業界は大量の貨物を多くの依頼主から受けるため、請求書発行から売上計上までのフローと業務量が煩雑です。

中小企業の多い物流業界では、限られた人件費でトラックドライバーの確保を優先する傾向があるでしょう。そのため、経理担当者の負担が大きい場合も多く、売上記帳の効率化は課題です。

③拠点間でリアルタイムで連携したい

顧問税理士とリアルタイムで連係したい


物流業界では、事業所が全国に点在しているケースも珍しくありません。事業所同士の取引も多く、本支店会計を採用していることも多いです。紙文化が根強く、収益計上も業界や企業ごとに独自の慣例が残っているため、会計業務が複雑になりがちです。

全国の事業所が足並みを揃えてスムーズな会計を行うためには、拠点間でのリアルタイムな連携が必要でしょう。

申請者も承認者も経費精算処理の時間を削減

資料をダウンロード

物流業界の経理担当者が会計ソフトを比較する際のポイント

①クラウド上で完結するワークフロー

紙文化の残る物流業界では、ペーパーレス化による効率化が必要です。クラウド会計ソフトであればクラウド上でワークフローが完結するため、紙の帳票が不要です。データもクラウド上で保存されるため、端末の破損や紛失、災害時にも安心できるでしょう。書類を紙で保存する必要がなくなるため、倉庫や社内をすっきりと整理できます。

②銀行口座・クレジットカードとの連係

銀行口座やクレジットカードと連携させると、物流業界の煩雑な売上記帳を効率化できるでしょう。,400社以上の金融機関と連携できるため、お使いの口座やクレジットカードから自動で入出金明細を取得します。取得した明細をもとに勘定科目を提案してくれ、仕訳が簡単に行えます。AIを搭載しているため、過去の仕訳を学習し時間の経過によって仕訳の精度も向上していくでしょう。

③複数人、複数拠点で同じデータを確認できる

全国に事業者のあることも多い物流会社では、複数の拠点で同じデータを確認できるかどうかも、重要なポイントです。拠点ごとにデータや情報が違っていては、適切な会計業務は行えません。クラウド上にデータを保存するシステムであれば、複数人・複数拠点でリアルタイムに同じデータを共有できます。紙での管理に比べると、会計やバックオフィス業務の効率化が図れるでしょう。

マネーフォワード クラウド会計

機能一覧はこちら

物流業界さまに参考となるクラウド会計ソフト導入事例

JPロジスティクスグループ株式会社さま

紙ベースの会計処理をデジタル化


グローバルに輸配送サービスを展開するJPロジスティクスグループ株式会社さまでは、発注や検収、会計処理を紙ベースで行っていました。そのため月初は400件にもなる支払依頼書の作成に追われ、リモートワークにも対応できていませんでした。

「マネーフォワード クラウド会計」を導入することにより、支払依頼書をデジタルで導入できるようになり、ペーパーレス化に成功。クラウド型のシステムを導入したことにより、自宅でも作業できる環境を整え、リモートワークにも対応できるようになりました。

詳しくはこちら

プラスオートメーション株式会社さま

会計ソフトの導入で経理業務の内製化を実現


物流分野の企業にロボティクスサービスを展開しているプラスオートメーション株式会社さまでは、経理業務をアウトソースしていました。アウトソース先へ紙やPDFで伝票を送るなどの作業が発生するだけでなく、適時に経理情報が出力できない課題がありました。

「マネーフォワード クラウド会計」を導入し経理業務の内製化を行ったことで、業務の効率化に成功しています。アウトソース先にデータを送る事務もなくなり、経費精算がオンラインでできるようになったことから、社員からも喜ばれました。

詳しくはこちら

会計業務についての参考資料

  • 電子帳簿保存法 対応まるわかりガイド

    電子帳簿保存法 対応まるわかりガイド

    電子帳簿保存法の概要や対応チェックリスト、具体的な対応方法についてご紹介しています。電子帳簿保存法の対応に向けて、情報収集やサービス導入を検討されている方にぜひご覧いただきたい資料です。

    詳しくはこちら

  • インボイス制度・電子帳簿保存法の対応ガイド

    インボイス制度・電子帳簿保存法の対応ガイド

    制度概要は理解したものの、具体的な対応方法についてお悩みの方も多いのではないでしょうか。 本資料では、制度施行後の会計業務の変化や、制度の対応方法について紹介しています

    詳しくはこちら

  • マネーフォワード クラウド会計 サービス資料

    マネーフォワード クラウド会計 サービス資料

    「マネーフォワード クラウド会計」の基本的な機能はもちろん、サポートの内容から導入事例まで詳しくご紹介しています。サービス導入を検討されている方にぜひご覧いただきたい資料になります。

    詳しくはこちら