株式会社メディサイエンスプラニング/株式会社シーポック

高度な配賦ロジックをもつ個別原価システムの移行、プロによる伴走支援で成功へ。

株式会社メディサイエンスプラニング/株式会社シーポック 宇田川様 橋本様
▼ 導入ツール
マネーフォワード クラウド会計Plus、債務支払、個別原価

▼ 支援内容
マネーフォワード クラウド会計Plus、債務支払、個別原価の導入支援

医薬品医療機器開発支援の総合型CROである株式会社メディサイエンスプラニング様。様々なサービスを幅広く提供し、医薬品開発の初期段階から製造販売後に至るまで支援をされています。
100%子会社である株式会社シーポック様と2社において、従来ご利用されていたERPからマネーフォワード クラウドへシステムを変更され、その導入支援として弊社のコンサルティングサービスをご活用いただきました。

マネーフォワードコンサルティング(旧:ナレッジラボ)による導入支援によって、以下のメリットを実感されています。
・高度な原価計算の配賦ロジックを、できるだけ変えずに構築することに成功
・設定を進める中で出てきた追加論点にも、都度的確なアドバイスを受けられた
・単なる設定代行にとどまらず、業務そのものを良くするためのアドバイスを受けられた

詳しいお話を、同社の宇田川様と橋本様に伺いました。

事業内容

弊社は、モニタリング業務を中心に様々なサービスを幅広く提供し、医薬品開発の初期段階から製造販売後に至るまで、多角的な支援を展開しております。効率的な治験プロセスによる独自の高付加価値サービスを提供しています。

過剰な機能と属人化の罠、少数精鋭チームを蝕む非効率

以前は、過去に合併で合流した企業にて使われていた他社のERPパッケージソフトを、そのまま継続して利用していました。自社の業務フローやニーズに合わせて選定したものではなかったため、使いづらい点が多々ありました。例えば、システムに多様な機能が搭載されている一方で、我々が実際に使っているのはその一部だけという、いわゆるオーバースペックな状態でした。使わない機能の分までコストを支払っていることにもどかしさを感じていましたし、画面の動作が重く、一つの処理に時間がかかることもあり、システムを利用していた各部署では日々の業務で小さなストレスが積み重なっていました。

特に大きな課題だったのが原価計算です。旧システムでは仕様が固定的で、一つの案件(ジョブ)に対して複数の部門を柔軟に紐づけることが難しく、毎月、月が変わるたびにジョブの設定を新たに行い、その都度手作業で部門の追加登録を行うという非効率な手間が発生していました。さらに深刻だったのは、株式会社シーポックでは原価計算を表計算ソフトでマクロを組んで管理していたことです。これが非常に属人化しており、既に退職した作成者以外でマクロを扱える者が社内にいませんでした。もしマクロが正常に動作しなくなった場合は、外部の専門家に見てもらうしかなく、そのためのコストも発生しますし、何より業務がストップしてしまうリスクを常に抱えていました

我々の経理部は、グループ3社分の主計業務を5名という少数精鋭で担当しています。ただでさえリソースが限られている中で、こうした非効率な作業や対応に多くの時間を奪われ、本来注力すべき分析業務などに手が回らないというジレンマを抱え続けている状況でした。

システム刷新に際する、業務・システム・法制度の「専門知の壁」

システムの刷新にあたり、「無駄なコストを削減すること」「既存システムとの連携性を高め、業務全体の効率化を図ること」「属人化を解消し、誰でも安定して運用できる体制を築くこと」「従来の高度な原価計算の配賦ロジックを、できるだけ変えずに新しいシステムでも再現できること」という4つの重要な軸を設け、選定を進めました。複数のシステムを比較検討しましたが、特に当社の多段階にわたる高度な配賦ロジックを、コストを抑えながら実現できるシステムは、検討した中では「マネーフォワード クラウド個別原価」以外に見当たりませんでした。これが導入の最大の決め手です。

しかし、今回は会計Plus、債務支払、個別原価という3つのプロダクトを2社同時に導入するという、非常に大規模なプロジェクトです。特に、決め手となった個別原価の複雑な要件を、我々だけでシステムに落とし込むのは困難だと考えました。単純にシステムを設定するだけでなく、我々の業務を深く理解し、あるべき姿を一緒に考えてくれるパートナーが必要でした。さらにこのパートナーは、我々の業務への深い理解、システムへの専門知識、そして法制度への知見を持つ専門家である必要があります。マネーフォワードコンサルティング(旧:ナレッジラボ)はマネーフォワードのグループ会社であり、さらに公認会計士や税理士といったプロのコンサルタントが揃っています。まさにこのプロジェクトに必要なパートナーだと思い、支援を依頼することを決めました。

システム刷新により効率アップ。深夜までの入力作業は過去の話に。

マネーフォワード クラウドを導入したことで、これまでの非効率な作業や、それによって生じていたストレスから解放され、システム利用部署の生産性が格段に上がったと実感しています。特に、旧システムと比較して処理スピードが劇的に向上しました。

「会計Plus」では、銀行の入出金明細が自動で連携されるため、手作業での伝票入力が大幅に削減されました。以前は目視で確認し、手で入力していた作業がなくなり、ミスの削減にも繋がっています。「債務支払」では、AI-OCRやCSVでの一括取り込み機能のおかげで、請求書の入力業務が劇的に効率化されました。以前は、部署によっては夜中まで入力作業に追われることもありましたが、今ではそうした光景は全くなくなりました。まさに働き方改革に直結する効果です。

また、一番の課題であった「個別原価」も、計算過程が可視化され、ブラックボックス状態が解消されたことで、安心して運用できるようになりました。

想定外の課題にも的確な助言。プロによる伴走支援が成功の鍵

率直に言って、コンサルティングサービスによる支援がなければ、今回の導入は成功しなかったでしょう。それほど、運用に乗せるまでの道のりは簡単ではありませんでした。

特に個別原価の導入では、事前の検討段階では見えていなかった課題が、実際に設定を進める中で次々と出てきました。マネーフォワード クラウドの仕様上の制約の中で、どうすれば我々のやりたいことを実現できるか、代替案をいくつか提示していただきました。その都度、担当のコンサルタントの方が我々の業務を深く理解した上で、的確に要件を整理し、専門的な視点からアドバイスをくれたのは本当にありがたかったです。自分たちだけでは気づけなかった旧システムの配賦ロジックの不備を発見し、改善提案までしていただけたことには驚きました。これは、単なるシステム設定の代行ではなく、我々の業務そのものを良くしようという視点で向き合ってくれたからこそだと思います。まさに「プロの仕事」であり、専門家が伴走してくれる安心感は非常に大きかったです。

導入後も成長するシステムと描く、さらなる生産性向上

今後は、今回導入したシステムをさらに活用し、月次決算の早期化など、さらなる生産性の向上を追求していきたいです。マネーフォワードのようなクラウド型のシステムは、ユーザーの声を積極的に取り入れ、常にシステムをアップデートしていく点が魅力です。導入して終わりではなく、これからもシステムが成長していくのだという期待感があります。

また、我々のように独自の複雑な業務フローを抱えていたり、システム移管に割けるリソースに不安があったりする企業にとって、マネーフォワードコンサルティング(旧:ナレッジラボ)のコンサルティングサービスのような専門家による伴走支援は、プロジェクトを成功に導くための非常に心強い味方になると思います。

公開日:2025年9月10日 公開当時の情報となります

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