株式会社ピソラ

PISOLA出店戦略の裏側で増えた負荷を、カードとクラウドで最適化

株式会社ピソラ 経理財務部長 北川 様

リゾート気分で本格イタリアンを提供するPISOLAは、窯焼きピッツァや生パスタにこだわり、非日常感のある空間づくりで幅広い客層を惹きつけてきたブランドである。出店エリアを広げつつ調達や品質の標準化を進め、日常使いできる特別感を磨いてきた。

今回は経理財務部長の北川氏に、マネーフォワード ビジネスカードとマネーフォワード クラウドについて、導入前の課題や採用に至った理由、運用開始後の成果を聞いた。

現金精算の“ちぐはぐ”と、導入の決め手

マネーフォワード ビジネスカード導入前は、現金前提の運用だった。エリアマネージャーが一番近い店舗へ出向いて金庫から精算し、領収書原本は店長経由で本社へ郵送する二段構えだった。店舗によっては月末に数十枚単位の書類が発生し、差し戻しも起きやすかった。

「使用した月内に精算してほしいのですが、それがかなわないことも多々ありました。出張で現地に張り付くと精算が難しく、カードのほうが便利だと感じました」と北川さん。出店戦略により関東へも進出しており、長時間の出張が増えたことで、そもそも精算に行けないケースが増えたことも影響していた。

採用検討のきっかけはマネーフォワードからの営業連絡だった。クラウドサービスは以前から利用していたが、約1年前にビジネスカードの提案を受けて詳細を把握。現金・郵送・事後承認が絡む“ちぐはぐ”を断ち、明細の可視化と即時性で運用負担を下げられると判断し、検討へ踏み切った。

立て替え削減と月次申請のスムーズ化

マネーフォワード ビジネスカード導入後は、店舗・個人双方の負担が明確に減った。領収書添付の簡素化で月次申請が滞りにくくなり、差し戻し時も「自店舗起点」で処理できるため、店舗を横断して「誰の分か」を確認する手間がほぼなくなった。

導入前は『どこのエリアマネージャーが、何に使ったのか』を個別に確認する必要がありましたが、導入後は利用明細を見るだけで、利用者や使途をすぐに把握できるようになりました。」と北川さん。

Before(マネーフォワード ビジネスカード導入前)

After(マネーフォワード ビジネスカード導入後)

負担の中核だった一時立て替えと事務処理の双方が改善した一方で、銀行の両替手数料・会議移動の紙の切符代・ETC未配布スタッフの高速料金※など、カード非対応の支出は一定残る。それでも全体としては負担が大幅に減少し、現場・本部ともに運用は確実に回しやすくなっている。

※マネーフォワード Pay for Businessも、2025年秋頃にETCリリース予定

リスクを抑えつつ効率化する運用設計

カード配付はエリアマネージャー約10名とスーパーバイザー約3名の計13名に限定し、支出は出張交通費・駐車場代などに絞る。申請は利用者本人がマネーフォワード クラウド経費で登録し、経理が確認・承認後に仕訳を作成して会計システムへ連携する――日々の処理は自社で完結し、税理士は最終チェックのみを担う。

領収書は事前に画像添付するが、万が一の不備も考えて原本提出も併せて徹底している。この運用により、原本の到着を待つことなく速やかに内容を確認できる。

それにより、内部統制と透明性を維持したままやり取りの重複や突合の手戻りを抑え、処理のスピードと品質を同時に高めることができるようになった。

ルールと可視化で磨く成長基盤

領収書添付や勘定科目・明細入力など、ルールの明確化と処理の分散により、店舗側の負担は確実に軽減された。

「作業自体は大きく変わっていませんが、運用が整理されて店舗の負担は減りました」と北川さん。

また、当初は重視していなかったポイント活用の余地も見えてきた。与信限度額到達時に貯まっていたポイントを充当できた事例があり、間接的なコスト抑制に寄与した。

今後も運用ルールの明確化、データ可視化の深度化、ポイント活用の最適化を軸に“成果の積み上げ”を図っていくPISOLA。現場の負担を増やさずに業務効率と収益性を高めることを重視し、環境変化に応じて運用を柔軟に見直しながら、実装と改善のサイクルを継続していく考えだ。

公開日:2025年10月2日 公開当時の情報となります