フリーランスのための【1時間で書く】提案書作成の6ステップ

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仕事の依頼を受けた時、「ちょっと提案書書いて」と言われることがあると思います。しかし、提案書の作成はそれなりに負荷がかかります。

仕事が取れるとわかっていれば提案書の作成にも力が入りますが、「提案書を出して」と言われるときはたいていコンペになっているもの。

仕事はほしいけど、コンペとなるとそれなりにきちんとした提案書のために時間を割かなくてはいけない…。
こんなジレンマに悩むフリーランスの方も多いと思います。

もちろん、提案書を書くかどうかは自由であり、「提案書を書くくらいなら、そんな仕事はとらないよ」という方もいらっしゃると思います。

が、今回は、「どうしても提案書を書かなくてはいけない」という状況において、時間をある程度節約しながら提案書を作成するための方法を、順をおってご紹介したいと思います。

提案書作成の6ステップ

提案書を作成するときは、次の6つのステップを踏みます。

1.顧客の要望を書き出す
2.要望に対する解決策を箇条書きにする
3.解決策に対して競合との差別化を書き出し、事例を載せる
4.スケジュール、費用を書き出す
5.顧客への依頼事項、注意事項を書き出す
6.タイトル、サブタイトルを決定する

がっちり書く場合には他の項目も必要なケースが有りますが、今回は「できるだけ時短で書く」ことが目的のため、本当に必要部分以外はバッサリとカットしました。

また、必ずしも提案書はがっちりしたものが良いわけではなく、「カンタンにエッセンスがわかれば良い」という方が意思決定者の中にはむしろ多いため、経営者と担当者の距離が近い中小企業から仕事を多くもらっている方は、むしろ「時短で作った提案書」のほうが良いケースも多々あります。

それでは、1時間で提案書を仕上げるステップをご紹介します。

1.顧客の要望を書きだす(15分)

提案書を書くためにもっとも重要なステップです。大抵の場合、顧客の要求は曖昧です。曖昧だからこそ、「こんな感じで」と、皆様に投げてくるのです。

しかし、曖昧なまま仕事を受けてしまうと後でトラブルに発展するケースが多いのは皆様がよくご存知のとおりです。

ですから、提案書の最初で「これが、皆様のやってほしいことですね?」と明文化することが非常重要です

これは、顧客にとっても曖昧な要求が明確化され、フリーランスにとっても作業範囲を決めることのできる大変有用なパートです。

2.要望に対して解決策を箇条書きにする(10分)

要望と解決策を一緒に書いてしまう提案書があります。例えば

売上向上のため、ECサイトのユーザビリティを向上させ、離脱率を◯%低減させる

と言った書き方です。これはあまり良くありません。

そうではなく、要望のパートには「売上向上のため、離脱率を◯%低減させたい」と書き、解決策に「ECサイトのユーザビリティを向上させる」と書きます

なぜ、このようなまどろっこしい書き方にするべきなのでしょうか。それは、要望と解決策が1対1に対応しているケースが少ないからです。

例えば、ユーザビリティを向上させるという施策が、離脱率だけはなく、回遊性をあげたり、滞在時間を伸ばしたりすることも考えられます。

優れた提案書は、「お客様の要望は5つありますが、この解決策1つで全部解決しますよ!」と言ってくれる提案書なのです。
したがって、要望と、解決策は別に書かなくてはいけません。

3.解決策に対して競合との差別化を書き出し、事例を載せる(10分)

解決策は、たいていどこの会社も同じようなことを書いてきます。したがって、このままでは「あなたを選ぶ理由」はありません。

良い提案書は必ず、「あなたを選ぶ理由」が書いてあるものです。したがって、解決策に「あなたならではの味付け」が必要です。また、味付けは言葉で書くよりも事例を載せるほうが相手の理解は深まります。

この解決策⇒うちならではの味付け(事例)

と言ったイメージで提案書に記載すると、非常に特色のある提案書になります。

4.スケジュール、費用を書き出す(10分)

あとはその施策を実施するためのスケジュール、工数などから割り出した見積もり費用を書き出します。

なお、以前にも書きましたが値引きを入れる際は、単価を下げず、トータル金額から「特別調整」として引きます。でないと、のちのちまで安い単価で取引せざるを得なくなります。

5.顧客への依頼事項、注意事項を書き出す(10分)

どんなプロジェクトも顧客の協力なしに成功はありません。特にスケジュールがタイトな場合は、それを予め知らせておかなければトラブルになります。

ですから、「ここまでにお客様から◯◯をご提出いただくことを前提としたスケジュールです」や、「お客様の中で◯◯を◯月◯日までに決定できる場合」、あるいは「インタビューに協力していただくことを前提としています」などの注意事項は予め書いておきます。

6.タイトル・サブタイトルを決める(5分)

最後に提案書のタイトル・サブタイトルを決めます。特にサブタイトルは重要です。

どんな良いコンテンツでも、読まれなければ何もありません。読んでもらうためのキャッチフレーズをきちんと考えます。
「本のタイトルを決める」「セミナーのタイトルを決める」ように、一言で中身と、うちの特色がわかるようなタイトルにしてください。

まとめ

いかがでしょう。この6ステップにしたがって、ある程度テンプレートを作っておけば素早く提案書を作成することができます。

また、余談ですがセミナーを作成する際にもある程度この手法は使えます。ご参考としていただければ幸いです。

※掲載している情報は記事更新時点のものです。

執筆:安達 裕哉 (コンサルタント / ライター)

1975年、東京都生まれ。Deloitteにて12年間コンサルティングに従事。マネジメント、IT、人事コンサルタント。現在はコンサルティング行う傍ら、学習塾の経営を行い、人材育成に注力している。



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