カヤック、バスキュール、PARTY、国内屈指のクリエイティブ企業に学ぶ“才能”の探し方

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現代の社会では業界や業種を問わず、さまざまな場面でクリエイティブな発想力が求められます。

そしてその価値は日に日に高まり、類まれな才能を持った人材の確保には多くの採用担当者が頭を抱えているのではないでしょうか。

そこで今回は、毎年勤労感謝の日に合わせて行われている、働き方の未来を考えるイベント「TWDW (TOKYO WORK DESIGN WEEK 2014)」の中から、11月24日に行われた「才能を探す。日本を代表するクリエイティブカンパニーの実践」というセッションの中で話し合われた内容をまとめました。

国内でも有数のクリエイティブ企業3社における、才能を持った人材の探し方について、各社代表の考え方、およびその秘訣に迫ります。

【登壇者紹介】

◎ 柳澤大輔氏
面白法人カヤック 代表取締役

◎ 朴正義氏
株式会社バスキュール 代表取締役

◎ 伊藤直樹氏
クリエイティブラボ PARTY 代表取締役

「『一緒に働きたいか?』という問いにすべてが含んでいる」(面白法人カヤック代表 柳澤氏)

Kayac yanasawa面白法人カヤック 代表 柳澤大輔氏

「カヤックでは“作る人”を増やすということを理念にしていて、育成して排出するという学校みたいな側面があるので、実は退職をバンバン推奨していて。今では辞めた人同士で仕事を紹介したり、発注したりという体制が柔軟にできているので、辞めること自体は全然悪いことじゃないと思うんです。

そういう意味では、「入社してから見極める」。ある程度、間口は広くして、作ることに対して真摯な人間であれば採用して。それさえ一所懸命やっていれば、あとは会社の中で見いだしていっても良いっていうふうに思っていますね。」

退職後に付加価値が付いているようなブランディング

「ただ、気軽に入って気軽に辞めるっていうことは、一種、終身雇用と真逆にあるわけなので、そっちに比べると優しくない会社じゃないですか。じゃあ、せめて経営者として何ができるかと考えたら、履歴書の経歴欄に「カヤック」って名前が記載されていたら、書類面接は通過になってその人に会ってくれる、そういう会社にするというところに僕はコミットしています。」

社員に「一緒に働きたいか?」を問う

「カヤックでは、マネージメントなきマネージメントということを目指しているんです。これはGoogleなんかも同じで、実際、すごくフラットだし、人事権なんて一切誰にも渡されてなくて。一括して採用して放り込むだけですよ。「俺に人事権渡せ!」っていう人はGoogleでは全員クビになるくらいですからね。それがフラットに保つ要因というか。

だから、ウチもそのそういうふうに派閥を作るような人はやっぱり向いてなくて。その代わり採用に関しては人事に凄くこだわってもらっているので、たくさんの社員に会ってもらって、みんなが「一緒に働きたい!」っていう人に入ってもらう。

やっぱり「一緒に働きたいか?」という問いにすべてが含んでいると思うんですよ。「まじめか?」とか「向上心があるか?」とか「仕事ができるか?」とか。やっぱり仕事ができない人とは働きたくないじゃないですか。だから、全部含んでいる問いになっているので、その問いに対して「いいね!」ってことになれば採用するようにしています。」

「“イケてる”プロジェクト」を保つ(バスキュール代表 朴氏)

Bascule bokuバスキュール 代表 朴正義氏

「基本的には、採用はプロジェクトのメンバー募集みたいな感じに近いかなと思っています。メンバーにとって大したプロジェクトじゃなくなっちゃったら、離れられるのはしょうがないし…。

ただ、結構、進化可能なプロジェクトを出しているつもりなので、そういう意味では、常に“イケてる”お題を僕や周りのスタッフが出し続けられているか、がポイントだったりするんじゃないかと思います。」

従業員のキャリアアップにコミットする

「とにかく、意地でもその人のキャリアアップにコミットするというか、「こんなにヤバいプロジェクトやってたんだ、君。」といわれるような。だから、ウチのスタッフは本当に転職成功率が非常に高いんです。それは担保してあげないといけないなと思っています。」

「そのデザイナーが作るものを愛せるかどうか」(クリエイティブラボPARTY代表 伊藤氏)

Party itoクリエイティブラボPARTY 代表 伊藤直樹氏

「海外の会社が日本の会社と圧倒的に違うのは、フリーランスの人をプロジェクト単位で雇用できるという点なんですよね。日本はそういう制度がないので、雇っちゃったらすぐ外せないってことになっていて。これは労働基準法とか法律との兼ね合いというところもあって、労働している人を保護して、良い環境で働いてもらうっていうことをベースに考えられているんですよね。

ただ、経営者からすると、時にそれは、流動性を失うことに繋がったりもするんですよね。例えば、当時ワイデンアンドケネディという会社で一緒に働いていたメンバーって、今はほぼ残っていないんです。つまり流動性を前提として考えているんですよ、組織が。でも、ワイデンアンドケネディっていう「ワイデンさん」っていう人と「ケネディさん」という人格はキープされている。

ナイキとかでもそうですよ。人はどんどん入れ替わっているけど、ナイキという人格はキープされていて。「辞めていいんだよ」「入ってもいいよ」っていうふうに辞めることも気楽に思えるような会社の方が僕はいいかなって気がしていて。独立してもいいし、パーティーではまだ役不足だと思って辞めるのもいいし。

達成感を得て辞めるのも、不満で辞めるのも、どっちでもいいんですけど、とにかく水のように流れていくほうが、いいかなって。そうするとまた新しい才能のある人が入ってくるだろうし、いろいろチャレンジしてくる人たちがいっぱい入ってくるので、そういう存在のほうが、結果、高いレベルをキープできるっていう。」

興味の幅が狭い人は採用しない

「例えばビール作る仕事が与えられたとするじゃないですか。それに対して興味がなかったらもう終わりですもんね。だからウチの場合は、いろんなことに好奇心があるということを前提に採用していて。

「色々やるけどいい?ウェブだけじゃないよ?」って。「ウェブもやるけど、映像だけの時もあるよ、いい?」っていうふうに聞くようにしていますね。「僕は全部興味あるんで!」って言ったら僕はその人が気になります。」

その人が作るものを愛せるかどうかで判断する

「僕は“才能”が好きなので、「こいつの才能に惚れられる」と思ったらコミットしたい。だからそのデザイナーが作るものを愛せるかどうかで僕は判断しています。ウソついて「お前のデザインはすばらしい!」なんて嘘、やっている仕事上つけないですから。そうやって仕事していたらどんどん会社の人格が破綻していくだけなんで。そこは最低限、人の才能に惚れやすい体質をキープするようにしています。」

最後に

トークセッション終了後、質疑応答の際に「現在まさに仕事のパートナーを探している」という参加者の方がいました。登壇者に質問を投げかけるうちに話は進み、なんと登壇者の方自ら「この後、個別に話しましょう」という展開に…。

常に情報に対するアンテナの感度を高め、形式や固定観念にとらわれない。それこそが、どこで出会うかもわからない“才能”の見つけ方の秘訣なのかも知れません。

参考サイト

TWDW
面白法人カヤック
株式会社バスキュール
クリエイティブラボ PARTY

BIZ KARTE編集部

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