バス・鉄道業界の勤怠管理
勤怠管理システム導入で変わること
更新日：2024年2月13日
バス・鉄道業界における勤怠管理の特徴
バス・鉄道会社は公共交通機関として、人々に移動手段を提供しています。通学や通勤、買い物などで多くの人が利用する、日常生活において必要不可欠な業種です。
人々の生活を支えるという観点から、バス・鉄道会社は他の業界よりも高度なサービスが求められます。そのためバス・鉄道会社の従業員の働き方は特殊であり、他の業種とは明らかに異なる点が多く見られます。
勤務時間が変動的
バス・鉄道会社に働き方の特徴として、まず勤務時間がその時々の状況で変わることが挙げられます。
鉄道会社の電車運転士・乗務員は列車の運行に遅れが生じた場合、終業時刻に業務を終えられません。駅員も同様に、ダイヤの乱れがあった場合は乗客への対応が必要になり、予定の勤務時間をオーバーして働くことを余儀なくされます。
バスの運転士も、渋滞などの道路状況によって労働時間が長くなることがあります。
労働時間の把握が難しい
バス・鉄道会社の従業員は、一般的にシフト制や変形労働時間制で働いています。また中抜けすることもよくあるため、労働時間の把握が難しい点も特徴の一つです。
不測な事態による列車運行の遅れやダイヤの乱れ、渋滞のほか、労働時間を正確に把握しにくい点も時間外労働が生じる原因になります。
バス・鉄道業界の勤怠管理でよくある悩み
①勤務間インターバルの管理
バス・鉄道会社で働く従業員は長時間勤務することが多いため、勤務間のインターバルの管理が重要です。働き方改革の一環として2019年4月に「労働時間等設定改善法」（労働時間等の改善に関する特別措置法）が改正され、勤務間インターバル制度の導入が事業主の努力義務となりました。この法律は、バス・鉄道会社では利用者の安全を守るために制定されたものです。
対策として、勤務間インターバルを十分に確保するためには、シフト表がしっかり作成されていなければなりません。渋滞やダイヤ乱れの発生などによって終業時刻が遅くなることは、勤務間インターバルの管理が難しくなる原因となっています。
➁出先・長距離移動時のタイムカード打刻
バス・鉄道会社の勤務管理では、タイムカードへの打刻の悩みが生じることもあるでしょう。バス・鉄道会社では、職種によっては始業とは違う場所で終業時刻を迎えることがよくあります。特にバス旅行で運転手や添乗員を務める従業員は、旅行客と一緒に宿泊することも珍しくありません。
このような場合は、当然のことながらバス・鉄道会社のタイムカードの打刻機を使えません。したがって、始業時刻や終業時刻をタイムカードに打刻できないため、自分が別の方法で記録する必要があるのです。
③2024年に改正のある改善基準告示への対応
2024年4月にバス運転者の改善基準告示が改正され、労働時間などの基準が変更されます。貸切バス運転士に関しては、1日の拘束時間、1カ月の拘束時間、1日の休息期間が変更され、バス・鉄道会社は改正に対応した勤怠管理を行わなければなりません。また同じく2024年4月より、これまで猶予されてきた時間外労働の上限規制が適用されるようになり、違反すると罰則が科せられます。
勤怠管理システムの活用は、こうした規制強化に対応した勤務管理をスムーズに行う際に役立ちます。従業員の労働時間を正確に記録でき、法律や規制に違反する働き方となっていないかどうかを確認したり、防いだりするためのさまざまな機能が備わっています。
鉄道・バス業界の勤怠管理をもっとスムーズに - マネーフォワード クラウド勤怠でできること
打刻方法の柔軟性
マネーフォワード クラウド勤怠では、パソコンを始め、スマートフォンやタブレット、ICカードといったさまざまなデバイスで打刻が可能です。現在、ICカードではピットタッチ・ビズ、ピットタッチ・プロ3のネットワーク対応ICカードリーダーを使用できます。今後、さらに多くの打刻方法への対応が予定されています。
パソコンで各従業員がワンクリックで打刻したり、タブレットで社内にいない従業員全員の打刻を行ったりすることも可能です。出張時や直行直帰時の打刻に便利なスマートフォンでは、GPS機能で位置情報も取得できます。
変動労働時間制への柔軟な対応
繁忙期と閑散期の忙しさの差を調整するため、多くのバス・鉄道会社では変動労働時間制が導入されています。バス・鉄道会社は、自社の営業内容に合わせた変動労働時間制によってムダな人員を省き、人件費の適正化に役立てています。
マネーフォワード クラウド勤怠は変動する期間の開始日や終了日、残業ルールなどを設定し、該当する従業員に適用させます。細かい管理が必要な変動労働時間制にも対応しているので、効率化を可能にします。
休憩時間を細かく設定・管理できる
マネーフォワード クラウド勤怠は、休憩時間の設定もできるため、管理の手間を大幅に削減できます。時間帯があらかじめ定まっている場合は、就業ルールの勤務パターンに応じて休憩開始時刻・休憩終了時刻を設定して自動適用としておくことで、登録しておいた休憩時間が自動的に適用されます。勤務パターンは曜日ごとに設定したり、シフト表をもとにシフト管理設定から複数日に同じパターンを設定したりすることもできます。また、その日ごとに休憩を取った時刻を打ち込み、日々の休憩時間を記録することも可能です。
働き方改革関連法案に対応した機能
マネーフォワード クラウド勤怠には、働き方改革関連法案に対応した、さまざまな機能が備わっています。例えば、時間外労働時間の上限規制については規定の残業時間を超えていないか一目でわかるよう表示する、超えそうな場合に色を変えて警告するといった機能です。また、有給休暇取得状況をわかりやすく表示することで、年に5日以上の取得義務を確実に履行できるようにしています。
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