資金繰り管理をラクに!マネーフォワード クラウド会計の資金繰り(β)機能をご紹介
更新日:2026年9月19日
資金繰り管理を行う重要性
会計業務における資金繰り管理は、その会社の経営に極めて重要な役割を担っています。会社が支払能力を維持し、実際に事業を継続するために欠くことのできないのが資金繰り、つまり支払資金の管理です。会社に十分な現預金がないと、支払いが滞って取引先からの信用を失う恐れがある反面、精度の高い資金繰り表は、融資の際の強力な味方になります。
また、近い将来の必要資金を予測して確保しておくことも資金繰り管理の役割であり、健全な資金繰りは事業拡大や投資の自由度を高めることにもつながるでしょう。
とくに小規模な法人や個人事業主の場合、請求書・入出金予定・銀行口座・会計のデータがそれぞれ別の場所に分かれていることが多く、資金繰りを把握しようとするたびにエクセルやスプレッドシートへの転記・更新・確認作業が発生しがちです。高度な分析よりもまず、「今月・来月のお金が足りるか」「未回収・未払いがないか」を早めに把握できることが重要になります。
資金繰り管理を行う際の方法4選
①エクセルなど表計算ソフトで資金繰りを管理する
資金繰り管理の難しさは「予測」が必要になることです。過去の取引実績が入力された会計ソフトのデータだけでなく、「予測値」を加え、順次実績値に置き換える運用が必要となります。
エクセル等に過去の取引をエクスポートして、その先に通常の運用から予測される入出金を予測値として入力して、将来の収支を管理する方法がよく行われます。予測値には「受注予測」「売上計画」「支払予定」等のデータを利用するため、確度の高い予算を立てておくことも必要です。
一方で、毎月手入力で更新していく運用は、更新漏れ・数式のズレ・作成者以外がメンテナンスできない属人化といった問題が起きやすい点に注意が必要です。
②資金繰り表が出力できる会計ソフトを利用する
資金繰り表作成の難しい点として、仕訳データ(実績値)に複合仕訳(複数の勘定科目・金額がある仕訳)がある場合の解析の複雑さが挙げられます。
例えば、給与データの仕訳が単一仕訳でない場合には、相手勘定が「諸口」などになるため、そのままでは資金繰り表に利用できません。したがって、資金繰り表が出力可能な会計ソフトであっても、過去データの把握にあたっては手入力を求められる等のケースはあります。
③レポート機能が充実した会計ソフトを利用する
マネーフォワード クラウド会計のようにキャッシュフロー表の出力機能を有する会計ソフトがあります。
例えばマネーフォワード クラウド会計において、実績値としてキャッシュフローレポートに、収入先や支出先レポートの値を関連づけた上、予測値として収益や費用のレポートから値を入手してエクセル等でまとめると、資金繰り表としての機能を持つようになるでしょう。
会計ソフトのレポート機能を使えば、過去の実績データをそのまま集計データとして手軽に活用できます。ただ、未来の予測値を反映した資金繰り管理を行うには、エクセル等での補正や組み合わせが必要です。こうした「過去の実績把握」と「将来の見通し」をよりスムーズにつなげる手段として、④の「資金繰り管理に特化した機能」を併せて活用するのがオススメです。
④資金繰り管理に特化した機能を利用する
近年は、会計データだけでなく銀行口座の残高や請求書のデータを活用して、将来の入出金予定と残高の見通しを確認できる機能を備えたサービスも登場しています。
過去の実績を集計するレポート機能に対して、こうした機能は「これから先、いくら入って・いくら出て・残高がどうなるか」を確認することに軸足があります。マネーフォワード クラウド会計でも、資金繰り(β)機能としてこの領域の提供を開始しています。詳細は後半で紹介します。
マネーフォワード クラウド会計の資金繰り(β)機能でできること
マネーフォワード クラウド会計では、会計・請求書・銀行のデータを活用して、将来の入出金予定や残高の見通しを確認しやすくする資金繰り(β)機能を提供しています。エクセルでの資金繰り表作成・更新にかかる手間を減らし、資金ショートや確認漏れへの不安を減らすことを目指した機能です。資金繰り(β)機能はスマートフォンでも確認いただけます。
①口座残高の自動取得
連携した銀行口座の預金残高を自動で取得します。資金繰りを確認しようとすると、まず銀行口座にログインして残高を確認し、エクセルへ転記する——という作業が発生しがちです。会計ソフトや銀行明細を見ても、直感的に「今いくら使えるか」が分かりづらいという声もあります。
資金繰り(β)機能では、「今、会社にいくら残っているか」を毎回銀行口座にログイン・転記することなく把握しやすくなり、資金繰り確認の起点となる現在残高を見えるようにします。
こんなときに:月末・月初に、支払いに必要な現金が足りるか確認したいとき/支払予定を確認する前に現在の口座残高を把握したいとき
②入出金予定の自動生成(請求書起点)
請求書(売掛金・買掛金)の締め切り日付をもとに、将来の入出金予定を自動でマッピングします。「売上は立っているが、実際にいつ入金されるのか」「帳簿上は黒字でも、入金タイミング次第で資金不足になるのでは」といった不安は、請求書の期日をエクセルに転記して管理していると、漏れや遅れにつながりやすいポイントです。
資金繰り(β)機能では、作成した請求書と受領した請求書データをもとに入出金予定を資金繰りへ反映し、「いつ入る予定か」「いつ出ていく予定か」を見えるようにします。
- マネーフォワード クラウド請求書で発行した請求書 → 自動連携で資金繰り(β)機能に反映
- マネーフォワード クラウドBoxにアップロードした受領請求書 → 自動連携で資金繰り(β)機能に反映
こんなときに:売掛金の入金予定を資金繰りに反映したいとき/買掛金・支払予定を将来残高に反映したいとき
③手入力・CSVでの予定登録
家賃・給与・税金・返済など、請求書以外の入出金予定は、手入力またはCSVで登録できます。請求書以外の入出金は自動では拾いきれないため、エクセルに毎回手入力しているケースは少なくありません。更新漏れ・数式ズレ・属人化が起きやすい部分です。
必要な予定だけを手入力して将来の資金見通しに反映することも、既に社内で管理している予定データをCSVでまとめて取り込むこともできます。「正確な資金繰り表を作ろうとして挫折する」前に、まずざっくり見通しを立てるという使い方が可能です。
こんなときに:請求書以外の支払い予定を管理したいとき/既存の予定データをまとめて取り込みたいとき
④グラフ・アラート表示
入出金予定と預金残高をもとに、資金状況をグラフで確認できます。あわせて、残高不足や、未回収・未払いを検知してアラートを表示します。
入金漏れや支払い漏れに気づくのが遅れると、督促や支払調整が後手になります。また、高度な分析ダッシュボードは見る習慣がつきにくいという課題もあります。
資金繰り(β)機能では、資金ショートの可能性、未回収・未払いに早めに気づけるよう、確認すべきものをシンプルに把握できるようにしています。
こんなときに:来月末・再来月末に口座残高が足りるか確認したいとき/未回収・未払いを確認したいとき
⑤資金繰り表レポート
資金繰り(β)機能では、資金繰り表レポートを確認できます。銀行連携・入出金予定のデータをもとに、月ごとの資金推移を「前月繰越・入金・出金・収支・次月繰越」の軸で一覧表示し、将来の資金繰り見通しから足元の進捗までを一目で把握できます。
こんなときに:月次の資金推移をまとめて確認したいとき/将来の見通しと足元の進捗を突き合わせたいとき
ご利用にあたって
資金繰り(β)機能はスマートフォンからでもご利用いただけます。資金繰り(β)機能はβ版として提供しています。今後、改善・拡張を予定しています。
資金繰り管理と合わせてキャッシュフローの確認も重要
キャッシュフロー計算書と資金繰り表については、前者が過去の実績を記録する外部向けの資料であるのに対して、後者は会社内部での資金の見通しを立てるための管理ツールであるため、作成の目的は異なります。
したがって、決算時等にはキャッシュフロー計算書において、「営業活動」「投資活動」「財務活動」それぞれのキャッシュフローにおける内訳の検証が必要です。会社の資金繰りの状況を含め、各活動の状況を総合的に評価するのがキャッシュフロー計算書だと言えます。
マネーフォワード クラウド会計で作成できるレポート例
資金繰り(β)機能が「これから先の見通し」を扱うのに対し、レポート機能は過去の実績を把握・検証するための機能です。実績の分析と将来の見通しを組み合わせることで、資金繰り管理の精度を高められます。
①キャッシュフローレポート
マネーフォワード クラウド会計においては、レポート機能から「キャッシュフロー表」を出力することができます。
キャッシュフローレポートでは、資金に紐づく各勘定科目を「現預金期中増減額」と「営業キャッシュフロー」「投資キャッシュフロー」「財務キャッシュフロー」について、それぞれ月単位(12カ月分)で出力できます。
単純仕訳が多いケースにおいて、簡便的な直接法によるキャッシュフロー表で概観を見たい場合にはおすすめです。
参考:
「レポート」機能の使い方|マネーフォワード クラウド会計サポートサイト
「キャッシュフロー表」がCSV形式で出力できるようになりました|マネーフォワード クラウド会計サポート
②収益レポート・費用レポート・収入先レポート・支出先レポート
マネーフォワード クラウド会計においては、「収益レポート」「費用レポート」「収入先レポート」「支出先レポート」の作成が可能です。
「収益レポート」「費用レポート」では各内訳や推移を確認でき、入出金ではなく売上・費用の発生ベースで損益の動きを把握できます。「予定実現機能」の未実現登録を活用すれば、資金繰り表の予測値としても利用可能です。
「収入先レポート」「支出先レポート」では、売掛金・買掛金の補助科目設定により、取引先ごとの残高や回収・支払状況を管理できます。
これらを組み合わせることで、発生ベースでの損益把握と取引先ごとの債権・債務管理を効率化できます。
参考:
「レポート」機能の使い方|マネーフォワード クラウド会計サポートサイト
まとめ
資金繰り管理は、過去の実績を把握することと、これから先の見通しを立てることの両方が必要です。
- 過去の実績の把握 → マネーフォワード クラウド会計のレポート機能
- 将来の入出金予定・残高の見通し → マネーフォワード クラウド会計の資金繰り(β)機能
口座残高と売上・支払の入出金予定から、未来のお金の見通しを簡単に確認できます。エクセルでの資金繰り表作成・更新に手間を感じている方は、あわせてご検討ください。
関連リンク
マネーフォワード クラウド会計の資金繰り(β)機能
サポートサイト:資金繰り(β)機能の使い方
サポートサイト:「レポート」機能の使い方

