導入事例
膨大な紙資料をほぼデータ化。社員の自立性も向上し属人化が緩和
マネーフォワード クラウド公認メンバー
社会保険労務士法人飯田橋事務所
永井 健太郎様
人事労務支援一筋で、創業から45年の歴史を誇る社会保険労務士法人 飯田橋事務所。その継続顧客は、なんと640社超。その蓄積されたノウハウを生かしつつ、近年の社労士業界を取り巻く環境変化にも対応しています。今回は、そんな飯田橋事務所に所属する社労士・永井様に、マネーフォワード クラウドの活用方法や顧客支援業務のデジタル化・効率化についてお伺いしました。
目的
業務改善・効率化
解決策
マネーフォワード クラウドの導入、業務フローの改善
効果
一社に一人が対応し、シンプルかつ手厚いサポートを実現
社会保険労務士法人 飯田橋事務の理念や特長、大切にしていることを教えてください
弊事務所では基本的に、1社に対して1人の担当者がつく、顧客担当制になっています。
窓口がひとつなので連絡が取りやすく柔軟に対応でき、お客様にも安心して業務を任せていただけていると思います。
他の社労士事務所では、入退社や給付などその内容によって、担当者が変わることがよくあると聞きます。
最近では、勢いのあるベンチャー企業様にご依頼いただくことが多く、ChatWork等でのやり取りにも対応しています。また、クラウドツールに興味をお持ちのお客様も多いため、「複数のソフトを組み合わせて使いたい」というご希望にお応えすることもあります。顧客担当制で安心感があるためか、勤怠ソフトの導入など、お客様から幅広いご相談を受けることもよくありますね。
データをわざわざ印刷して入力…紙資料の多さがネック
「マネーフォワード クラウド給与」導入前に感じていた課題や、苦労していた点があれば教えてください
全体的に、工数が多く手間がかかる作業がたくさんありました。
一番の課題は、紙の資料が多かったことです。給与計算時、紙の資料を見ながらPCに手で情報を打ち込むことが、非常に多かったんです。
また、情報をデータで頂いていても「一度USBに移して、労務ソフトの入っている別のPCに取り込む」という作業もありました。
ソフトの入っているPCは他のPCとサーバーを分けていたので、共有フォルダからデータを読み込むことができなかったんです。これがとても面倒でした。
結局、Excel形式で頂いた勤怠データを紙に印刷して打ち込むこともあり、時間の無駄だなと思うことが多かったです。
散在しているデータをまとめる作業に時間を取られていたんですね。他にも苦労していた作業はありますか
そうですね。給与明細を紙で郵送していたことですね。
お客様のなかで一番社員数が多いところになると、その人数は約600人にものぼります。
その給与明細を全部ドットプリンターで印刷して、一枚一枚外して、段ボール1箱分ほどの量を送るんです。しかも、印刷が薄かったりずれたりしたらやり直しという、とてもアナログな作業をしていました。
事務所でしかできない作業も結構ありましたね。
紙の書類にまつわる作業や各種手続きは、事務所に出勤して行う必要があったので。在宅勤務ができない状況でした。
マネーフォワード クラウド給与は安心。時流にもついていけそう
数あるソフトのなかで、「マネーフォワード クラウド給与」を導入された決め手は何でしょうか
さまざまなソフトと比較したときに、「『マネーフォワード クラウド給与』には先がある」と感じたからです。社労士向けのソフトは当然、社労士しか使いませんので、その売上を考えたときに先が見えがちです。
でも、貴社には家計簿アプリ「マネーフォワードME」を始めとしたさまざまなサービスがあり、企業としての体力がありますよね。売上や従業員数、資本規模も他社とは全然違います。また、一般企業が導入していることの多い、クラウド型人事労務ソフト「マネーフォワード クラウド人事管理」を提供していることも魅力でした。
マネーフォワードブランドを評価いただきありがとうございます。顧問先だけでなく、飯田橋事務様でも「マネーフォワード クラウド給与」をお使いいただいていると伺いました
一般企業は普通、社労士向けのソフトは使いませんよね。そこで、「マネーフォワード クラウド給与」のように一般企業でも導入されることが多いソフトを、自分の事務所で使うことにしました。
こうすることで、「うちと同じ『マネーフォワード クラウド給与』じゃないと困る」という企業様にも対応できますし、ブランディングにもつながります。
士業はどうしても狭い世界で物事を考えがちになりますが、一般企業でよく使われるソフトを使えるようにしておくことで、時代の流れについていけると考えました。
実際に「マネーフォワード クラウド給与」を使ってみて、率直なご感想をお聞かせください
UIが見やすいというのが、個人的にはメリットでしたね。以前使っていたシステムはかなり見づらかったのですが、「マネーフォワード クラウド給与」は一目で「見やすい」とわかります。なんとなく使い方がわかるUIなので、毎回コンタクトセンターに電話する必要もないと思いましたし、実際とても使いやすいです。
「マネーフォワード クラウド給与」を導入する際、課題や懸念点はございましたか?
「マネーフォワード クラウド給与」に抵抗があるというより、「ソフトを変えること」自体に抵抗があったのだと思います。新しいことを覚えたり慣れたり、導入費用がかかったりと、どうしてもスイッチングコストがかかってしまうので。とはいえ、結果的に便利になった部分もたくさんあるので、今では大多数の職員が不満なく使っているようです。
事務所側の大きな課題としては、「新しいソフトに慣れる」というものがありましたが、それもQ&Aやチャットサポートなどにに助けられています。分からないことがあったときはまずQ&Aを確認して、見当たらなければチャットでオペレーターの方に質問します。「本当に人間が答えているのかな?」と思うくらい、回答が速くて助かっています。チャットなら、回答を待つ間も他の作業を進めておけるので、待ち時間のストレスもないですしね。弊社内でも、チャットサービスの評判は高いです。
データ化で時短・在宅勤務を実現。業務の属人化も緩和
「マネーフォワード クラウド給与」導入後、どのような変化がありましたか?
Web明細機能を使うことで、これまで紙で送っていた給与明細をデータで送れるようになり、かなりの時間短縮につながりました。体感ですが、弊社で担当しているお客様のなかで、大きな企業様はほとんどWeb明細になっています。50人以上の規模の企業様は、ほぼWeb明細を使っていると思いますね。給与明細がデータだと紛失のリスクもないですし、いつでもどこでも見られます。お客様側としてもデータの方が、社員に内容を説明しやすいですよね。
まだデータではなく紙でお送りすることもありますが、ドットプリンターを使っていたときとは違って、やり直しの手間がとても減りました。
印刷を間違っても、汎用紙をセットしてその部分だけ印刷し直せばいいので。
ありがとうございます。「Web明細機能」は多くのお客様に好評いただいております。他にも変化はございましたか?
在宅勤務ができるようになりました。以前は全部データを紙で保管していて、事務所でしかできない作業も多くありました。
でも今は基本的に、データ化して電子キャビネットに保管しています。新たな書類を作成しても、必要がなくなったらデータ保存して破棄。ペーパーレスが進んだ結果、実際に在宅勤務をやってみても、特に苦労はありませんでしたね。
後は、社員一人ひとりの自立性も高まりました。疑問点があってもすぐソフトに詳しい社員に聞くのではなく、まずは自分で考えたり調べたりする社員が増えたと感じています。それは、「マネーフォワード クラウド給与」の導入によって、チャットサービスで自己解決できる環境が整ったからだと思います。実は同時期くらいにChatWorkも導入したのですが、こちらも誰かが教えるというよりは、皆自然に使えるようになっていました。新しいものを導入することへの抵抗感も、だいぶ減ったのではと思いますね。
このように、属人化して誰かに集中していた業務が、自立性の向上によって分散したこともよかったです。自分で調べて分からないときもただ聞くのではなく、「こういうことなのでは」と仮説を立てるようになったり。「マネーフォワード クラウド」で「調べればわかる」という環境ができたからこそ、「まず自分で動く」という風潮が出てきたのだと思います。
顧客規模の拡大とデジタルガバメントへの対応を目指して
貴社の今後の展望を教えてください
今お取引しているお客様は、社員規模が100名前後の企業様が多いので、より大きい規模の顧客獲得を目指していきたいですね。そして、デジタルガバメントにも対応していきたいです。今後、ITの発達によって社労士の手続き業務は段々減っていくと思います。そうなったときに別の部分で価値を提供できるよう、3号業務にも注力していきたいですね。そういう意味でも「マネーフォワード クラウド給与」を使って、定型的な給与計算業務はどんどん標準化・効率化していきたいです。
またその一環として、作業の属人化も減らしていきたいです。例えば、お客様が複雑な設定ができるソフトを使っている場合、頂いたデータを見てもどんな機能を使っているのかわからないことがあります。社内でも一人ひとりソフトの理解度に差があるため、複雑なデータになると結局分かる人に聞くことになり、作業が属人化しがちです。そういうことを減らすためにも、まずは自分たちがクラウド型ソフトに慣れて、標準化を進めていきたいですね。そしてゆくゆくは、お客様が人事労務分野でデジタル化を進めたいと思ったとき、お手伝いできるようになれたらうれしいです。
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