導入事例
お客様の関心は正確性より早さにある
マネーフォワード クラウド公認メンバー
税理士法人 葵パートナーズ
花田 一也様
2002年創業、メンバーはおよそ20名。経理人材が不足している昨今において、クラウドツールの活用による「自動化」「効率化」の提案に注力しており、また、これらのツールを用いた「多様な働き方」にもチャレンジしている。
目的
業務改善・効率化、給与計算のスピード向上、リアルタイムで数字を把握
解決策
マネーフォワード クラウド会計・給与の導入
勤怠管理ソフト連携
POSレジ連携
効果
料金プランの新設
「マネーフォワード クラウド会計」以外にも給与や請求書など「マネーフォワード クラウド」を多くの顧問先にご導入くださっていると聞きました
導入数でいうと40くらいですが、私どもの感覚としては、がんばった数字です(笑)実のところ、「マネーフォワード クラウド会計」を始めようと決めた年には、全然導入が進まなかったんです。できるところからやっていこうという形ではダメで、意思を持って「導入する」と言い切ることが必要だと思いました。それで、知多事務所の代表をしている妻の直子と二人で、「こことここは『マネーフォワード クラウド会計』に切り替えるよ」と職員に言ったのが2017年の1月です。
その最初に指定された顧問先様は何社くらいで、どういう観点から選ばれたのですか
記帳代行で仕訳数が多いところや、ネットバンキングを利用しているところから、10社くらいだったと思います。仕訳ルールを活用して手作業を減らそうというのが目的でした。
それからどのようなペースで導入件数が増えていったのですか
半年間ほどで、記帳代行のお客様全体のうち2割を超えたくらいです。新規のお客様も同じ観点で「マネーフォワード クラウド会計」か、従来から利用しているPCインストール型の会計ソフトかを、分けて提案しているのですが、会計ソフトごとに所内のチームを分けているわけではないので、職員は両方対応しなければならず大変だと思います。
顧問先候補のご新規のお客様へは、「マネーフォワード クラウド会計」の魅力をどのように伝えていらっしゃいますか
同じことをやっていても仕事が早くなったり、楽になったりという、私どもが実感した便利さをお伝えするようにしています。例えば給与計算は、以前のクラウド型給与計算ツールでは、勤怠データの集計を済ませてからツール上に入力する必要がありました。2017年に「マネーフォワード クラウド給与」とクラウド型の勤怠管理ツール「KING OF TIME」に切り替えて以来、簡単に「KING OF TIME」から「マネーフォワード クラウド給与」へ勤怠データを吸い上げさせることができるようになりました。給与計算担当者は、「毎月給与計算時期になると胃が痛くなっていたけど、あっという間に終わるようになった」と喜んでいます。
お客様にご提案する中で、一番のキーフレーズだと思うのは「月次が早く見られますよ」です。今より1日でも2日でも早く見たいというのは、お客様のご要望なので。
お客様は、正確性よりも早さに関心があるんですよね。自計化がとてもうまくいっているお客様だったとしても、早くて翌月半ば以降になるわけで、それが翌月10日くらいとなると響く。「マネーフォワード クラウド会計」にログインすれば、全銀行の残高が一画面にまとまって見られるので、そこだけ常に見ているとおっしゃる社長もいます。
他には費用の面もあります。私どもは経理代行のプランを2パターンご用意しておりまして、戦略的に「マネーフォワード クラウド会計」を利用するプランを安く設定しております。お客様から「経理代行、高いね」と言われたときは、「人の作業を減らしましょう」「そうすれば、費用はここまで下げることができます」として、「マネーフォワード クラウド会計」の導入をご提案しております。
業種の観点で、向いていると思われるところはありますか
サービス業でしょうね。POSレジや勤怠管理と合わせて、飲食店や理美容関係が向いています。
実際の事例を教えていただけますか
複数店舗をお持ちの美容業で、社長ご自身で経理を行われていました。「マネーフォワード クラウド」導入以前の作業は、POSレジ画面からクレジットカード売上を帳簿に手書きで1件ずつ記帳し、それを集計して、インストール型の会計ソフトに入力するというもの。「デジタル→アナログ→デジタル」というフローなので、どうしてもミスのリスクと無駄が発生してしまいます。一方、給与計算は、タイムカードを見ながら電卓で集計し、エクセルへ入力されていました。日々の勤怠や有給休暇の管理が別々だったので、スタッフが増える中、事務作業の負担が増すばかりでした。
社長は美容師ではなく、現場に立つことはないため、一人でこれらの膨大な作業を行っていらしたようです。もっと重要なことに時間を使っていただこうと、「KING OF TIME」「マネーフォワード クラウド給与」「マネーフォワード クラウド会計」をご提案しました。
新しいものでも柔軟に取り入れていただける方だったので、導入に関して大きな問題はほとんどなく、会計、給与の業務フローが改善されて、ミスも減り、工数削減が実現しました。また、翌月初旬に試算表が確認できるようになりました。社長からは「経営数値がリアルタイムで見られるし、会計事務所とのミーティング時も紙資料がほぼ要らないのはクラウドのおかげです。今後は労務管理についても効率化を図っていきたい」とご感想をいただきました。
記帳代行サービスだけを販売されているわけではないのですね
よく、会計事務所は「中小企業のパートナー」と言われます。何か困ったことがあれば最初に相談される、頼られる存在であれば、やれることは数限りなくあるはずです。人材難の時代に、バックオフィス業務を肩代わりさせていただくのはとてもニーズが高いと思います。それと、これは私個人の性格ですが、手順の簡素化や効率化をいつも考えていて、新しいITツールがあったらとりあえず試してみる人間でして。大学卒業後に会計業界へ入りましたが、山のような伝票を打ち込むのにうんざりして、あれこれ工夫していたタイプです(笑)
営業ありきというのではなく情報提供で貢献を、ということですね
ツールのご紹介は、「他社事例のご紹介」に近いものがございまして、大変興味を持って聞いてくださいますし、ツールのご相談から、継続的なお付き合いに繋がった事例もございます。
花田様以外の職員の方もツール好きでいらっしゃいますか
好きというところまでいかなくても、協力的です。インポート・エクスポートだけで済むツールなどは、大体まずやってみて、フィードバックをくれます。とりあえず8割の理解でも、やってみるという風潮でしょうか。検討し尽くして、懸念点をつぶしてから動くというより、走りながら考えるという文化の会計事務所ですね。
といっても、ツールを闇雲に使っているつもりはないです。さきほどの話ではないですが、会計業界はオフィスコンピューターからパソコンに変わったくらいで、操作方法やインターフェースなど、仕事の大枠がほとんど変わってないんですよね。クラウド会計になって、ようやく変わってきたと思います。究極は全自動。管理会計の配賦だって、プログラミングできるかもしれません。全自動になったら、税理士はまた違うことをやれば良いだけです。常に可能性を広げて、多くの選択肢を持てるように、他でカバーできる、自分でやらなくても良いことはどんどん手放していこうと思います。
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