スペラビ税理士法人

導入事例

事務所のM&Aで急成長!3期目だけで50件新規獲得した秘訣は、スピード感と自己開示

マネーフォワード クラウド公認メンバー

スペラビ税理士法人

安藤 祐貴様

事務所のM&Aで急成長!3期目だけで50件新規獲得した秘訣は、スピード感と自己開示

スペラビ税理士法人

安藤 祐貴様

業種

会計事務所

都道府県

東京都

人数

5〜14名

利用サービス

  • クラウド会計・確定申告
  • STREAMED

国内最大級の税理士法人に勤めた後、2020年に独立開業し、2021年には税理士法人を設立した安藤様。クラウド会計を駆使した創業や第二創業、スタートアップ企業への未来型経営の積極支援を理念とし、会計・税務を中心とした幅広いサービスを提供されています。千葉県の会計事務所をM&Aするなど、順調に事業を拡大。今回は、開業2年半で顧問先を約170社まで急成長させた秘訣や、事業拡大に伴う課題を乗り越えた方法について安藤様に伺いました。

目的

業務改善・効率化、顧問先拡大

解決策

マネーフォワード クラウド・STREAMEDの導入

効果

業務効率化・品質向上

より深みのあるサービス提供を求め、独立開業後約1年で法人化

事務所のご紹介を兼ねて、法人化された経緯やきっかけを教えてください

個人事業主として2020年1月に独立開業した後、約1年後の2021年5月に法人化しました。その理由は「1人で対応することに限界を感じたから」です。これからの税理士に求められることは、ただ帳簿をつけることだけではないと感じています。お客様によってニーズも変わってくるでしょうし、そうした多様性にも対応していきたいと考えています。

ただ、自分1人だけの経験というものは、たかが知れていますよね。人を増やすことでナレッジを増やし、いろいろなお客様にアプローチしようと考えました。そして、組織化するなら法人化はマストだと考えていたため、5年後の目標を立てたうえで法人化しました。

法人化された際に、心がけたことは何ですか

担当が誰であっても、サービスの質を一定量担保できるような体制作りを心がけました。ゆくゆくは大きな組織にしていきたいのですが、無理に拡大するのではなく、サービスの質を維持したいと考えています。規模が拡大できても、それぞれの仕事が属人化してしまっていては、個人事業主の集まりと変わらず法人化の意味が薄くなってしまうからです。

法人化された結果、どのような変化がありましたか

主にリファラルで経験者を採用したため、より深みのあるサービスを提供できるようになりました。彼らもそれぞれ経験を積んできているので、私が知らないことを知っていたりして、ナレッジシェアしたりしながら仕事ができるんですよね。また、投資ファンド出身の公認会計士もいるため、規模の大きい顧問先に対して、税務会計以外のサポートも可能になりました。

M&Aはwin-winの方法。その反面、大きな苦労も

規模拡大に際し、他の会計事務所をM&Aされたきっかけを教えてください

「前の税理士が高齢で、急に廃業した」「急に連絡が取れなくなった」というお客様と、何人かお会いしたことがきっかけです。こういうケースは、お客様はもちろん、先生自身も困っていることが多いです。であれば、「税理士事務所をM&Aしてお客様を引き継ぐ方法は、アリなのでは」と考えました。

自分の事務所をどうしていくか悩む一方で、目の前のお客様の対応に手いっぱいな高齢の先生は、多いと思います。そんななか、「事務所を売る」という発想には、なかなかならないかもしれません。ですので、市場に明らかに出てくるわけではなくても、M&Aの需要自体はとても大きいと思っています。

M&Aを実行するにあたり、苦労したことはありましたか

M&A先の先生よりも、そのお客様への説明に悩みました。M&A先の先生とは、もともとその娘さんと知り合いだったご縁から、話がつながりました。ただ、先生とそのお客様は20~30年越しのお付き合いをされていました。おそらく家族ぐるみのお付き合いだったでしょうし、その信頼関係がある中で「スぺラビが引き継ぎます」と説明に行くのは、難しかったですね。当初は「急に若造を連れてこられても」「うちは絶対契約なんかしないよ」というニュアンスのことを言われたこともあります。

そこはコミュニケーションをとって、私たちのサービスの良さを伝えるしかなかったので、お客様のところに通い詰めました。「M&A先の先生のサービスの良さは残しつつ、弊社のサービスの良さをミックスして提供します」という説明をしたのですが、それがまた大変でしたね。ただ、弊社のサービスの方がいいという自信はあったので、根気よく説明に通いました。

M&A後も残ってくださったお客様からの反応は、いかがですか

最近になって、「ここまでやってくれるんだ」と評価いただけるようになりました。
例を挙げると、お客様が販売管理システムの設定に困っていたとき、代わりにサービス元に電話で相談し、設定方法をお客様にお伝えしました。作業自体は大したことではなかったのですが、専門外でもお客様の困りごとを解決したところ、評価していただけました。
スペラビ税理士法人
安藤 祐貴様

「見たいときに見られる圧倒的なスピード感」が導入の決め手

開業後すぐに「マネーフォワード クラウド会計」を導入されたきっかけを教えてください

通帳のコピーを郵送するなど、必要性の低いやりとりがなくなり、作業が圧倒的に速くなることが魅力的でした。帳簿が速く作れれば、お客様にもすぐ数字をお見せできるので。そこが一番のメリットだと感じました。

また、クラウド会計ソフトなら、どこからでも内容を確認できることも便利ですよね。私は前々職でオンプレミス型の会計ソフトを使っていたのですが、事務所からしかログインできなかったので、面倒な場面が多かったんです。前職では税務だけに携わっており、4年ほど会計ソフトからは離れていたのですが、その間に「クラウド会計というものがある」という話を聞きました。どこからでもログインできるなら、事務所側はもちろんお客様側も便利になると感じ、導入を決めました。

「マネーフォワード クラウド会計」を導入する際、懸念点はありましたか

抵抗感はまったくありませんでした。インターフェースが会計ソフトに近い感じだったので、不安なく触れましたね。一部のお客様も「マネーフォワード クラウド会計」に移行していますが、「こんなに簡単に見られるんだ」とポジティブな反応をいただくことが多いです。

「マネーフォワード クラウド会計」を導入して、どのような効果がありましたか

情報を見たいときに見られるのが、とても便利ですね。「STREAMED」も現場ではよく利用していて、その様子を見ていると作業も速くなっている気がします。スキャンは誰でもできる作業ですので、役割分担もしやすく改善されているようです。お客様にも「マネーフォワード クラウド会計」への切り替えを勧めており、そのときは「試算表を見たいときに見られているか」「進捗を把握できているか」という切り口で営業しています。

「マネーフォワード クラウド会計」を導入した結果、副次的な効果はありましたか

マネーフォワードさんの他のプロダクトも活用すれば、より幅広いサービスを展開できるのでは、と考えるようになりました。これまでの職場でも「クラウド会計」「クラウド給与」は使っていましたが、「クラウド債務支払」「クラウド経費」はあまり使っていませんでした。

ただ、弊社の方針であれば、マネーフォワードさんのプロダクトを活用することで、記帳代行以前の経理部分にもより深く関与できるのではと感じています。「クラウド債務支払」「クラウド経費」といったプロダクトも含めて展開していけば、よりいいサービスをご提供できそうだと期待しています。

事例共有と風通しのよさが、受注率と職場環境の向上につながる

法人化後の約2年半で急成長されていますが、具体的に何件ほど顧問先が増えましたか

個人事業主時代からのお客様もいますが、ほぼ新規のお客様で、170社ほどになりました。特に3期目は50社ほど増えていて、法人かつ、通常顧問契約のお客様をメインにお取引しています。結果として、「面談すれば2社に1社は契約できる」という自信につながりました。

顧問先獲得の秘訣を教えてください

私も含め、職員それぞれが営業を担当しているので、成功事例や失敗事例を都度共有しています。また、営業の際は複数人で伺うようにしていて、その組み合わせも変えるようにしています。事例の共有はもちろん、その内容についてざっくばらんに話していますね。そうやってブラッシュアップに力を入れてきた結果、営業トークは1年前のものとまったく違うものになっており、受注率の向上につながっています。

顧問契約後、お客様との接し方で工夫されていることはありますか

万が一数字を間違っても許してもらえるほどの信頼関係を、お客様と築いていくことです。もちろん税理士の仕事としては1円でも間違ってはいけませんが、人間ですのでどうしても間違えてしまうことはあります。そこで大事になってくるのが、信頼関係なのかなと。そのためには、早めに仕事を進めるスピード感と、普段のコミュニケーションを大事にしています。

特にスピード感については、一度試算表ができたら、確認と同時並行でお客様に提出し、もし何かあれば修正するくらいの速さが大事だと思っています。税理士事務所に勤務していた頃、上司の確認でお客様を待たせてしまうことに疑問を感じていたので、そこは工夫しています。

そうして顧客満足度も意識していたところ、最近はお客様から紹介をいただくことが増えてきました。当初は知人や前職の同僚からの紹介が多かったのですが、こうしてお客様からご紹介いただけることは、とてもありがたいですね。

職員との接し方において、工夫されていることはありますか

コミュニケーションを取りやすい環境にすることを心がけています。上下関係を意識しすぎず、言いたいことを言えるような雰囲気作りを目指していますね。

また私自身、他の職員より失敗の数が多いと思っているので、失敗も自分から共有するようにしています。営業ですべってしまったことや、お客様に怒られてしまったことなど、共有を兼ねて自分からコミュニケーションを取っています。

M&Aを増やして行くため、いろんな方面へ発信し続けたい

今後の展望について、教えてください

今後3年間の展望としては、税理士事務所のM&Aを進めていきたいです。業界の高齢化が進むなか、「引退したくてもできない」「引継ぎ先があればいいのに」というニーズは高いと思います。それに、お客様のことを考えて、事務所を畳むか悩まれる先生も多いと思うので。お客様としても、引継ぎ先があると安心ですよね。そういう意味で税理士事務所のM&Aは、弊社も税理士の先生もそのお客様も、みんながハッピーになれる方法だと思っています。

そしてそのためには、発信し続けていくことが大事だと考えています。千葉県の事務所をM&Aしたきっかけも、知り合いの紹介でした。私が「こういうことがしたいです」と言っていたのを思い出して、紹介してくれたそうです。

発信し続けた結果がM&Aにつながったのですね

2023年10月にホームページをリニューアルしたのですが、発信の大切さを踏まえてのことです。どこでどう見られているかが分からない以上、発信しておかなければ、M&A市場に出ていない先生には届かないので。

また、税理士の乗り換えでいらしたお客様を介して、乗り換え元の先生とやりとりできるようになれば、弊社のホームページを見てくださりM&Aのお話につながるかもしれません。発信がそういうトリガーになれば、ありがたいなと考えています。

また、社内体制も整えていきたいです。今後規模を拡大していくにあたり、今のままではサービスの質の担保はなかなか難しいのが現状です。採用を増やしつつ、体制を強化していきたいですね。マネーフォワードさんの「BizBASEポータル」にある動画がとてもよかったので、限られたリソースの中での社員教育に活用していきたいです。
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BizBASEポータル

目先の利益にとらわれず、「本当の意味でのお客様」を探す

最後に、開業を考えている方や開業して間もない方へ、メッセージをお願いします

失敗を恐れず、数をこなして自分のさじ加減を見つけてほしいです。税理士は職業柄、慎重な方が多いイメージですが、失敗してもそこまで失うものってないと思います。攻めすぎるのはよくありませんが、私も営業での失敗は一通りしてきました。

価格設定の例でいうと、提示価格を上げすぎてしまって失注したことがあります。「開業したからには儲けたい」「稼がなければまずい」という葛藤で、お金に目がくらんでしまいました。でも結局、お客様のことを考えずに進めても、うまくはいきません。数をこなしながら、バランスを考えて進めるのがいいと思います。

また、多少資金繰りに苦しい時期があっても、自分の顧問先を見つけることは大事だと思います。開業後はつい下請け仕事を受けがちですが、それは目先の収入にはなっても、自分のお客様になってくれるわけではありません。時間の切り売りになってしまうので、本当の意味での「自分のお客様」を見つけることが大事なのではないでしょうか。

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