アイグリット税理士法人

導入事例

クラウド会計で記帳業務を省力化。プロ人材を育成しコンサルファームへ

マネーフォワード クラウド公認メンバー

アイグリット税理士法人

西藤 友美子様

クラウド会計で記帳業務を省力化。プロ人材を育成しコンサルファームへ

アイグリット税理士法人

西藤 友美子様

業種

会計事務所

都道府県

千葉県

人数

15〜39名

利用サービス

  • クラウド会計・確定申告
  • STREAMED

お父様が以前勤めていた事務所を引き継ぎ、2021年に法人化された西藤先生。お客様のさまざまな課題を解決に導きつつ、スタッフの受験勉強と働きやすさを両立させる環境づくりを、モットーにされています。しかし、歴史ある事務所の2代目であることから、クラウド会計をはじめとした新しいツールを取り入れる際には、苦労されたのだとか。今回は、西藤先生がどのようにしてクラウド活用を進めていったのか、その成功の秘訣を伺いました。

目的

業務改善・効率化

解決策

マネーフォワード クラウド・STREAMEDの導入

効果

業務の標準化、効率化

課題解決するまでやり抜く、プロフェッショナル人材を育成

事務所のご紹介を兼ねて、理念や大事にしていることを教えてください

弊社では「お客様の抱える問題を解決するまでやり抜き、お客様を導くこと」を大事にしています。それを実現するためには、スタッフの育成が大切になりますので、まず第一に、税理士や公認会計士試験の合格を支援する税理士法人を目指しています。スタッフがしっかり勉強することで、税法や経営アドバイスに関する専門性が身につきます。具体的には、毎朝8時頃に出社してもらい、2時間ほど税理士試験の勉強やミニテスト、研修の時間をとっています。もちろん、この時間にもお給料は出しています。

2番目に大事にしていることは、「人材教育を通して、スタッフをプロフェッショナルな会計人に育てること」です。試験の合格を目指すのはもちろんのこと、会計事務所市場の中でも通用するような、プロフェッショナルな知識も現場で身につけてもらいたいですね。

社内でプロフェッショナルな会計人を育てようと思った、きっかけは何ですか

今後事業規模を拡大していくにあたり、「経営のご相談やコンサル的なお悩みの解決ができる人材」「転職してもその先でお役に立てる人材」を育てねばと思ったことがきっかけです。弊社の税理士であり、私の夫でもある谷田部が言っていることのひとつに「中途採用でプロレベルの方がほとんどいない」ということがありまして。

以前は弊社も中途採用をしていたのですが、中途の方はどうしても、税理士の補助的な業務に終始してしまいがちです。プロフェッショナルな人材を育てることは、業界全体が信頼されることにもつながるので、採用活動も新卒採用を前提としたものに切り替えました。

新卒採用を前提とした採用活動は、始めてみていかがでしたか

当初は、谷田部が近県の高校や大学の就職課に足を運んで、求人票を置かせてもらっていました。「足で稼いだ」という感じですね。その中で、「新卒採用ならこのタイミングが大事」といった採用の作法がわかってきて、2022年の後半ごろから採用のコツがつかめるようになりました。その後は、専門学校を通しての採用も行っています。

採用活動の際は、特に「大学卒業後も受験に専念できる環境の受験生」ではなく、「就職して働きつつ合格したい受験生」を探していました。そういう受験生にとって、弊社のような合格支援型の取り組みは、とても魅力的だと思うんです。実際、勤務日は2時間勉強して7時間働く形ですし、社風も皆で「一緒に頑張ろうよ」と励まし合える、よい雰囲気になってきています。
西藤先生お写真1

お客様との時間を増やすため、クラウド導入で記帳を省力化

「マネーフォワード クラウド会計」や「STREAMED」を導入されたきっかけを教えてください

「領収書や帳簿の電子化に伴い、記帳代行業務がなくなるのでは」という話を、谷田部から聞いたことです。クラウド会計を使う必要性を感じ、まずはその仕組みを知っておくために、当初は試験的に使い始めました。
「マネーフォワード クラウド会計」を本格的に使い始めたのは2015年で、その1年ほど前から触ってはいましたね。当初はクラウド会計に抵抗のあるスタッフも結構いたのですが、細々と利用を続けつつ「STREAMED」も導入していったところ、皆も少しずつ使えるようになっていきました。

弊社には「記帳業務を省力化し、他の事務所ではやらないプラスアルファの提案をお客様にしたい」という目的があり、そのためにもいろいろなITツールを積極的に試していましたね。

ITツールを導入する際のコツはありますか

例えば「STREAMED」ですと、ITに強い企業から転職してきた時短のパートさんに教えたところ、ほとんどのフローを構築してくれました。時短のパートさんは特に、効率を重視して早く帰る必要がありますよね。そういう人に担当を任せることで「チームで仕事しよう」という雰囲気になり、ツールの利用方法もどんどん広まっていきました。ツールの導入って、フィードバックや情報共有など、チームで動かないと上手くいかないことが多いですよね。導入するなら、昔ながらの職人気質で属人化したやり方では、なかなか回らないと思います。

こうして記帳を省力化して、お客様とお話する時間をたくさん作りたいですね。また、記帳があまりうまくいっていないお客様は結構いらっしゃるので、そこをDX化のような形でお手伝いしていくのが喜ばれるかなと。そのためにも、「マネーフォワード クラウド会計」や「STREAMED」は必要だと考えています。
「STREAMED」と「マネーフォワード クラウド会計」の自動化

歴史ある事務所だからこそ、慎重になったクラウド化

「マネーフォワード クラウド会計」の導入はどのように進められましたか

もともと、お客様の使っているソフトに弊社が合わせる方針だったので、さまざまなクラウド会計ソフトを使っていました。ですので、まず私が担当しているお客様から「マネーフォワード クラウド会計」の導入を提案していきましたね。そこから徐々に、事務所全体としても「マネーフォワード クラウド会計」を使うお客様が増えていきました。

また、新規のお客様からも「『マネーフォワード クラウド会計』に対応してもらえませんか」という問い合わせが来るようになり、事務所内での抵抗感も薄れていきました。

導入の際、不安点や懸念点はありましたか

私は2代目の所長なので、前から弊社に勤めていた方は父の同僚だったりして、「私の方が後から入ってきた」という感じだったんです。そのため、「私からトップダウンで新しいものを取り入れるのは、少し厳しいな」と感じていました。

他にも、「体制を全部新しくクラウド会計に切り替えると、スタッフやお客様がついてきてくれるのか」「価格面やセキュリティ面に問題がないか」といった不安がありましたね。そのため、業界全体の動向や他のソフトも見ながら、徐々に取り組んでいきました。

クラウド会計に抵抗感のあるお客様への導入は、どのように進めましたか

抵抗感のあるお客様には、無理にクラウド化を勧めないようにしていました。例えば、各種資料を紙のまま頂いて、「こちらでクラウドに上げていいですか」と、クラウドを利用する部分はこちらで全部請け負う形にしていました。

逆に「クラウド化してほしい」というご意見があれば、喜んで導入支援していますね。基本的にはお客様の意向に合わせながら、「電子化したらすごく便利ですよ」「こういうことができますよ」と提案して、少しずつ慣れていただいています。

「IT導入補助金」も利用されていますが、どのような経緯で利用に至ったのでしょうか

社長が一人でほとんど現場に出ていて、経理作業をする人が誰もいない、というお客様がいたことがきっかけです。資料提出をお願いしても、なかなか頂けないことがあったので「これは絶対『マネーフォワード クラウド会計』を使った方がいいな」と考えました。
提案の仕方としては、「クラウド化がおすすめですがお金がかかるので、『IT導入補助金』を利用して導入しませんか」「導入自体は弊社が請け負います」という形にしています。それなら、結果的にお客様も弊社も楽になるので。クラウド化した結果、社長の現在地もタイムリーに分かるし、それに合わせて業績報告もできるようになりました。お客様にも弊社にもメリットがある方法を考えるようになった結果、今の社風が育ってきましたね。

新入社員やパート社員のクラウド活用が、事務所全体の転機に

「マネーフォワード クラウド会計」の導入後、どのような変化がありましたか

最初は、「効率化になっているのかな」とあまり効果が分からず、少し不安でした。そんな中、新卒採用の新入社員が2022年に、API連携をはじめとしたさまざまなシステム連携を進めてくれたんです。「こうしたら効率化になるのでは」「このお客様にはこういう連携方法がいいのでは」と提案してくれたおかげでフローも整備されて、作業が回るようになりました。周囲のスタッフも、「新卒の子がこんなに頑張ってるんだから、私たちもやらないとね」と、協力してくれるようになったんです。

そして、「マネーフォワード クラウド会計」をうまく使えるようになってきてからは、こちらからお客様に提案することも増えてきました。「ガソリン代はクレジットカードでの支払いをお願いします」という風に、経理を効率化するための具体的な提案ができるようになったんです。その結果、お客様も弊社も楽になったのでとてもよかったです。

当初は効率化になっているのか不安でしたが、段々と記帳業務にかかる時間が短くなっていった結果、できることがいろいろと増えていきました。他の業務ができるようになったり、正社員でなければできなかった作業がパート社員でもできたりするようになったんです。

その結果、コロナ前と比べて残業時間に変化はありましたか

他の会計事務所と比べると、残業は少ない方かもしれません。例えば私が一番最後に退社した日でも、帰り道で見かける会計事務所には、明かりがついていたりします。
「マネーフォワード クラウド会計」や「STREAMED」を利用すると、「パートさんには『STREAMED』を使ってもらおう」などと分担して同時進行できるので、とても効率よく進められます。そして、今年は確定申告期限の延長がありませんでしたが、残業しても20~21時くらいで、申告を終わらせられました。これは本当に、「マネーフォワード クラウド会計」と「STREAMED」のおかげだなと思っています。

記帳業務中心の会計事務所から、コンサル中心のファームへ

今後の展望について、教えてください

まず、弊社の理想のお客様のペルソナとして「売上5千万~3億円規模で市場での競争力はある一方、経理がどんぶり勘定になっている」というものがあります。そして、そうしたお客様の「記帳ができない」「キャッシュフローがよくわからない」といった困りごとを、DX化で解決していきたいです。そしてゆくゆくは、記帳業務中心の会計事務所から、コンサルティング中心のファームへ成長したいと考えています。

コンサルティングに力を入れたいのには、理由があるのでしょうか

「数字に関わるさまざまなことが相談できる事務所と契約したい」というお客様が増えてきているからです。コロナ禍が終わり始めたころから、急にDX化が叫ばれるようになってきました。これまでは、会計事務所はいろいろなことをやると「専門性がない」と言われたりしていたのですが、今は「補助金や給付金に関する補助こそ会計事務所の仕事だ」という風潮になってきています。

また、弊社は2代目の私が代表をしていることもあり、自分で開業した方と比べるとインセンティブがあると思っています。そこを生かし、同業者の方のお悩みを解決するようなコンサルサービスも手掛けていきたいです。
例えば、「守るべき既存のお客様のために値上げはできないが、インボイス制度をはじめとした新しい体制にどう適応していくのか」「新しいツールや新体制を、どのように事務所内に浸透させていくのか」。こういったお悩みを、経験を生かしつつ解決していきたいですね。

弊社は歴史がある分、長年お付き合いのあるお客様でも「期待に応えられなければ来月から契約を切られてしまうかも」という危機感を持っています。改善案を提案しても、それがうまく行かなかった場合、信頼関係が一気に崩れてしまうからです。でも「既存のお客様でも甘えることなく、お客様の期待を超える提案をしていこう」という話を事務所内でよくしていますし、今後もそうしていきたいですね。

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