
導入事例
「不夜城」から「平均残業9時間」へ劇的変貌!クラウド会計がもたらした「業務効率約90%改善」と「40名体制への拡大」の秘訣
マネーフォワード クラウド公認メンバー
伊藤会計事務所
伊藤 桜子様、相良 義則様

かつて「不夜城」とまで呼ばれ、繁忙期には平均残業時間が90時間を超えていた伊藤会計事務所様。「マネーフォワード クラウド」の導入をはじめとした業務効率化や業務管理、「マネーフォワード クラウド会計」の全社員教育により、残業時間を約90%削減し、平均わずか9時間へと劇的に短縮されました。この変化は単なる働き方改革にとどまらず、「年間数千時間におよぶ業務効率化」「品質の向上」「収益性の改善」「顧客満足度の向上」の、会計事務所が追求する「4つの実利」を生み出しました。
その影響は採用にも波及し、以前は応募者ゼロだったところから、最大2,000人の応募が殺到する人気事務所に。現在は社員数40名超の規模へと成長しています。今回は、伊藤会計事務所様がどのようにしてこの大きな変革を成し遂げたのか、その舞台裏とクラウド会計が果たした役割に迫ります。
目的
業務改善・効率化、属人化・計算ミスの防止、リアルタイムで数字を把握
解決策
STREAMED、マネーフォワード クラウド、ManageBoardの導入
効果
顧問先企業の100%黒字化により、地域社会に貢献
事務所のご紹介を兼ねて、理念や大事にしていることを教えてください
相良様(以下敬称略):私たちは「会社やそこで働くすべての人の幸せに貢献し、社員・お客様・社会から必要とされる組織であり続ける」ことを経営理念としています。そして、「顧問先企業を100%黒字化することで、福岡を中心とした地域社会に貢献する」ことをミッションに掲げ、開業当初から適正な税務申告と会計サポートを通じて、顧問先の黒字化を徹底的に支援してきました。
「人手不足」と「長時間労働」を乗り越えるために実施した3つの改革
「マネーフォワード クラウド」や「STREAMED」を導入したきっかけを教えてください
相良:かつては、まさに「不夜城」と称されるような状況でした。繁忙期の平均残業時間は90時間を優に超え、平常時でも60時間オーバーが常態化していました。この過酷な労働環境は専門学校生の間で「伊藤会計は残業が多い」と有名になるほどで、採用募集をしても半年間応募がゼロ、退職者も続出という深刻な悪循環に陥っていました。そのため、とにかく残業を減らし、働き方を変える必要がありました。
私たちが取り組んだことは大きく3つあり、その1つが「マネーフォワード クラウド」を活用した生産性の向上でした。多くの会計事務所が直面する「人手不足解消」「残業ゼロ化」という切実な課題に直結する解決策を模索してのことでした。
3つの取り組みについて詳しく教えてください
相良: まず1つ目は「会計業務の効率化」です。会計業務はすべての業務の土台となるため、その効率化が最重要と考え、早くて正確な会計を実現するために、「マネーフォワード クラウド会計」の導入を決めました。データ連携と自動仕訳を正しく使うことで、記帳工数を大幅に短縮できました。
2つ目は「徹底した業務管理」です。業務管理ツールを導入し、業務の一元化と見える化を推進しました。ダッシュボードで業務状況を可視化することで、ボトルネックの特定や各業務に費やされている時間を把握できるようにしました。
3つ目は「育成体制の強化」です。せっかく便利なツールを導入しても、職員が使いこなせなくては意味がありません。クラウドツールを活用できる人材を育成するために、研修やサポート体制の充実にも力を注ぎました。
記帳は最短15分、月次決算は10日短縮、応募者数ゼロから2,000名へ
「マネーフォワード クラウド会計」の導入で、定量的にはどのくらいの効果がありましたか?
相良: 3つの目覚ましい成果が出ました。
1. 業務効率化の成果
記帳代行の顧問先の約4割が1時間以内に記帳作業が終わるようになりました。中には30分もかからずに終わる顧問先もあるほどです。
例えば、年商5,000万円・従業員5名以下・毎月250仕訳という顧問先では、「マネーフォワード クラウド会計」と「マネーフォワード クラウド給与」「マネーフォワード クラウド経費」などのサービスを連携させることで、記帳工数をわずか15分/月にまで短縮できました。
また、月次決算にかかる時間を10日ほど短縮することができました。以前は前月の経営成績がわかるのが当月20日か月末頃でしたが、「マネーフォワード クラウド」の導入後は当月8日や9日には把握できるようになりました。そのため、現在はリアルタイムで経営状態を確認できています。
2. 品質向上(ミス・リスク削減)の成果
「マネーフォワード クラウド」のデータ連携と自動仕訳機能を活用したことで、これまで避けきれなかった人為的な転記ミスや勘定科目の誤りを大幅に減らすことができました。
加えて、リアルタイムで正確なデータに基づいた決算ができるようになり、将来の数値予測の精度も格段に向上しました。結果として、顧問先への提案や経営サポートの質を高められています。
3. 収益性向上(生産性と売上)の成果
働き方の改善により離職率が大幅に低下し、採用状況も劇的に変わりました。以前は応募者数ゼロだったのが、現在は最大で2,000名の応募が集まるまでになりました。その結果、組織は40名体制へと拡大。こうして確保できた人材と、効率化によって生まれた時間を活用し、より高付加価値なサービス提供へシフトできるようになりました。
会計事務所と顧問先、双方にメリットをもたらしたクラウド導入
導入時、職員の方々の反応はいかがでしたか?
相良:最初は「紙でのやり取りの方が慣れている」「クラウドを本当に使いこなせるのか不安」といった戸惑いの声もありました。
ですが、定着するまでマネーフォワードの担当者が丁寧にサポートしてくださり、わからないことはチャットで問い合わせるとすぐに回答がもらえたので、安心して導入を進めることができました。「マネーフォワード クラウド請求書」や「マネーフォワード クラウド経費」「マネーフォワード クラウド債務支払」などの会計以外のサービスが使いやすく、それらが会計データとシームレスに連携できる点も職員から好評ですね。
あとは何と言っても、画面が直感的で操作しやすいのがいいですね。「画面の切り替えが早い」「ホーム画面に連携情報が集約されている」など、一つ一つは小さなことではあるのですが、会計事務所の実務を意識して設計されているなと感じます。
顧客満足度向上の観点から見ても、「マネーフォワード クラウド会計」の導入は、顧問先にとっても大きな価値を提供できたと思っています。
例えば、年商7億円の飲食業の顧問先では、以前は経理担当が2人体制で、会計事務所に渡す資料はすべて紙、前月の経営成績がわかるのは当月20日か月末頃でした。
「マネーフォワード クラウド会計」導入後は、データ連携できない資料だけ「Googleドライブ」に格納してもらう運用にしたことで、経理担当1人でも対応可能となりました。前月の成績を当月8日や9日には把握できるようになり、経営判断のスピードが格段に上がりました。
「クラウド導入による記帳代行の効率化で、税理士への報酬は下がるのでは?」という問いに対し、私たちは必ず「NO」と答えています。リアルタイムで正確な数値を提供できることで、商品価値はむしろ向上し、顧問先満足度も報酬も上がります。
「改善し続ける文化」が築く伊藤会計事務所の未来
伊藤会計事務所の強みと今後の展望について教えてください。
相良: 私たちの最大の強みは、「改善し続ける文化」があることです。常に現状に満足せず、より良い働き方、より良いサービス提供を目指して変化し続ける姿勢が、今日の伊藤会計事務所を築きました。
この経験を活かし、私たちは「マネーフォワード クラウド」の導入支援や「マネーフォワード クラウド会計担当者養成講座」などの教育事業を通じて、より多くの税理士事務所や企業をサポートしていきたいと考えています。
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