概要
このガイドでは、「家事按分」画面の操作方法についてご説明します。
「家事按分」とは、事業とプライベートで共用している物品や利用料金などについて、事業用として使用している部分(金額)を必要経費として計上し、個人的に消費している部分は除外することをいいます。
マネーフォワード クラウド確定申告では、「家事按分」画面で勘定科目・補助科目ごとに事業で使用した割合を入力することで、家事分の割合を経費計上から除く仕訳を自動で作成できます。
補助科目ごとに家事按分を行う場合は、以下のガイドをご参照ください。
Q. 水道光熱費や通信費などについて、内容ごとに「家事按分」の比率を設定する方法を教えてください。
対象のお客さま
マネーフォワード クラウド確定申告をご利用中のお客さま
対象ページ
決算・申告>家事按分
目次
操作方法
手順
- 対象の会計年度で事前にすべての仕訳を登録します。
- 「決算・申告」>「家事按分」画面を開き、「+家事按分設定の作成」をクリックします。
- 「家事按分設定の作成」画面で「勘定科目」「補助科目」「事業利用比率(0.01 – 99.99)%」を登録します。
- 「家事按分」画面で登録済みの仕訳をもとに計算された「仕訳登録済の経費合計額」「経費対象の金額」「経費対象外の金額」を確認します。
計算された各項目の詳細については、こちらをご参照ください。
- 金額に問題がなければ、「仕訳登録」または「一括仕訳登録」ボタンをクリックします。
- 作成された仕訳を確認します。
計算される項目の詳細
「家事按分」画面で計算される項目については、以下をご確認ください。
番号 | 項目名 | 項目の説明 |
---|---|---|
① | 仕訳登録済の経費合計額 | 対象の科目で登録している仕訳の合計金額が表示されます。 合計金額を変更する場合は、該当の勘定科目・補助科目を使用した仕訳を追加または編集してください。 |
② | 経費対象の金額 | 経費の対象となる金額(家事按分後の金額)が表示されます。 経費対象の金額は「仕訳登録済の経費合計額 × 事業利用比率(%)」で計算されます。 |
③ | 経費対象外の金額 | 仕訳登録済みの経費の合計金額のうち、経費の対象外となる金額が表示されます。 「仕訳登録」または「一括仕訳登録」ボタンをクリックすると、この金額をもとに「事業主貸」を使用した仕訳が作成されます。 ※登録済みの仕訳に付された税区分ごとに計算されます。 |
具体例
以下の場合を例にご説明します。
- 通信費として1ヶ月に1万円を経費計上している。
- 通信費は7割を事業で使用している。
事前準備
1月から12月の各月に通信費として1万円支払った仕訳を登録します。
家事按分の設定
「家事按分設定の作成」画面では、「勘定科目」「補助科目」「事業用比率(0.01 – 99.99%)」をそれぞれ以下のように設定します。
- 勘定科目:通信費
- 補助科目:全て
- 事業利用比率(0.01 – 99.99)%:70
表示される試算額
「家事按分」画面で算出される金額は以下のとおりです。
- 仕訳登録済の経費合計額:120,000円
- 経費対象の金額:84,000円
- 経費対象外の金額:36,000円
家事按分の仕訳
「仕訳登録」または「一括仕訳登録」ボタンをクリックすると、以下の仕訳が登録されます。
使用ポイント
- 「家事按分」機能では、登録されている経費の仕訳の合計金額をもとに、経費の対象外とする金額を計算しています。
- 本機能を使用した家事按分の仕訳は、仕訳をすべて登録したタイミングで年に1回作成する想定です。
- 家事按分後の仕訳を毎月ご自身で計算して登録している場合、本機能を使用する必要はありません。
ご注意
家事按分の仕訳を作成したあとに仕訳の金額などを修正した場合
「経費対象外の金額」に「要確認」と表示されている場合、「家事按分」画面で家事按分の仕訳を作成したあとに「仕訳登録済の経費合計額」や「事業利用比率」を変更した可能性があります。
「仕訳登録」または「一括仕訳登録」ボタンをクリックし、家事按分の仕訳を更新してください。
家事按分のもととなる経費金額がマイナスの場合
家事按分のもととなる経費金額がマイナスの場合、「仕訳登録済の経費合計額」に「残高がマイナスです」と表示されます。
この状態で家事按分の仕訳を作成すると、「事業主借」を使用した仕訳が作成されます。
なお、家事按分対象の勘定科目(補助科目)が貸方にある場合、「勘定科目(補助科目)」と「税区分」が一致する部分のみ相殺し、相殺した金額がマイナスの場合は「事業主借」で仕訳が作成されます。
具体例
事業利用比率を「70%」と設定している場合、「(30,000-40,000)×(100%-70%)=-3,000」により相殺後の金額がマイナスになるため、「事業主借」で仕訳が作成される。
「事業者」画面の「消費税申告の計算方法」で「積上げ」を選択している場合
「各種設定」>「事業者」画面の「消費税申告の計算方法」で「積上げ」を選択している場合、「家事按分」機能は利用できません。
「家事按分」機能を利用する場合は、「事業者」画面の「消費税申告の計算方法」を「割戻し」に変更してください。
詳細は以下のガイドをご参照ください。
Q. 「消費税申告の計算方法」で「積上げ」を選択した場合の機能制限を教えてください。
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