確定申告ソフトでフリーランスが確定申告に初めての挑戦!

個人事業主やフリーランスの方にとって、毎年避けては通れない確定申告

確定申告の負担を軽減してくれるという確定申告ソフトの概要と、「マネーフォワード クラウド確定申告」を使って実際に確定申告に挑戦した様子をレポートします。

確定申告ソフトでフリーランスが確定申告に初めての挑戦!

個人事業主やフリーランスの方にとって、毎年避けては通れない確定申告。確定申告は、1年間の所得とそれにかかる所得税を税務署へと報告するもの。納税は国民の義務とはいえ、3月が近づくにつれて「憂鬱だ……」ともらす声があちこちで聞かれます。

特に、会社員から独立した経験のある方にとっては、自分の強みを活かして働ける自由と引き換えに、組織という後ろ盾を失ったことを実感したのが確定申告という場合も少なくないでしょう。

溜まっていく領収書、よくわからない勘定科目の仕訳作業、迫りくる期限……。そんな、数字が苦手で、簿記の知識がほとんどない方でも、手間や時間をかけずに確定申告を済ますことができるのが確定申告ソフトです。
仕訳は自動で提案してくれて、記帳の作業時間を大幅に削減できる確定申告ソフトの概要と、確定申告ソフト「マネーフォワード クラウド確定申告」を使って実際に確定申告にチャレンジした様子をレポートします。

確定申告ソフトとは?

実際に確定申告ソフトを利用する前に、まずはどのようなものなのか、その特徴をご紹介します。

確定申告ソフトとは、煩雑で作業量が多く専門知識も必要な会計業務を、初心者でも簡単かつ効率的に行うことができるツールです。

手書きで起こりがちな金額の記入ミスや計算ミス、転記ミスを防いで、短時間で収支を管理することができます。お金の動きを自動集計し、分析までしてくれるので、業績をリアルタイムに把握できる点もアナログ作業との大きな違いであり、メリットのひとつでしょう。
さらに、決算書や確定申告書も自動で作成してくれるので、経理作業にかかる工数を大幅に短縮することができます。

確定申告ソフトの種類

確定申告ソフトは、インストール型とクラウド型の2つのタイプに大きく分けられます。それぞれの特徴は以下のとおりです。

・インストール型
インストール型は、従来型のソフトです。ソフトウェア本体を購入するか、ダウンロード版のライセンスを購入し、自分のパソコンにインストールして使用します。
一度インストールしてしまえばオフラインでも使用でき、月額費用はかかりません。ただし、法改正などがあるたびにバージョンアップする必要があります。また、その際は別途費用がかかることが多いようです。

・クラウド型
クラウド型は、ソフトを購入したりダウンロードしたりせず、インターネット上に存在するソフトを使用するタイプです。導入時には登録のみで費用はかからず、使用にあたって月額費用が発生します。
確定申告ソフトのシェアは、その大半を根強いファンがいるインストール型が占めていますが、近年個人事業主やフリーランスを中心に、クラウドならではのメリットに魅力を感じて乗り換える方も多く、着々とシェアを拡大しています。

クラウド型確定申告ソフトのメリット

パソコンへのインストールが不要なクラウド型確定申告ソフトには、どのようなメリットがあるのでしょうか。

端末を問わずに使用が可能

インターネット環境さえあれば、スマートフォンやタブレット、自宅以外のパソコンなど、あらゆる端末からアクセスすることができます。また、データをクラウド上のサーバーに保存するため、誤ってデータを消してしまったり、パソコンが故障してもデータが破損する心配もありません。

無料でアップデート

法改正や商材の改良に伴うアップデートは無料で行われるので、税制が改正された場合でも常に最新の状態でソフトを利用することができます。

銀行口座やクレジットカード、各種サービスと自動連携

自身が利用する金融機関やクレジットカード、オンラインショップなどの情報を登録しておくと、取引や支払いといった入出金データを自動的に取り込み、それぞれ仕訳をしてくれます。

操作が簡単

基本的にクラウド型確定申告ソフトは、簿記の知識がなくても使用できるように設計されています。簿記の知識がない会計作業初心者や、これまですべての作業を税理士に一任してきた方でも、簡単に操作することができます。

実際にやってみた!確定申告ソフトの便利な機能とサービスを体験

では、実際にクラウド型の「マネーフォワード クラウド確定申告」を使った作業がどのようなものかを見ていきましょう。
フリーランスのライターとして働くようになってはや数年。これまで経理作業は理系の夫に頼りっぱなしで、数字を見るのも嫌という超文系の筆者が、実際に確定申告ソフトを使って確定申告に挑戦しました。

1. 作業の前の準備

まず、作業に移る前に、次の資料を手元に用意します。

<決算書を作成するために必要な資料>

支払調書の送付は、企業側から個人への送付は義務づけられているものではないため、取引先から送られてきていない場合でも、確定申告の作業に問題はありません(税務署への提出も不要)。

<確定申告書を作成するために必要な資料>

  • 給与所得源泉徴収
  • 公的年金等の源泉徴収票
  • 医療費の領収書
  • 生命保険の払込みを証明する書類
  • 社会保険の払込みを証明する書類 等

確定申告では、その年に得た収入すべてを報告する必要があるため、源泉徴収票のほか、保険の満期金等の支払報告書といった資料があれば準備します。

2. 初期設定をする

初期設定_マネーフォワードクラウド確定申告

ホーム画面に表示される「確定申告の流れ」に沿って、必要なデータをそれぞれ入力していきます。

・口座やカード、提携サービスの登録
金融機関やクレジットカードなどからの明細を「マネーフォワード クラウド確定申告」に自動取得できるよう、左側のメニューにある「データ連携」から「新規登録」を選び、各データを登録します。
連携サービスのカテゴリは、「銀行」のほか「クレジットカード」「電子マネー・プリペイド」「サービス連携」「通販」「ビジネス」の6種類があります。

参考資料や取材ノート、筆記用具などを頻繁にオンラインで購入している、オンライン通販サイトのヘビーユーザーにとって、購入データをそのまま取得して仕訳してくれるのはとても便利です。私は、事業用の銀行口座や支払いに使っているクレジットカード、オンライン通販サイトのほか、取材時は基本的に電車移動で交通系ICカードをモバイル連携して利用しているので、それぞれ登録しました。

連携サービス_マネーフォワードクラウド確定申告

連携サービスの新規登録時には、利用登録の際に暫定的に選択したサービス名を最初に一覧で提案してくれます。見つけやすく探す手間もかからないので、ユーザーにやさしい仕様だと感じました。

なお、これらの連携にかかる時間は、1サービス約1分弱。取得状態が「正常」になったタイミングで、オンライン通販サイトの明細一覧から「閲覧」を開いてみると、親子関係について執筆していた際の参考資料のほか、子供のお弁当づくりに行き詰まって購入したと思われるレシピ本、モバイルバッテリーなど、仕事に関連するものからプライベートなものまで、これまでの取引データがすべて取り込まれました。そのためプライベートとは別の、事業用クレジットカードを作っておくことが大切だとわかりました。

明細一覧_マネーフォワードクラウド確定申告

3. 仕訳と経費登録

続いては、左側にあるメニューから「自動で仕訳」の「連携サービスから入力」を選択し、先程取り込んだオンライン通販サイトの取引データを実際に仕訳します。

仕訳_マネーフォワードクラウド確定申告

この時点で、モバイルバッテリーは「消耗品費」、資料は「新聞図書費」といった具合に、自動で勘定科目が提案されています……!!自分で勘定科目を選択する手間や、考える時間もかかりません。

あとは、選別されたそれぞれの勘定科目に間違いがないかを確認して、事業に関連するものだけを右側にある「登録」ボタンで仕訳登録していくだけ。登録したものは一覧から消えていきます。

なお、一度仕訳登録の実績を積むと、ソフトが傾向を自動学習して、勘定科目の提案がより正確になっていくのだそうです。「確定申告のパートナーよ、いっしょにがんばっていこう!」と、妙な連帯感が芽生え始めたところで、ほかの連携サービスからも同様に明細を取り込み、自動で勘定科目を選別してもらったものを確認、設定して登録していきます。

仕訳の登録がすべて終わったら、登録内容に間違いがないかを確認します。続いてメニューの「会計帳簿」から「補助元帳」を開き、先程連携した事業用の銀行口座の預金残高と同額になっているかをチェックします。

それから源泉徴収税額の確認や、プライベートと仕事で併用しているインターネット代、自宅兼事務所として家賃の支払いがある際の家事按分の登録処理などを行ったら、いよいよ確定申告書の作成に移ります。

4. 確定申告書の作成

まず、メニューの「決算・申告」から「確定申告書」を選びます。「ここからが面倒なんだよな……」とやる前から気が滅入りかけましたが、そんな心配は不要でした。
実は書類も自動作成!計算が苦手でも、知識がなくても、問題なく進めることができたのです。

■確定申告書B 第一表 基本情報

確定申告書B_マネーフォワードクラウド確定申告

間違って入力すると、即座に赤く反転してミスを教えてくれます。空欄も同様に指摘されるので、入力ミスやもれはありえません。

ここでは、以下を入力していきます。

  • 確定申告書提出先の税務署
  • 申告者の住所、氏名、生年月日などの基本情報
  • 税理士に関する情報(税理士に依頼をしている場合のみ)
  • 還付される税金を受け取る場所(金融機関の口座情報)
  • 住民税・事業税の徴収方法(併徴)の選択(給与から差し引くか、自分で納付するか)

確定申告書_タブ_マネーフォワードクラウド確定申告

入力する箇所は、それぞれタブで選択が可能です。
「基本事項」の入力が終わったら、「収入・所得」「所得から差し引かれる金額」「税金の計算」「決算書入力」へと順番に移っていきます。

■収入・所得

確定申告_所得入力_マネーフォワードクラウド確定申告

収入・所得では、次に挙げるような所得がある場合に、それぞれ金額を入力していきます。

■所得から差し引かれる金額

確定申告書_所得控除_マネーフォワードクラウド確定申告

所得から差し引かれる金額では、次に挙げるような所得控除がある場合に、金額を入力していきます。また、事業専従者を申告する場合の入力も、ここで行います。

■税金の計算
確定申告_税額計算_マネーフォワードクラウド確定申告

税金の計算では、次のような内容がある場合に、その金額を入力します。

  • 住宅借入金等特別控除などの税額控除
  • その年の所得税及び復興特別所得税の一部をあらかじめ納付する「予定納税」を行った場合
  • 一時的に収入が増えた場合などに税金の負担を軽減できる「平均課税」を行った場合
  • 延納の届出を行う場合

■決算書入力(一般用)

確定申告_決算書_マネーフォワードクラウド確定申告

最後に、決算書入力です。
ここでは、これまで入力してきた内容が自動で反映されるので、ほぼやることがありません。
内容を確認して、タブ右下の「申告書印刷(PDF)・e-Tax出力」を押せば完了です。

入力データをもとに、レポートで売上を可視化できる!

確定申告作業を一通り終えると、入力したデータをもとにキャッシュフローや収益、費用などのレポートを作成することができます。この機能は、仕事の成果を客観的に分析するのにとても便利です!

一般的な会社組織では、期間を区切った目標設定と振り返りがルーティーンとして業務に組み込まれていますが、一人で事業をしているフリーランスは、つい目先の仕事に追われて、こうした時間をおろそかにしてしまいがちです。

「マネーフォワード クラウド確定申告」のレポートなら、ボタンひとつでスマートフォンからもデータを確認できるので、ちょっとした移動時間や空き時間を、自分へのフィードバックの時間にあてることができます。より効率的に、強みを活かして働いていきたいフリーランスには、かなり役立つ機能ではないでしょうか。

これまで確定申告は、「やらなければならないもの」という義務感が先行していましたが、蓄積されていくデータはフリーランスとしての自分の歩みそのものであり、改善のヒントがたくさん詰まっていることに改めて気づかされました。

実際に確定申告ソフトを使ってみてわかったこと

「マネーフォワード クラウド確定申告」を使ってみて感じたのは、直感的で誰にでもわかりやすく、簡単でスピーディーにできるということです。

連携サービスだけでなく、口座の取引もクレジットカードの明細もすべて自動で取り込まれたものを確認して、修正するかそのまま登録するかを選ぶだけで仕訳が完了します。あとは、指示どおりに入力していくだけで、確定申告書の作成まで完了するという手軽さは、「あんなに敬遠していた時間はなんだったんだろう……」という気持ちにさせられました。

かゆいところに手が届くヒントも満載なので、私のように「数字も計算も苦手で、簿記の知識なんて一切ない」という素人でも、確認作業を含めて2日もあれば十分作業ができました。基本データなどの入力を省略できる次年度からは、もっと時間を短縮することができるのではないでしょうか。

また、サポートの手厚さも初心者にはうれしいポイントです。各ページにリンクが張られている参考資料だけでも十分作業を進めることができますが、「もう少し詳しく知りたい」「資料を読んだけれどいまいち理解できない」というときは、電話・メール・チャットのいずれかで問い合わせることができます(電話サポートサービスは有料)。
特に、チャットサポートは平日10:30~17:00なら、リアルタイムで対応してくれるとあって、「もしものときはすぐ聞ける」という安心感とともに作業することができました。

確定申告ソフトは、確定申告に悩む個人事業主やフリーランスの作業を飛躍的に楽にしてくれる上、業務そのものの改善にも役立つ便利ツールだということを実感しました。
まさに使わない手はない!これからはできるだけコツコツ入力して、レポートも活用していきたいと思います。以前の私のように確定申告に悩んでいる方には、ぜひおすすめしたいですね。※ 掲載している情報は記事更新時点のものです。

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執筆ライター:藤巻史(ふじまき・ふみ)

人材紹介会社にて会社員として求人広告の制作やライター業務に携わった後、結婚・出産を経てフリーランスに。「人と仕事」「子ども/教育」を執筆のメインテーマに人物インタビューなどの取材やライティングを中心に、雑誌やウェブで活動中。「数字を見るのも嫌!」という超文系。