確定申告書の様式を具体例で解説

確定申告をするためには、自分がどの様式の確定申告書を使うのかを判断しなければなりません。

ここでは確定申告書の様式の種類を紹介するとともに、具体例を挙げながら選定方法を解説していきます。

確定申告書の様式の種類と違い

確定申告書の様式は第一表から第五表まであります。そのうち、第一表と第二表は確定申告書Aと確定申告書Bとに分かれています。

確定申告書記載内容名称
第一表住所や氏名など納税者に関する情報
確定申告書A
収入金額、所得金額、所得から差し引かれる金額、税金の計算確定申告書B
第二表第一表の内容に呼応する明細確定申告書A
住民税や事業税に関する情報確定申告書B
第三表分離課税の所得に関する情報確定申告書(分離課税用)
第四表損失申告するための損失額の情報など確定申告書(損失申告用)
第五表修正申告するための修正前の情報など修正申告書

名称ごとに分類すると以下の表になります。

確定申告書第三表(分離課税用)と確定申告書第四表(損失申告用)は確定申告書Bの第一表と第二表の両方が必要になりますが、確定申告書第五表(修正用)は確定申告書Bの第一表が必要になります。

名称種類他に提出が必要な申告書
確定申告書A第一表、第二表-
確定申告書B第一表、第二表-
確定申告書(分離課税用)第三表確定申告書B(第一表、第二表)
確定申告書(損失申告用)第四表確定申告書B(第一表、第二表)
修正申告書第五表確定申告書B第一表

確定申告書Aと確定申告書Bの違いですが、所得の種類を限定しているかすべて網羅しているか、という点で異なります。

確定申告書Aは給与所得、雑所得、配当所得、一時所得の4種類となり、確定申告書Bは確定申告書Aの4つの所得に加え、事業所得、不動産所得、利子所得、譲渡所得を加えた様式となっています。

具体例別 様式の選定方法

それでは実際に具体的な事例を挙げながら、どの様式を選択していくのかを解説します。

確定申告書A

確定申告書A

確定申告書B

確定申告書B

(出典:確定申告書、青色申告決算書、収支内訳書等|国税庁HP

給与を2ヶ所以上受け取っている場合

給与を2ヶ所以上受け取っている場合、確定申告書Aを使用します。確定申告書Aの給与欄にすべての給与収入を合算するため、給与をもらっている会社が2か所でも3か所でも4か所でも、確定申告書Aを使用します。

年末調整を受けた人がふるさと納税をした場合

年末調整を既に受けており、ふるさと納税による還付申告を受ける場合は、確定申告書Aを使用します。ふるさと納税専用の確定申告書Aは、記入すべき個所と記入しなくてもよい箇所が色分けされているため、記入しやすい様式になっています。

マンションを売却して利益が出た場合

土地や建物を売却して利益が出た場合は、譲渡所得に該当するため、第一表と第二表(確定申告書B)と第三表(分離課税用)が必要になります。実際には売却していませんが離婚による財産分与がされた場合も、財産分与をした側に譲渡所得による確定申告が必要になり、財産分与を行なった時の時価を収入金額として譲渡所得金額の計算を行なうことになります。

財産分与を受けた側は、確定申告をする必要はありません。

妻の給与収入が151万円となり、配偶者控除を適用できなくなった場合

夫の給与収入の年末調整を行なう際に、妻を扶養親族として配偶者控除の適用を受けていたが、実際には妻の給与収入が151万円になってしまった場合は配偶者控除を適用することができません。

しかし給与収入が150万円超え201万円未満であれば、配偶者特別控除が適用されることになるため、夫の年末調整をやり直す必要があります。年末調整のやり直しは翌年1月末日までであれば会社で行なうことができますが、1月末日を過ぎてしまった場合は、夫の確定申告が必要になります。

夫の収入が給与収入だけであれば確定申告書Aを使用しますが、夫の収入が給与所得以外に不動産所得などがある場合は、確定申告書Bを使用します。

妻の給与収入の見込み金額を150万円として年末調整を行なった際は配偶者控除が適用されるため配偶者控除額は38万円となりますが、実際には給与収入額が160万円だったため配偶者特別控除額を31万円として確定申告書Bで所得税額の再計算を行なうことになります。

まとめ

給与所得をもらっている場合は年末調整によって確定申告を行なうことになるため、会社が必要な書類を従業員に配布することになります。しかし個人が税務署に対して行なう確定申告は会社を経由しないため、自分で様式を選ぶという作業を最初に行なう必要があります。

確定申告書の種類にAとBがある認識していると、その中に第一表と第二表があることで混乱してしまいがちです。第一表と第二表の提出が必要だと最初に理解していれば、そこからAかBに分岐したとしても選択しやすくなるのです。



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監修:加地 延行 (公認会計士 / 税理士)

税理士法人ゆびすい
ゆびすいグループは、国内8拠点に7法人を展開し、税理士・公認会計士・司法書士・社会保険労務士・中小企業診断士など約250名を擁する専門家集団です。
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